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もうお墓は要らない!?「新しい供養のかたち」、費用や特色を徹底調査。

LIMO / 2020年10月2日 0時15分

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もうお墓は要らない!?「新しい供養のかたち」、費用や特色を徹底調査。

故人の供養といえば、お墓を建てて定期的にお参りをするのが一般的。しかし、ライフスタイルや価値観の多様化に伴い、供養のかたちにも変化が起きています。従来の一般墓の代わりに、共同墓地や樹木葬など家族以外の人と一緒の墓に入るスタイルはもちろん、散骨や手元供養といった埋葬をしない供養も注目されています。

そこで今回は、新時代の供養のかたちを徹底調査。費用やメリット・デメリットなどをまとめてみます。

一般墓

一般墓とは、日本古来の墓石のお墓。先祖代々の墓として家単位で継承したものや故人のために新たに造ったお墓のことをいいます。新たにお墓を建てる場合、掛かる費用は約180万円となっています。一般墓のメリットは、1つのお墓を先祖代々継承できること。先祖の供養を自分の手で行うことができ、お盆やお彼岸などに親族が集まることで、一族の拠り所にもなってくれます。

しかし家族でお墓を守る必要があるため、お墓の近くに子孫が住めない場合や、将来お墓を継ぐ人がいない場合は、管理ができず無縁仏になってしまう可能性もあります。

永代供養墓

永代供養墓は、納骨後のお墓の管理や供養を墓地の管理者がしてくれるというお墓です。自分の死後、お墓を継承してくれる人がいないという人はもちろん、残される子供や家族への負担を減らしたいという理由で永代供養墓を選ぶ人も増えています。

永代供養墓には、通常のお墓同様に個別の墓に納骨する「単独墓」、1つの墓石の下に個別の納骨スペースを設ける「集合墓」、他の人の遺骨と一緒に納骨する「合祀墓」などがあり、費用も5万円~100万円程度と多岐に亘っています。

面倒なお墓の清掃や管理の必要が無く、一般墓のように宗教や宗派を問わないのもメリットですが、集合墓や合祀墓の場合、他の人の遺骨と一緒なので、故人のお骨を取り出すことができません。納骨した後にやり直しがきかないので、永代供養墓を選択する場合は、残される家族にも納得してもらう必要があります。

樹木葬

墓石の代わりに目印の樹木を植えて、根元に納骨する樹木葬。樹木葬の仕組みは、基本的に永代供養墓と同じで、お墓の管理や供養は墓地の管理者がしてくれます。埋葬の方法も「単独墓」、「集合墓」、「合祀墓」があり、単独墓であれば、樹木の下に石材の目印を置いて従来の一般墓のように納骨ができる場所もあります。

費用も約70万円と一般墓を建てるよりも安価なので、単独のお墓は欲しいけれどあまりお金を掛けたくないという人にも人気です。樹木葬は、街中から離れた山の中の木の下に納骨する「里山型」と町の墓地や霊園に隣接する「都市・公園型」が一般的。

一般墓や永代供養墓と比べ、自然に近い形で埋葬ができる樹木葬は、新しいお墓のかたちとして注目されています。しかし、永代供養墓同様に後からお骨を取り出せないことや、場所によっては草木が茂ってお墓が荒れやすくなる、遠すぎてお参りに行きづらいなどのデメリットもあります。

海洋散骨

お墓はいらないと考える人や、様々な事情から今あるお墓に入れない人などに選ばれているのが、遺骨を海へ撒いて供養する海洋散骨です。お墓を購入したり管理したりする必要が無いため、費用も比較的安価ですが、海へお骨を撒くためには遺骨を粉末状にする粉骨を行ったり、散骨の許可を取ったりといった手順が必要になります。

それらの作業を代行してくれるのが、海洋散骨の専門業者。会社によって違いはありますが、20万円ほどの費用で、海洋散骨ができます。海洋散骨は、海が故人のお墓のようなもの。海を見て故人を偲ぶことができると感じられる反面、お参りするお墓が無いことで物足りなさや寂しさを感じることもあります。

海洋散骨は、必ずしもすべての遺骨を散骨しなければならないという訳では無いので、場合によっては、遺骨の一部を残して手元供養にするのもいいかもしれません。

ダイヤモンド葬

自分のそばに遺骨を置いて故人を偲ぶ手元供養。従来、手元供養は納骨をしたうえで、一部の遺骨や遺灰を自宅に保管するのが一般的でしたが、最近ではすべての遺骨を使った手元供養の方法も登場しています。その1つが遺骨を宝石にかえるダイヤモンド葬。遺骨の中から炭素を抽出し、人工的に結晶化して遺骨ダイヤモンドの原石を作ります。

原石はそのままの状態で保管することもできますし、ジュエリーなどに加工して常に身に着けることもできます。遺骨は故人1人だけでなく、複数人の遺骨を合わせて1つのダイヤモンドを作ることも可能。夫婦の遺骨で1つのダイヤモンドを作る、お墓から出した先祖の遺骨を合わせてダイヤモンドにするといった作り方もあります。

ダイヤモンド葬の費用は、ダイヤモンドの大きさや加工によって50万円~300万ほどと幅があります。ダイヤモンドの製作は海外の工場で行われ、故人の遺骨で作られたという保証書が発行されますが、制作過程でDNAが破壊されてしまうため、そのダイヤモンドが故人のお骨であるという科学的な証明はできません。

また、ジュエリーに加工した場合、常に身に着けることで故人を近くに感じられる反面、紛失の危険もあるので注意が必要です。

故人も遺族も納得するかたちで供養しよう

お墓だけにこだわらない新しい供養のかたちをご紹介しました。どの供養方法にもメリットデメリットがあります。供養の方法を選ぶ際には、自分のことだけでなく残される家族や子孫のことも考えなくてはなりません。みんなが納得するかたちで気持ちよく供養できるように普段から供養について話し合っておくといいですね。

【参考】
「【第11回】お墓の消費者全国実態調査(2019年)霊園・墓地・墓石選びの最新動向(https://guide.e-ohaka.com/research/survey_2019/)」 いいお墓 鎌倉新書
「永代供養の一般的な料金・相場はどのくらい?(https://www.zenyuseki.or.jp/knowledge/buying/eitaikuyou_cost.html)」全優石
「散骨・海洋葬ネット(https://www.kaiyoso.com/)」アイビル株式会社
「遺骨からダイヤモンド。魂に重さはありますか?(https://www.algordanza.co.jp/)」アルゴダンザ

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