1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

ブランクに悩んでいる人に朗報!採用担当は「主婦を採用したい」その狙いは?

LIMO / 2020年9月26日 20時25分

写真

ブランクに悩んでいる人に朗報!採用担当は「主婦を採用したい」その狙いは?

総務省統計局が2020年2月に発表した「労働力調査(詳細集計)2019 年(令和元年)平均(速報)(https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/pdf/index1.pdf)」によりますと、2019年の平均雇用者数(役員を除く)は5660万人となりそのうち非正規の職員・従業員数は2165万人にものぼります。

いまや、非正規の労働力はなくてはならない存在といわれています。一方、結婚や出産を機に仕事から離れた人に話を聞くと「ブランクが気になるのと、育児との両立ができるか不安で一歩踏み出せない」との意見も。

一度仕事から離れてしまった主婦がまた働くのは、ハードルの高いことなのでしょうか。

「都合の良い時間に働きたい」というニーズ

労働力調査によると、非正規の職員・従業員2165万人のうち、1519万人もの人がパート・アルバイトとして仕事をしています。「非正規の職員・従業員についた主な理由」を質問したところ、女性は「自分の都合のよい時間に働きたいから」との回答が438 万 人(31.2%)と最も多く、次いで「家計の補助・学費等を得たいから」との回答が307 万人(21.9%)となりました。多くの女性が生活のバランスを取りながら働けると考える非正規の仕事。また、「空いた時間で稼いで家計の足しにしたい」という思いを持つ人も多いようです。

そんな風に「自分の生活を圧迫しないで働ける」パートやアルバイトといった働き方。一度踏み出してしまえば、その後はスムーズかもしれませんがその一歩を踏み出せないという人も。

・「子供が幼稚園に行きだしたのでパートを始めようかと思っていたのですが、しょっちゅう熱を出すので思い悩んでしまう。パートとはいえ仕事に穴をあけると思うとなかなか応募できない」

・「子供の手が離れたので働こうと思ったのですが、ちょうどいい事務の仕事がありませんでした。今まで接客系の仕事をしたことがないので、時間的にピッタリな仕事とわかっていても自分にできるか不安で…」

何かあったときの急な預け先がない、経験のない職種に応募するのが怖いなど、「自分の思い描く労働環境が整わない」ためにその一歩を踏み出せないという人たちの気持ちもとてもわかります。

採用担当者は「主婦を雇いたい」

求人サイト「しゅふJOBパート」を運営する株式会社ビースタイルメディアがおこなった「パート・アルバイトの採用活動実態調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000520.000003176.html)」によりますと、「採用したい人物像について」という質問に対し、「実務経験がある人を採用したい」が54.9%と第1位に、次いで「できれば主婦を採用したい」が53.9%と僅差で2位になりました。

「雇う側は経験者がいいのでは」というイメージを持ちがちですが、採用担当からすると、経験の有無よりも以下のような人材を求めているようです。

・「長期就労が見込める」(87.5%)
・「限られた中で効率よく働ける」(40.1%)
・「対人スキルの高さ」(38.7%)

子育て中の主婦は、子供の手が離れるまであまり大胆に生活スタイルを変えることはありません。つまり、一度雇えば数年は継続した労働が見込めるため「学生のサイクルより長い就労が見込めること」があげられます。

また、「限られた時間や人材の中で働くというのは主婦の経験が活かせるのでは」という考え方や、ママ友やPTA活動で磨かれた対人スキルなどを期待する声も聞こえてきました。

主婦からすると「経験値よりもそんなこと?」と思ってしまうかもしれませんが、長期に渡り一緒に働くことを考えると、そういった基本的なことが信頼関係を築くためには大切なことなのかもしれません。

走り出したらうまくいく?

それでは、実際に不安を抱えつつもパートを始めた方はどのように乗り切っているのでしょうか。

「家の近くの百円ショップでパートを始めました。一番不安だった子供都合での休み問題ですが、私以外のパートさんのお子さんはもう一人でお留守番ができる年齢だから、と優先的にお休みをいただけたのがありがたかったです。

先輩ママが『夏休み、幼稚園の預かり保育に申し込んだら高いんじゃない?』なんて声をかけてくれてシフトも多めに入ってくださいました。申し訳なくてご挨拶をしたところ『うちも塾の夏期講習でお金がかかるからちょうどよかったのよ』とおっしゃってくれて。働くもの同士の家族構成や生活スタイルが一致すると、限られた条件でもうまくできるんだと思いました。私も子供が大きくなったら年少児のママさんに同じように声をかけてあげたいです」

「飲食店でパートをしています。初めての経験で馴染めるか自信がなかったのですが、お客様も常連の方中心で皆さんいい方。この年で接客業に挑戦というのは勇気がいりましたが、子育てを通して前より社交的になっていたことに気が付きました」

「家の近所で働いているのですが、パート同士子供の学区が同じなので小学校・中学校の情報が入りやすいです。『あの先生、去年うちの子の担任だった』とか『学用品はあそこで買うと安い』なんて、同級生のママと話していたら得られない情報をくれるので、パート代以上に得るものが大きいかもしれません(笑)」

戦力として必要とされる場所がある

長いブランクがあいてしまうと、次に仕事を始めるというのは勇気がいるものです。家事を手際よくこなしたり、毎月子供の予定とシフトをすり合わせなければならない…そんなことを考えると、つい一歩が出ない気持ちもわかります。

また「家族や職場に迷惑をかけてしまうかも」と思う人も多いようですが、そんなときこそ「お互い様」の気持ちが大切なのではないでしょうか。採用担当者も戦力として待っている主婦の力。家庭で眠らせておくのはもったいないかもしれません。

【参照】
総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2019 年(令和元年)平均(速報)(https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/pdf/index1.pdf)」
株式会社ビースタイルメディア『しゅふJOBパート』「パート・アルバイトの採用活動実態調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000520.000003176.html)」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください