還暦前に読んでおきたい「終活のススメ」
LIMO / 2020年8月30日 11時55分
還暦前に読んでおきたい「終活のススメ」
~元気なうちに整理しておくべき5つのこと~
「仕事や育児で忙しくて、終活なんてピンと来るわけない」
そりゃそうです。家族や親しい人の死を経験したことなどがなければ、それが自然な感覚ではないでしょうか。
「この先どんな人生を過ごしたいか」「そのためにどんな準備をすればいいのか」と考えるのは、いきいきと豊かな人生を送るうえで大切なことなのかもしれない…。筆者がそんな思いを抱くようになったのも、若い頃に家族や親友を亡くした経験がきっかけなんです。
「終活なんて自分にはまだ関係ない」と思っているみなさん。今日はちょっとだけ、一緒に考えてみませんか?
今、「終活」が必要な理由
終活とは、最期まで自分らしく生きるためにさまざまな準備をすること。今から先の毎日をよりよく生きるためのポジティブな活動といえます。
終活を始めたい年齢のトップは「60代」
さて、楽天インサイトが20代から60代の男女1,000人を対象に行った「終活に関する調査(https://insight.rakuten.co.jp/report/20190527/)」の結果をみてみましょう。
「『終活』という言葉を知っていますか、という質問には、回答者の79.3%が「知っている」と答えています。
終活をする(したい)理由の上位には、次のような回答が挙げられました。
「家族に迷惑をかけたくないから」75.9%
「病気や怪我、介護生活で寝たきりになった場合に備えるため」46.4%
「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」38.2%
「葬儀などの希望を家族に伝えるため」36.0%
「自分の人生の棚卸し、整理をしたいから」34.7%
「後に何も残したくないから」22.1%
「これからの自分の人生をより良くするため」19.6%
これらは、「終活」の目的としてイメージしやすい項目であるだけではなく、日頃の暮らしを整えて充実させていくうえでも大切になってくるポイントが詰まっているのではないか、と筆者は感じました。
また、終活を始めたい年齢として41.7%の人が「60代」を挙げており、これはすべての年齢層の回答者で第1位の回答となっています。リタイヤ後の生活を始める人も多い年代。”人生の終え方”について意識し始める時期としては、自然かもしれませんね。
「終活」って何すればいいの?~今すぐできる5つのこと~
いざ「終活」を意識したとしても、何から手をつければよいのか、ちょっと見当がつかないかもしれませんね。ここで、年齢や性別問わず気軽に取り組みやすい5つの「終活」をご紹介していきます。
① 「もしものことがあったとき」誰に知らせたいかを整理する。
万が一のことがあった場合、「“誰に・どのように”伝えて欲しいか」は日頃からイメージしておきたいもの。連絡してほしい知人・友人についてエンディングノートに一覧にしておくと便利です。住所や関係性も一緒にまとめておけば、家族が故人に代わって生前のお礼を伝えやすくなります。
そうそう、人によっては「もしものことがあっても知らせたくない相手」がいる場合も…。ちょっと抵抗あるかもしれませんが、そんなセンシティブな情報もどこかに残しておけると、正直な話、家族はとても助かります。
②「断捨離」を意識する
ほとんどの人が、現金や貴重品の管理は日頃の生活からしていますよね。それに加え、自宅にあるものを整理していきましょう。まず、「要るもの」「要らないもの」、そして「家族に残したいもの」など分けます。手元に置いておくと決めたものについては、保管場所を把握しておきましょう。
思い入れがある物ほど、簡単に処分はできません。これは、本人だけではなく、遺された家族にとっても同じ。普段から整理整頓を心がけることで、潔く断捨離が進むかもしれませんよ。
③「住まい」についての方針を決めておく
高齢になっても自宅で過ごしたいと考える場合は、「バリアフリー化」を視野に入れておくのがおすすめ。30代で自宅を購入したときにはスタイリッシュでお気に入りだった階段や室内の段差。それが、年を重ねるごとに「転倒してしまいそうで怖い…」「手すりがあったらいいな」といった具合に、住まいに対するニーズが変わってきます。
「自宅では介護を受けたくない…」という希望がある場合は、高齢者向けの住宅や施設にはどんなタイプものがあるのか、などを意識してみましょう。資料を取り寄せたり、余裕があれば見学したり…。早めに将来の住まいについてイメージしておけると家族にも安心してもらえそうですね。
不動産を所有している場合は、将来の管理、さらには相続について、家族の意向もくみとりながら方向性を決めておくことがおススメ。「相続」が「争族」になってしまうようなトラブルは、極力避けたいところですよね。
④葬儀の方法を決める
悲しいかな、人は突然亡くなることもあります。自分のお葬式について、ある程度の希望を伝えておくことは、遺された家族の負担を減らすことにつながります。お葬式のスタイルや規模、喪主などの希望があれば、エンディングノートなどにまとめておくとよいでしょう。
⑤お墓の場所を確認する
自分が入るお墓があるかどうかを事前に確認しておくことも重要です。「先祖代々のお墓や嫁ぎ先のお墓には絶対に入りたくない!」という人も増えているようです。残された家族が困らないよう、お墓の場所や所有権などについて、事前に家族と共有しておきましょう。
さいごに
終活には、何から始めなければいけない、というルールなどありません。面倒なこと・気持ちが疲れてしまいそうなことは後回しでOK!気分が上がる、前向きになれることから始めてみませんか?
【参考】
「終活に関する調査(https://insight.rakuten.co.jp/report/20190527/)」楽天インサイト株式会社
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