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「デジタル遺産」をどう管理する?「見えない残高」が相続に影響することも。

LIMO / 2020年10月23日 0時10分

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「デジタル遺産」をどう管理する?「見えない残高」が相続に影響することも。

誰でも気軽にインターネットに触れる機会が増えた今、注目を集めているのが「デジタル遺産」です。本人が生前にデジタル遺産を整理しておいてくれるといいのですが、なにも準備していなかった場合、遺族は取り扱いに困ってしまう場合も。そこで今回は、インターネット社会になった今、知っておきたいデジタル遺産についてご紹介します。

デジタル遺品とデジタル遺産とは?

まず、故人が残したデータは、デジタル遺品とデジタル遺産の2種類にわけられます。デジタル遺品は故人のSNSやクラウド上に保存した写真などのことで、デジタル遺産は電子マネーやインターネット銀行、証券会社などの口座、暗号資産(仮想通貨)といった、金銭に関わるもののことを指します。

デジタル遺品は、故人にとって家族にはあまり知られたくない趣向や趣味などが含まれている場合があり、プライベート性が高く取り扱いが難しいところです。

そしてデジタル遺産は、相続手続きにも関わってくる部分であり、遺族としても知っておきたいもの。本人としても、死後に迷惑をかけないために、家族に知っておいてほしい部分でしょう。「予告なし」でデジタル遺産を残してしまうと、お金に関わる多くの問題が発生してしまいます。

デジタル遺産の問題とは?

相続の問題

デジタル遺産の問題としてまず挙げられるのが、相続手続きへの影響です。故人がインターネット銀行を利用していた場合、どれくらいの残高があるのかがわからなければ相続税の申告や遺産分割協議などに問題が生じます。故人が生前にデジタル遺産の存在について家族に伝えていればいいのですが、そうでなかった場合は見逃してしまうリスクも。

また、ネット口座を保有していた場合は、暗証番号などを設定して情報が漏れないよう管理をしているのが一般的です。この暗証番号がわからずに家族が残高を把握するのに苦労することも考えられます。

FXや暗号資産の問題

FXと呼ばれる外国為替証拠金取引は、為替レート次第では、預かり金(証拠金)を超えた損失が出ている場合があります。本人死亡の場合、その請求が相続人にいくことがあります。故人がFXをやっていたことを知らず、突然の支払い義務が生じてしまっては家族の側も混乱してしまいますし、負担にもなりますよね。

また、暗号資産に関する手引きは国税庁が示しているものの、遺族がその存在自体を知らなかった、ということも考えられます。

いずれも、相続税が発生してしまうことを想定しながら、家族へ伝える方法を考えておくことをおすすめします。

支払いが発生し続ける

月額または年額で映画が視聴できたり音楽が聴けたりするサービス(いわゆる「サブスク))がありますが、故人がそのサービスを利用していることを知らないままでいると、金銭トラブルになってしまう場合があります。支払いが発生するサービスを利用している場合、そのまま放置してしまうと負のデジタル遺産となってしまうため、対策が必要です。

元気なうちに準備しておくべきこととは?

普段から伝えておく

家族に迷惑をかけないためにも、自分にできることは生前のうちにしっかりやっておくことが大切です。インターネット銀行や暗号資産などを利用している場合は、普段から誰かに利用していることを伝えおくことは有効です。それらを利用していることを知っているか、知らなかったかではその後の対応に差が出ます。

パスワードなどをわかるようにしておく

インターネット銀行などを利用していることは知っていても、パスワードなどがわからなければなかなか先に進めず、デジタル遺品調査サービスなどを利用しなければいけないなんてことになるかもしれません。そのため、インターネット銀行などを利用している場合は、遺族がわかるようにパスワードやIDなどを記録しておきましょう。USBメモリを利用したり紙に書いてまとめておくなど、家族が確認しやすい方法にしておくとお互い安心できますね。

利用サービスの整理

月額や年額で利用できるサービスの整理も重要です。支払いが滞ってしまわないように使わなくなったサービスはすぐにやめるか、どのサービスを利用しているかを伝えておくか、わかるように紙などにパスワードやIDなどといっしょにまとめておくのがおすすめです。

クラウドサービスの中には、利用規約の中に「利用者が死亡しても料金を請求する」ということを記載しているところもあるので、利用規約を確認してみるのも大切です。

エンディングノートの活用も!

葬儀や資産、自分の人生を振り返った思いなどについて、自由に書いてまとめていけるエンディングノート。ここにパスワードやIDなどを記載しておくとわかりやすく、家族も確認がしやすくなります。またエンディングノートには、家族に知っておいてほしい利用中の支払いが発生するサービスや、ネットでしか残高が確認できない金融機関の口座について詳しく記載しておくとよいかもしれません。

「もしものとき」は急にやってくる

今後さらに増えていくと考えられるデジタル遺産。管理の状態によっては、残された人たちが大変な思いをしてしまうことも考えられます。口座の管理、サブスクサービス加入の断捨離など、日頃からデジタル遺産となり得るものの「整理整頓」を心がけましょう。もしものとき、家族の負担を少しでも減らすことにつながります。

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