ガチで1千万円必要? 大学卒業までの総教育費と毎月の積立額

LIMO / 2021年3月2日 18時5分

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ガチで1千万円必要? 大学卒業までの総教育費と毎月の積立額

人材募集で「学歴不問」を掲げている企業が話題になることがあります。それでもやはり「学歴はないよりもあった方が良い」という風潮は根強く残っているものです。将来のためにも、自分の子どもには大学を出てほしいと願う親も少なくありません。

言うまでもなく、子どもを大学まで出すにはまとまったお金が必要です。しかし、子どもがまだ小さいうちは「大学はまだ先」と、教育費の貯蓄を後回しにしてしまうこともあるでしょう。

今回は、全国に展開する個別指導の学習塾「明光義塾」が2017年に実施したアンケート結果と、日本政策金融公庫が2020年10月に発表した高校入学から大学卒業までにかかる費用のデータから、教育費について考えます。

親が考える総教育費はどのくらい?

明光義塾のアンケート(注1)は、子どもの属する学校を国公立、私立に分類。さらに、それぞれを小学4〜6年生、中学生、高校生の合計6グループに分けています。

(注1)対象:全国の小学4年生から高校3年生の子を持つ保護者、有効回答数:702人

「お子さんの大学までの総教育費はいくら必要だと考えていますか?」(学校に支払う学費、学習塾に通う費用、参考書、模擬試験など勉強に関する費用)という問いに対し、必要額を1千万円以上の金額で回答したのは、国公立の小学生の保護者で26.5%、私立で25%と、ともに全体の4分の1以上。

中学生になると、1千万円以上の金額を回答した割合は、私立に通っている子の保護者で29.3%、国公立中の保護者では19.7%。また、高校生では、私立で22.9%、国公立で18.4%でした。

なお、それぞれのグループで最も割合の多い金額ゾーンは以下の通りです(「大学へ行かない」「考えたことがない」を除く)。学年が上がると子どもの進路が明確になってくるため、保護者が考える総教育費は変化してくるようです。

小学4〜6年生(国公立):900万円〜1000万円未満(17.6%)

小学4〜6年生(私立):500万円未満、1.5千万円〜2000万円未満(同率、それぞれ15.0%)

中学生(国公立):500万円〜700万円未満(23.5%)

中学生(私立):900万円〜1000万円未満(24.4%)

高校生(国公立):500万円未満(19.1%)

高校生(私立):500万円〜700万円未満(23.3%)

いずれにしても、総教育費は相応の金額になることに変わりありません。実際にどのくらいかかるのか、日本政策金融公庫が2020年10月に公表した「令和2年度 教育費負担の実態調査結果」(注2)で、入学費用と在学費用の合計を見てみます。

(注2)対象:64歳以下の男女かつ高校生以上の子どもを持つ保護者、有効回答数:4,700人(各都道府県100人)

なお、入学費用に含まれるのは「受験費用」(受験したすべての学校・学部にかかるもの)、学校納付金(入学金、寄付金、学校債など、入学時に学校に支払った費用)、入学しなかった学校への納付金。

在学費用に含まれるのは、「学校教育費」(授業料/通学費/教科書や学用品などその他の費用)と「家庭教育費」(学習塾や参考書などの補習教育費/おけいこごとの費用)です。

同調査によると、高校入学から大学卒業までにかかる子ども1人あたりの教育費用(入在学費用)の平均は965.1万円。高校卒業後の進路別では、私立文系949.7万円、私立理系1,109.2万円、国公立大学では783.2万円となっています。

これに小学校から中学校までにかかる教育費を考えると、国公立大学に進学した場合でも1000万円近くかそれ以上になりそうです。2020年4月からは、これまでの国公立高校に加え、私立高校の実質無償化が始まりましたが(所得制限あり)、それでも家計の負担は重いと言えるでしょう。

月に1万円~3万円積み立てている家庭が多い

これだけの金額を用意するのには、日頃から備えを怠らないことが必要になります。次に、教育費のために積み立てている金額はどのくらいかを見てみます。

明光義塾のアンケート結果からは、子どもの学年や国公立、私立を問わず、概ね月1万円から3万円未満を教育費として積み立てていると答えた層が最も多いことが分かりました。また、貯蓄方法は1位が貯金(78.1%)次いで学資保険(56.8%)、割合は低くなりますが3位に祖父母からの教育費援助(11.2%)が続きます。

学資保険の加入は出産前から検討する家庭も少なくありません。子どもが生まれてから、生活費のやりくりで貯蓄しようとしても、急な出費などが続き思うように貯められないこともあります。そういう時、毎月自動的に教育費を貯蓄することになる学資保険だと確実に貯められます。筆者の家庭でも学資保険に入っており、入学金等に充てる予定です。

また、子どもが幼児期から小学校低学年の頃はほとんどの習い事で月謝は比較的抑え気味に設定されています。そのため、掛け持ちなどをしてしまいがちですが、学年が上がると月謝も上昇していくことが多いので注意が必要です。習い事も辞め時を考えたり、先々の教育費を頭に入れながら選択する必要があるでしょう。

部活費も侮れない…教育費は後回しにしないで!

教育費がかかるピークは、一般的に大学進学から卒業までですが、中学受験や高校受験に備えて塾に通うなどすれば、さらに教育費はふくらみます。

また、部活動の費用なども意外と出費が多く侮れないもの。筆者の周囲でも、公立学校の部活動で必要な道具を買い揃えたら結構な金額になったり、遠征などの交通費や交友関係費が予想以上にかかり驚いたというママさんは少なくありません。

こうした予想外の出費は、子どもが成長するにつれ増えていきます。「そのうち貯める」と、教育費を後回しにしていると、気がついたら時すでに遅し、ということになりかねません。

まだまだ小さいと思っていても、子どもの成長はあっという間。幼少期からコツコツと貯めていけば、進学の選択肢の幅を広げていくこともできるでしょう。

新型コロナウイルスの影響による雇用不安など、厳しい経済状況は当分続くものと考えられます。現実と向き合い、計画的に教育費を貯めていきたいですね。

参考資料

教育費に関するアンケート(https://www.meikogijuku.jp/meiko-plus/elementary-school/kyouikuhi.html)(明光義塾)
令和2年度 教育費負担の実態調査結果(https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kyouikuhi_chousa_k_r02.pdf)(日本政策金融公庫)

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