子供に使ってほしくない言葉って何? 小学生の娘にやめさせた「キモっ!」
LIMO / 2020年11月17日 14時0分
子供に使ってほしくない言葉って何? 小学生の娘にやめさせた「キモっ!」
子供に積極的に使ってもらいたい美しい日本語がたくさんあるのと同じくらい、「できれば我が子には使ってほしくないなぁ…」と思ってしまう言葉も数多くあります。
しかし、いくら親がガードしても、どこからともなく「使ってほしくない言葉」は子供の耳に入るもの。しかもそんな言葉に限って子供が使いたがるのだからタチが悪い…。ある日、我が子がギョッとするような言葉を使ったら…あなたはどうしますか?
親が「子供に使ってほしくない言葉」は?
突然ですが、皆さんは「子供に使ってほしくない言葉」と言われると、どんな言葉が思い浮かびますか? 色々あるでしょうが大きく分けると、
下ネタ系
人を傷つける言葉
流行り言葉、略語のスラング系
の3パターンではないでしょうか?
少し時はさかのぼりますが、1997年9月にバンダイが実施した「バンダイこどもアンケート お子様に大切にしてほしい言葉、使ってほしくない言葉は何ですか?」によると男児、女児ともに1位が「ばか」、2位が「死ね」、そして3位は「人を傷つける言葉」という結果となりました(男児は「くそばばあ」も同じく3位)。
「うんうん」とうなずける結果だと思いませんか?
子供の言葉に「ギョッ」
しかし、どこから覚えてくるのか…いつの間にか子供たちって、ギョッとするような言葉を使っているものです。
例えば、ゲームの中の話だとわかっていても、敵と戦っている子供が「死ね!」「やった!殺した!」なんて叫んでいるのを聞いてびっくりした…というのはよく聞く話。
かくいう我が家でも、以前小学生の娘が何かの拍子に「キモっ!」と言ったのを聞いて「そういう言葉づかいはよくない」とさとしたことがあります。
「そんな言葉どこで覚えたの? 周りで誰も使っていないのに」と問うと「テレビで芸能人が言っていたから」という返答。娘にしてみると「テレビでみんな言ってるのに、なんで使ってはいけないの? なんで使っちゃいけない言葉をテレビで言っているの?」という気持ちだったのでしょう、なんとも腑に落ちない顔をしていました。
「でもさ、その『キモっ』って言葉って、聞いた人がみんな気分良くなる言葉だと思う?」と問うと、しばらく考えて、
「ん〜、『キモっ』って、『気持ち悪い』ってことだから気分が良くならない人もいると思う」と娘。
「でしょ? それに『キモっ』ってさ、吐き捨てるような感じで言い方もキツくなってるんだよ。もし、あなたが何かの拍子に友達から『キモっ』って言われたらイヤな気持ちになるでしょ? 普段からその言葉を使っていたら、ついつい口に出てしまって誰かを傷つける可能性もあるよ」
ここまで話してようやく納得してくれた娘。
ここで筆者が感じたのは、先ほどの「キモっ」にしろ、「ばか」にしろ、子供は決して悪意を持って、「誰かを不愉快な気持ちにさせてやろう」と思って使っているわけではない、ということ。だからこそ、「なぜその言葉がいけないのか」を理解してもらうことって重要なんだな…と痛感しました。
とはいえ…大人だって使っているはず
では、子供に「丁寧な言葉を使ってほしい」と思っているわれわれ大人が、常日頃美しい日本語を意識して使っているか…?というと、胸を張って「YES」と言えないのも事実。
筆者の夫も車の運転をしている最中「クソっ」などと悪態をつくことがありますし、筆者自身も仕事柄、キャッチーなスラング系の言葉を使用することがあります。娘の言葉づかいを注意すると同時に、自分自身の言葉づかいも見直さなければいけないなぁ…と思った次第です。
ところで、その後娘の言葉使いは美しくなったのか…その答えは残念ながら「NO」。むしろ年々、「使ってほしくない言葉」が増えてきているように思います。
「〜じゃね?」「マジないわ〜」「やべ」…などなど、スラング系のボキャブラリーが増えていく娘にあきれるのを通り越して、感心すらしてしまいます。
きっと娘も、友達との会話の潤滑油的な役割でスラング系の言葉を使っているはず。そこで娘とは「死ね」「殺す」など、人を傷つける言葉、人を不愉快にさせる言葉だけは絶対に使わないことを約束。そのうえで「使ってほしくない言葉」の中でも「まぁまぁ許容範囲」の言葉には目をつぶってあげなければいけないのかもなぁ…と思っている筆者です。
まとめ
娘が「使ってほしくない言葉」を使用したことで、ひとつだけ良かったことがありました。それは「大人が意識して美しい言葉を使うようになった」ということです。
もしかしたら自分たちが良くない言葉を使っているのがいけないのかも…そう思うと、自然と娘の前では言葉を選んで話すようになりました。
子供が「使ってほしくない言葉」を使ったときは、なぜいけないのかを説明できること、子供に「美しい言葉のシャワー」を意識して浴びせてあげること、このふたつの対策をしておけば、ひとまず安心なのではないでしょうか。
【参考】
「お子様に大切にしてほしい言葉、使ってほしくない言葉はなんですか?(https://www.bandai.co.jp/kodomo/pdf/question30.pdf)」(バンダイ)
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