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シングルマザーに在宅ワークが向く理由。コロナで変わった仕事選び

LIMO / 2021年3月17日 19時35分

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シングルマザーに在宅ワークが向く理由。コロナで変わった仕事選び

野村総合研究所がこの3月1日に発表した「就業や生活の実態および今後の意向」に関する調査結果によると、パート・アルバイトの「実質的失業者」(シフトが半分以下、休業手当も受け取らない人)が約146万人いることが分かりました。そのうち女性は103万人と、男性の2倍以上であることが分かります。

パートで働く女性の中には、育児中の女性、またシングルマザーの女性も多いでしょう。実際、厚労省の調査によると、半数弱のシングルマザーがパートで働いています。

子育てと両立するためには、環境的に選ばざるを得ない人も多いパートタイムの仕事ですが、その内容はこれまでとは変わってきているようです。新型コロナによる環境変化の中で考える、仕事選びで重視することの変化を見てみましょう。

コロナ前の仕事選びはシフト制や休みの取りやすさを重視

「平成28年度 全国ひとり親世帯等調査結果報告」(厚生労働省)によると、母子世帯の母の就業率は81.8%で、そのうち正社員が44.2%、パート・アルバイト等が43.8%となっています。実家に頼れない、子どもが乳幼児や低学年で手がかかるという環境では、パートを選ぶ女性も多いでしょう。

これまで育児と両立するための仕事選びの条件としては、「シフト制である」「急な休みが取りやすい」「勤務時間や勤務日は子どもが園や学校に行っている間」の3つが主流でした。この3つが叶いやすいのがサービス業や工場、コールセンターなどです。

しかし、新型コロナの感染を避けたいという面からは、これらの職種が必ずしもベストではなくなりました。飲食店やスーパーなどのサービス業では数多くの人と接しますし、工場勤務ではリモートワークができません。

コロナ禍により仕事選びで重視することが変わった

ソフトブレーン・フィールド株式会社が主に非正規で働く20~60代女性に行った「コロナ禍での仕事選びに関するアンケート」によると、新型コロナウイルス感染拡大前後の仕事選びで重視することが変わった人は56.6%。

具体的には「人との接触を避けられる」「できるだけ公共機関を使わない勤務地」など、感染対策を重視する人が増えました。同時に「Wワーク・副業先」を求める人も増えています。

またエン・ジャパン株式会社が行った「コロナ禍での企業選びの軸の変化」によると、コロナを機に重視するようになったこととして「希望の働き方(テレワーク・副業など)ができるか」が42%、「企業・事業に将来性があるか」が38%という結果に。

感染対策とともに、テレワークや副業といった働き方、また事業の将来性を重視する人が増えています。

シングルマザーだからこそ重視したいことは?

シングルマザーとして育児と両立するためには、引き続きコロナ前と同じ条件が求められます。同時に、感染対策やテレワーク、将来性の重視といった新たな項目も見逃せません。

親がひとりしかいない環境だからこそ、しっかり感染対策されていること、休校対策としてのテレワーク、そして将来性のある仕事選びは重要です。

ここで特に注目したいのは「テレワーク」。在宅で仕事ができれば、コロナ前の「シフト制」「急な休みが取りやすい」「勤務時間や勤務日は登園・登校日」といった条件がクリアできます。在宅なら夜間や土日に仕事をしたり、看病や行事の際は勤務日や時間などを調整しやすいからです。

出勤ありのパートでは、これまで看病などで休んだ分は収入が減っていた家庭も、在宅であれば収入が大きく減る不安も緩和されます。感染対策もしやすいので、シングルマザーこそ目を向けたい分野だと言えるでしょう。

在宅ワークの仕事内容は?

テレワークと言うと企業の社員が行うものというイメージが強いかもしれませんが、パートやフリーランスとして在宅仕事をしている場合もあります。育児中のシングルマザーなら、テレワークのパートから始めてみるのも手です。

在宅ワークの求人数や職種も、年々増えています。現在多いのはデータ入力、ライター、デザイナー、編集、企画、事務、テレアポなど。この中から自分の適性や経験、興味に合ったものを選びます。

勤務日や勤務時間についても確認しましょう。たとえばライターやデザイナーなどは夜や土日など好きな時間に仕事ができることが多いですが、テレアポや営業関連業務は勤務日や時間帯が定められていることがあります。

応募の際には、履歴書を送付したり、面接(オンラインで行う場合も多い)をしたり、適性テストのある会社もあります(会社ごとに採用プロセスは若干異なります)。そして、無事受かれば仕事がスタート。

なお、フリーランスとして在宅ワークをする場合は、請求書のやり取りや確定申告なども必要になります。自分に合っているかはやってみないと分りませんが、まずは始めてみることが大切です。

いずれにしても、子どもが小さい間は勤務日や勤務時間が限られることを考えると、シングルマザーのパート選びも、今後は在宅で仕事が可能な職種へシフトしていくのではないでしょうか。

将来性も重視するなら?

前述のように、仕事選びで同時に大切なのが将来性です。シングルマザーは子どもの教育はもちろん、ひとりで老後資金を貯める必要もあるため、できるだけ長く仕事を続けられる安定感を求める人も多いでしょう。

在宅ワークにも将来性のある職種はありますが、手堅く資格職が良いなら、やはり保育や看護、介護といった人材不足で需要の大きい分野も見逃せません。こちらも急に正社員になるのではなく、まずはパートからといった働き方ができますし、資格取得によるステップアップも望めます。

コロナ禍においては、従来の価値観にとわわれない、新しい仕事の仕方にも目を向ける必要があります。そうすると、これまで仕事選びで悩んでいた人も、新たな道や可能性が開けるかもしれません。もちろん、職種や働き方には向き・不向きがあるので、自分の適性も考えて選びましょう。

参考資料

平成28年度 全国ひとり親世帯等調査結果報告(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188147.html)(厚生労働省)

就業や生活の実態および今後の意向に関するインターネットアンケート調査(https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2021/cc/0301_1)(株式会社 野村総合研究所)

コロナ禍での仕事選びに関するアンケート(https://www.atpress.ne.jp/news/222971)(ソフトブレーン・フィールド株式会社)

コロナ禍での企業選びの軸の変化(https://www.atpress.ne.jp/news/247812)(エン・ジャパン株式会社)

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