ママ友集団いじめからの解放…「私は私」でいるための3つのルール
LIMO / 2020年12月2日 20時15分

ママ友集団いじめからの解放…「私は私」でいるための3つのルール
昔から問題視されている「いじめ問題」。学校生活を脅かす卑劣な行為に、今もなお頭を悩ませている人もいることでしょう。文部科学省が2017年3月14日に最終改訂した「いじめの防止等のための基本的な方針(https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/06/26/1400030_007.pdf)」ではいじめを防止するために制定された『いじめ防止対策推進法』をもとに、児童の生活を守る規定を打ち出しています。
しかし、いじめは子どもだけに限った問題ではありません。大人になっても、勤務先やご近所トラブルなど、さまざまないじめがはびこっています。
今回は、わが子のためにママ友集団からのいじめに耐えた女性が、どういう方法で乗り越えたのか、苦悩から抜けたきっかけをご紹介します。
「子どものため」耐えたいじめ
小学4年生の男児を持つ、40代のC子さん。
子どもが小学1年生のときにPTA役員をしたことから、同じ学年のママ4人と仲良くなったそうです。授業参観や運動会など、学校行事のときは一緒に集まるようになったのだとか。
「当初はみんな仲良しでした。共働きで役員会議に出られないママ友の代わりに、専業主婦の私がPTAの仕事をしたら、ものすごく喜んでもらえて。一気に仲良くなりました。子どもたちも一緒にBBQをしたときは、ほかのママ友が車を出してくれたり買い出しに行ってくれたりと、お互いに支え合える関係でした。」
そんな仲良しママ友グループだったC子さんたちに亀裂が入ったのは、子どもたちが小学3年生になったばかりのころ。パートタイマーとして働きだしたC子さんは、ママ友グループから避けられるようになったといいます。
「原因はすぐにわかりました。もともと専業主婦だった私は、ママ友の用事があるときはママ友の子どもを預かっていたんです。忙しいママ友に代わって、学校へ忘れ物を取りに行ったこともありました。それまでは『お互い様』だと思ってやっていたのですが……都合の良いように思われていたのでしょう。“できない”と断るようになると、一気に距離を置かれるようになりました。」
そこから、C子さんは仲の良かったママ友たちからのいじめを受けるようになります。学校行事で会っても無視、影でC子さんを指さしてクスクス笑っていることもありました。また、ほかの保護者に「C子さんには近づかない方がいい」と告げ口をしているようで、だれからも話しかけられなくなったのだとか。
「それでも、このときは必死にママ友グループに媚を売っていました。無視をされてもグループのそばについて、授業参観や運動会の場所取りも勝手にやりました。」
C子さんがここまでママ友グループに固執する理由が、子どもへの影響が心配だったからだといいます。
「自分のせいで息子がいじめられたらと思うと、耐えられませんでした。私が我慢をすれば、私が無理をすれば息子が助かると考え、ママ友の機嫌ばかりうかがっていたんです。」
そんな中、やってきたのが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大。小学校は臨時休校となり、自然とママ友と距離ができるようになりました。
「子は子」「私は私」
子どもと自宅で過ごす中、C子さんは心の変化があったといいます。
「臨時休校で物理的に距離が生まれると、心がスッと軽くなりました。もともと私から連絡をしなければ繋がっていなかった関係。私が連絡を絶てば、一切接することはありません。今まで何だったの?というくらい、ママ友たちのことがどうでもよくなったのです。」
無理をしてそばにいようとするから傷付くのだ、とわかったC子さんはこのまま継続して距離を置くことを決意。しかし、その前に気がかりだった息子の友だち関係について確認したといいます。
C子さんの息子はママ友グループの子どもたちとの関係性を聞くと、意外な答えが返ってきたのだとか。
「息子は、『クラスも違うし、あまり接点がない』といっていました。一緒に遊んでいたのは1年生までで、2年生以降はみんなバラバラで遊ぶようになったようです。私は無理してでも仲良くしなくちゃ……と考えていましたが、私は私、子どもたちは子どもたちで、構わないようですね。」
グループに属さない“勇気”
子どもたちは4年生になり、臨時休校が明けてもC子さんはママ友と距離を置いたままだそう。それでも、特に問題はないといいます。
「ほとんどの学校行事はコロナで中止になりましたが、運動会だけは時短で開催され、私ひとりで見てきました。ほかのママたちはグループを作って楽しそうにしています。その中でも、私はひとりで息子の雄姿を見て、出番が終わったらサッサと帰ってきました。寂しい?そうかもしれません。でも、周囲に合わせておしゃべりを続けるより、自分のタイミングでサッと帰れるのは楽だと思いました。」
無理をしてママ友グループに入ろうとしていたときよりも、今の方が時間的にも精神的にも余裕ができたといいます。
そして、C子さんの息子はいじめられることもなく、毎日楽しく過ごしているようです。
“鈍感力”を手に入れる
距離を置いたからといって、いじめがなくなったかどうかはわからないというC子さん。
「そばにいないので無視されているのかはわかりません。影でこそこそ悪口をいわれているのかもしれませんが、私の耳には入ってきません。気づかないようにする“鈍感力”は大事だな、と思いました。」
C子さんはこれからも無理してまでママ友はつくらないといいます。
ママ友はいた方が良いのかもしれませんが、無理をしなければ続かない関係なら辛いだけです。
いつか、本当に仲良くなれるママ友に出会えるといいですね。
【参照】
文部科学省「いじめの防止等のための基本的な方針(https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/06/26/1400030_007.pdf)」
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