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「一次救急・二次救急・三次救急は何がちがう?」病院の種類と時間外受診料について説明します。

LIMO / 2020年9月20日 15時5分

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「一次救急・二次救急・三次救急は何がちがう?」病院の種類と時間外受診料について説明します。

夜間や休日、突然の体調不良に見舞われた時、皆さんどうしていますか?普段健康な大人であれば、しばらく自宅で様子を見てみよう、となるかもしれません。でも、お子さんや高齢者の方、また持病が心配、という場合は話が違ってきますよね。

「一番近くの総合病院であればどこでも受け付けてくれるのか」「どこに問い合わせればよいか」などで困った経験がある人も多いはず。

救急病院にもいくつか種類があります。「近かったから」という理由だけ大病院に駆け込んでも、「担当診療科のドクターが不在で診察できません」といった理由で受診を断られてしまうことも…。さらに、診療時間外の受診には割増し料金がかかる病院もあります。

今回は、「救急病院の違い」と「受診料加算」についてお話ししていきます。

そもそも救急病院とは?

救急病院は、正式には「救急指定病院」といいます。

消防法(https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=323AC1000000186#A)によって定められており、認定条件を満たした医療機関が救急患者の診療に協力できると都道府県に申請。申請を都道府県知事が認めた病院・診療所が救急指定病院と名乗ることができます。

救急指定病院は、対応する症状や緊急性により一次救急、二次救急、三次救急と3段階に分かれています。一次救急は「初期救急」と呼ばれることもあります。

ちょっとした体調不良であればまずは「一次救急」へ

一次救急は、入院の必要がない帰宅可能な患者さんに対応している救急病院です。救急車で運ばれることは、ほとんどないでしょう。

休日夜間急患センターのほか、救急指定を受けている地域の開業医や病院が1日ずつ在宅当番制となっているケースもあります。

救急車でよく運ばれるのがココ!「二次救急」


二次救急は24時間いつでも入院や手術が必要な患者さんを受け入れることができる救急病院です。救急車で運ばれる場所として一番多い病院となっています。

二次救急病院の体制には2種類あり、いくつかの病院が当番日を決めて救急医療を行なう「病院群輪番制」、地域の拠点病院の施設に地域の医師が出向いて診療をする共同利用型病院方式があります。

医療ドラマの舞台となることが多い「三次救急」

三次救急は二次救急では対応できない、重度の外傷や重篤疾患に対応する病院です。ドラマでよく目にする「救命救急センター」や「高度救命救急センター」などが設置されており、24時間体制で患者の受け入れをしています。

ちなみに、高度救命救急センターは厚生労働大臣が認めた施設しか名乗ることができません。

結局どこへ行けばいいの?

ちょっとした体調不良であれば、一次救急である休日夜間急患センターなどへ行っていただくのが良いかと思います。

でも、「病状がどれだけ重症か」なんて、医療のプロでなければわからないですよね。

病院へ行くべきかどうか迷っている場合は、#7119(https://www.fdma.go.jp/mission/enrichment/appropriate/appropriate007.html)に電話をかけることで各都道府県の救急安心センターで相談することができます。(※一部地域は対応していない場合があります。)

また、お子さんの体調で困った時は、#8000(https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html)に連絡すると子ども医療電話相談に繋がり、病院へ行くべきか、どう対処すればよいかなどを聞くことができます。判断に迷ったときにはぜひ活用してくださいね。

時間外受診料について

「忙しいから」「夜の方が空いているから」と言って夜間や休日の診療所を使っている人はいませんか?

大病院でもたまにいらっしゃるのが、夕方に時間外診療で来院したときに、すでにカンペキな入院準備までしている常連患者さん…。

実は、こうした受診の仕方は、お金の面では損なのです。診療時間外の医療機関で特別に診察してもらったときや、閉まっている保険薬局で特別に薬を処方してもらったときは、次のように割増料金が加算されます。

※【 】内は、6歳未満の乳幼児の金額。

初診の場合

平日の時間外:850円【2,000円】

休日(日曜・祝日・年末年始)加算:2,500円【3,650円】

深夜(22時〜6時)加算:4,800円【6,950円】

再診の場合

平日の時間外:650円【1,350円】

休日(日曜・祝日・年末年始)加算:1,900円【2,600円】

深夜(22時〜6時)加算:4,200円【5,900円】

薬局の場合

平日の時間外:調剤技術料と同額を加算

休日(日曜・祝日・年末年始)加算:調剤技術料の1.4倍額を加算

深夜(22時〜6時)加算:調剤技術料の2倍を加算

診療時間内でも「加算」が発生するケース

早朝や夜間、休日を診療時間としている医療機関は、その診療時間内であっても、時間帯によっては初・再診時に夜間・早朝等加算(500円)がつくことがあります。調剤薬局も同様で夜間・休日等加算(400円)が加算となるので注意が必要です。

さいごに

体調不良で緊急事態の時には、損得勘定をしている心の余裕など、なかなか持てないでしょう。

#7119の救急安心センターと#8000の子ども医療電話相談だけでも頭に入れておくことで、とっさのときに賢く動けるかもしれません。

また、不要な救急受診は、患者さん自身のお財布にも響くだけではなく、医療資源を圧迫することにつながります。できるだけ避けていただくよう、ご協力いただけると嬉しく思います。

【参考】
消防法(https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=323AC1000000186#A) e-Gov
医科診療報酬点数表 (https://www.mhlw.go.jp/topics/2008/03/dl/tp0305-1aa.pdf)厚生労働省
調剤報酬点数表(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603771.pdf) 厚生労働省
調剤報酬点数表に関する事項(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603920.pdf) 厚生労働省
救急安心センター事業(♯7119)ってナニ? (https://www.fdma.go.jp/mission/enrichment/appropriate/appropriate007.html)総務省消防庁
子ども医療電話相談事業(♯8000)について(https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html) 厚生労働省
救急車の適正利用(https://www.fdma.go.jp/mission/enrichment/appropriate/appropriate008.html) 総務省消防庁

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