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給食費を払わずに小学校6年間を押しきる親、そのあきれた言い分は?

LIMO / 2020年10月6日 11時0分

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給食費を払わずに小学校6年間を押しきる親、そのあきれた言い分は?

近年、問題となっているのが「給食費の未払い」。世の中には、給食費を払いたくても、どうしても払えない…という家庭も確かにあるでしょう。しかし、今回はクローズアップするのは、「払えないのではなくて、払う必要性がないから払わない」という意見の保護者。

彼らが、どうして「給食費を払わない」という結論に至ったのかをひも解いてみたいと思います。果たして賛同できるでしょうか。それとも…?

給食費の未納、どれくらい起きている?

2018年に文部科学省が公表した「学校給食の徴収状況」に関する調査(https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/07/__icsFiles/afieldfile/2018/07/27/1407551_001.pdf)(※)では、給食費未納の生徒がいる学校は小学校で約42%、中学校では約55%と、全体の半数近い学校で「給食費未納問題」を抱えていることが判明しました。

 (※)調査は完全給食を実施している小・中学校約2万8000校のうち、572校を抽出して2016年度に実施。

さらに、調査対象校での給食費の年間未納総額は、小学校で約2500万円、中学校では約1700万円にのぼります。

また、児童・生徒の未納の主な原因について、「保護者としての責任感や規範意識」がないことが原因だと学校側が認識している件数は、小学校で全体の約65%、中学校で約76%となっています。

つまり、給食費を未納にしている家庭の6〜7割は「払えるのに払おうとしていない」家庭である…と学校側が明確に認識している、というわけです。

なぜ払わないの? そのあきれた言い分とは…

単純に「給食費を払えない家庭=経済的に困窮している」と考えていた筆者は、「払えるのに意図的に払わない」家庭が過半数を占めていることにびっくり!

「給食費は払ってしかるべきもの」と、払うことに何の疑問も持っていなかったので、なぜ「払う必要がない」という考えに至ったのか、とても興味が湧いてきました。

友人や知人、またSNSを通じて「給食費をあえて支払っていない、というご家庭の意見をぜひ聞きたい」と給食費未納の家庭を探すこと数週間、ようやくとあるご家庭にアポイントをとることができました。

お話をうかがったのは、小学6年生の子供を持つH家。Hさんの子供は、ついに小学6年間、一度も給食費を払うことなく卒業を迎える見通しです。

「我が家は給食を学校に依頼していません。学校が強制的に『給食』という形をとっているだけでしょう。我が家は入学時に『給食は必要だとは思いません。うちは学校と家が近いので、お昼には一時下校させて我が家で昼食を食べさせます。それが叶わないなら弁当を持参させます』と学校に訴えました。

しかし、いずれも学校側の答えはNO。『給食を食べてください』の一点張り。こちらが拒否しているのに無理矢理食べさせて、そのうえお金を徴収なんて…おかしな話だと思いませんか?

開口一番そのように語るHさんに少々面食らった筆者。

でも、筆者からみると、栄養バランスを考えた献立だし、何よりお弁当や昼食を作らなくてすむなんて、主婦にとってはありがたい! それに「同じ釜の飯を食う」ではないけれど、クラスメイトと同じご飯を食べる時間も楽しいものだと思いますが…と伝えると、Hさんからはこんな返答が。

私も夫も子供のころ、給食の時間が苦痛で仕方がありませんでした。苦手な物が多くて、食べるのも遅い。休み時間はおろか、掃除の時間も授業が始まっても、自分だけ教室の隅で給食を食べ続ける屈辱。周りの友人から『まだ食べてるの?』なんてからかわれて…。親に『給食が嫌だ』と訴えても、『ワガママいうな』で終わり。給食のせいで、私の小学校生活に、いい思い出はひとつもありません」

Hさんの子供も偏食気味で食が細いのだとか。「我が子が給食で苦労するのが目に見えているのに…それを黙認するのですか? 給食費を支払わないのは、我々の精いっぱいの抵抗なのです

納得しがたい理由、果たして解決策は…?

いっけんもっともらしい理由ではあるけれど、やはり釈然としない筆者。

「では、お弁当持参の私立の学校に行かせるとか、無理矢理でもお弁当を持参させるとか…方法はあるのではないですか? 今は、現にお子さんは給食を食べているんですよね? 食べているのに払わない、では筋が通らないと思うのですが…」

すると猛烈な勢いでHさんはこう言いました。

「食べている、ではありません! 無理矢理『食べさせられている』です!

なるほど、Hさんの中では「給食」は、子供に苦痛を与える制度であり、それを無理矢理強いている現状に納得がいかない。なぜ、学校側が有無を言わさず強制している「給食」に対して料金を支払い、その制度に屈しなければならないのか?──そんな思いがあるのでしょう。

ではHさんが考える「解決策」とは…?

「生徒に給食を強制するなら無償にすること。それが叶わないのなら、給食は『選択制』にするべきだと思います」

まとめ

Hさんの意見には結局納得できない筆者。給食という制度に反対するのであれば、しかるべきところに訴える、運動をするべきではないでしょうか。それを「自分は認めていないから従わない」というのは、あまりにも短絡的、幼児的なような気がします。

6年間、子供の給食費を支払わなかったことに、ある種の誇らしささえ匂わせながら話すHさん。もし、Hさんの子供が給食をよろこんで食べていたとしても…「強制だから」のひとことで済ませるのでしょうか?

【参考】
平成28年度の「学校給食費の徴収状況」の調査結果について(https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/07/__icsFiles/afieldfile/2018/07/27/1407551_001.pdf)(文部科学省)

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