グラフでのぞく同年代のフトコロ事情&共働きなのに貯まらないのはナゼ?
LIMO / 2020年10月6日 0時25分
グラフでのぞく同年代のフトコロ事情&共働きなのに貯まらないのはナゼ?
家族の将来や老後のための貯蓄について、同年代の人たちと比べて現在の自分の貯金額が多いのか、それとも少ないのか、気になる人もいるのではないでしょうか。何となく「どこも同じくらいだろう」と思うかもしれませんが、実状は少し異なります。
同じ年齢層の人たちの間でも貯蓄額にはバラつきがあり、中には、お金が貯まりやすくなる習慣を日々心がけることで堅実に蓄えを増やしている人たちもいるようです。一方で、注意が必要な「お金が貯まらない習慣」が染みついてしまっている人も…。
そこで、気になるけれどなかなか面と向かっては聞きづらい同年代の懐事情を踏まえて、今日から真似したい「貯まる習慣」と、反対にとりわけ共働き世帯の人が気をつけたい「貯まらない習慣」についてご紹介します。
同じ年齢層でも貯蓄額には世帯差が。
総務省が公表している令和元年(2019年)度の「家計調査(貯蓄・負債編)(二人以上の世帯・勤労者世帯)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&result_back=1)」より、世帯主の年齢階級別にみた貯蓄高の分布をグラフに示すと以下のようになります。
これを見ると、世帯主が29歳以下や30代の比較的若い世代には「貯蓄高100万円未満」や「100~200万円」の世帯が多いものの、全体的には各年代ともかなりバラつきがあり、「この年代の人は大体これくらい貯めている」と一括りにするのは難しそうです。
同年代の中でも貯蓄額に差をつけている貯金上手な人たちが一定数いるということは、年齢を問わず、工夫次第では今よりも蓄えを増やせる可能性が誰にでもあるということです。
貯蓄上手さんが実践している「3つのお金が貯まる習慣」
では、着実に貯蓄を増やしている人たちは、一体どのような「お金が貯まる習慣」を身につけているのでしょうか?すぐにマネできるいくつかの実践例をみていきましょう。
貯まる習慣① 生活費と貯金は口座を分ける
貯金上手には、生活費用の口座と貯金用の口座を上手く使い分けている人が多いようです。可能であれば月々の給与を直接2つの口座に分けて入金してもらうことで、毎月貯蓄用のお金を移動させる手間も省けます。
さらには、「これは将来のためのお金」と銘打った口座の中身には自然と手をつけづらくなるため、生活費用の口座内のお金でやりくりできるように考え、節約への意識も高まります。
貯まる習慣② お得なポイントは厳選して二重取り・三重取りを狙う
買い物の際にもらえるポイントを有効活用する「ポイ活」をしている人の中でも、貯め上手な「ポイ活上級者」は、特に2つのことを意識して効率的にポイントを集めています。
一つ目が、いつも利用するお店を固定すること。行く先々の違うお店でポイントが付いても合算できないうえ、利用できる数まで到達できずに無駄にしてしまうこともあります。そのため、なるべくポイントを分散させないよう意識しましょう。
二つ目は、最低でもポイントを二重取りして、できれば三重取りを目指すこと。特に、携帯キャリアとの紐付けや「〇△経済圏」と呼ばれるものがあるポイントに注目して、自分と相性のいいものを見つけると効率的な「ポイ活」が期待できそうです。
貯まる習慣③ 毎日目にするカレンダーに出費をメモ
お金の出入りを把握するために家計簿や出費メモをつけている人は、ぜひ毎日視界に入る「カレンダー」を活用してみましょう。
カレンダーに出費をメモして上手に節約に繋げているというAさんは、その日に使った金額だけではなく、これから先に予定している出費も書き込んでいるそうです。
「今後の出費予定をメモすることで、『月末に出費がかさみそうだから、外食や買い物を控えめにしておこう』といったように、先を見据えて出費を調整する意識が高まります。
仕事で使うデスクに置いている卓上カレンダーへ、思いついたときにササっと書き込んでいますが、わざわざ家計簿を開かなくても『過去の支出』と『未来の出費』がひと目で把握できて便利ですよ」
収入は二人分なのに…共働き家庭の落とし穴
他方で、同年代の中でも「貯蓄ができない世帯」になってしまっている人たちは、何が原因にあるのでしょうか。例えば、進学や一人暮らしなどで子供にお金がかかる時期などは、大きく貯蓄を増やせなくても仕方がないかもしれません。
そのような事情もなく、「貯め時」のはずなのに貯金ができない家庭は要注意です。特にダブルインカムにもかかわらずなかなか貯蓄を増やせない共働き夫婦の場合は、次のような「貯まらない習慣」が染みついてしまっているのかもしれません。
家事・育児のアウトソーシング「共働きならではの出費」
スーツや靴など、仕事に使うものが夫と妻の二人分必要になる共働き家庭は、身なりを整えるためのお金がかさみがち。それぞれの立場や職業にふさわしいものを身に着けようとすると、そのための出費も膨らんでいきます。
家事や育児に手が回らないほど忙しいときには、代行業者やベビーシッターを手配したり、外食やデリバリーサービスを利用したりする機会も多くなりがちです。
このように、夫婦が二人とも仕事をしているからこそ出費がかさむ項目があり、そこがネックになり、結果的に貯蓄に回せるお金が減る、という家庭も少なくありません。
夫婦二人が互いの懐事情を把握できていない
夫と妻それぞれが自分の収入を自分の財布や口座へ納め、共通の経費である家賃や光熱費、食費・雑費などはあらかじめどちらの財布から出すか決めている、「夫婦で財布が別々」の共働き家庭も多いでしょう。
この場合、どちらも相手がきちんと貯金しておいてくれているはずだと思い込んでいて、二人とも自由にお金を使っていた結果、全く貯蓄がなかったことに何年も経ってから気づく、というパターンもあるようです。心配な方は確認してみてくださいね。
貯蓄上手への道は、何気ない習慣の見直しから
このように、「うちはどうしてお金が貯まらないんだろう」と思ったら、まずは日頃の出費の傾向や生活スタイルなど、「お金にまつわる何気ない習慣」を見返してみましょう。
夫婦で一緒に取り組めば、「家族のこれからのために、二人で頑張って貯蓄を増やしていこう」と、お金や将来に対する意識を共有するきっかけにもなるはずです。
【参考】
令和元年度「家計調査(貯蓄・負債編)(二人以上の世帯・勤労者世帯)」(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&result_back=1)総務省統計局
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