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「主夫」になった元サラリーマンに聞いた、家族が幸せになるお金の使い方

LIMO / 2021年5月8日 19時35分

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「主夫」になった元サラリーマンに聞いた、家族が幸せになるお金の使い方

最近は女性が当たり前のように働く時代になり、専業主婦はもはや贅沢な願望のように言われるようになりました。実際、総務省の労働力調査によると、2020年の専業主婦世帯は571万で、1240万ある共働き世帯の半分以下です。

給料が右肩上がりとはいかない中、生活のことを考えると夫婦が共に働いて家計を支えていくのが現実的なのでしょう。そんな時代にあえて主夫の道を選んだ人もいます。今回は、会社を辞めて主夫になった男性に、家族が幸せになるお金の使い方について話を聞いてみました。

主夫になるときに考えたこと

「会社を辞め、家族が幸せになるお金の使い方をしたいと考えたのは4年前。妻から『働きに出たい、もう一度正社員として働いて自分のキャリアを取り戻したい』と相談されたのがきっかけだった」と話すのは、元はIT企業で営業の仕事をしていた40代のAさん。Aさんは都内まで1時間弱の関東近郊に住み、妻と子ども2人の4人家族です。

「紆余曲折あって自分が主夫になって家事育児の中心になると決めたけれど、ただの主夫だったらわざわざキャリアを中断する意味がないと思った。だったら、自分に”ナントカな主夫”というキャッチフレーズをつけて、それを目指そうと思い、考えに考えた結果、”家族の幸せを最大化する主夫”になろうと決めた」と話します。

Aさんが主夫になった当初、子ども2人は2歳と4歳でかなり手がかかる頃。そんな中で家族の幸せを最大化するために試行錯誤を繰り返したと言います。

子どもと対等な目線でお金のことを話し合う

「今は6歳と8歳になった子ども2人と妻と私の4人で月に1回、家族会議をして色々なことを話し合っている。その中で、お金の話もする」と話すAさん。

「家族が一体感を持ってお金の使い方を考えることがとても大事だと思った。子どもだからといってのけ者にするのではなく、小さくても家族会議に参加させる。それが当たり前だという空気を作って、お金のことを自分事としてとらえるきっかけにしたかった」と言います。

「子どもがお金の使い方を自分で考えるというのが大事だと思っているので、2人に予算を1万円割り振って、そこから子ども関連のお金はすべて出費する」のだそう。

「長男は『公文を続けたい。でも、ゲームも欲しい。ゲームを買うにはお金が足りないから、公文のお金から余ったお金を貯めて買う』と言うし、次男は『大好きなサッカー教室は続ける。シューズがボロボロになってきたから、今月は節約しなくちゃ』と張り切っている。正直、妻も私もここまで子どもたちが自分で考えられるようになるとは思っていなかった」と続けるAさん。

「親である自分たちもお小遣い制で、その使い道は家族の前で発表する。『パパ、スマホのゲームやめたら?』とか『ママ、前も同じような服買っていたよ』と子どもから指摘が入ることもある」と苦笑いで話してくれました。

家族みんなの「ご褒美代」を設ける

主夫業のかたわら、最近は業務委託の仕事を請け負うようになったというAさん。そこで、業務委託の報酬から家族に「ご褒美代」と称して1~2万円を毎月支出しているのだとか。

「ご褒美代の使い道の条件はたった1つ。家族みんなで楽しめる使い方であることだけ。毎月順番でご褒美代の使い道を決める権利が回ってくる。『遊園地に行きたい』とか『おいしいものを食べに行きたい』でもOKだし、たとえばディズニーに家族みんなで行きたいというのは1~2万円だとちょっとおさまらない。それなら次の順番の人と相談して、同意が得られたら1か月分持ち越して次の月にディズニーに行くことができる」のだと言います。

これも子どもたちと対等な目線で相談して決めているもので、大人だからと強権を発動することはないのだそう。「うちの家族はみんな平等。でも、お金を稼いでくる大黒柱は妻。だから、妻がより仕事に集中できるようにみんなでサポートする。与えられるだけでなく、自分も何かを与えなきゃという意識が子どもたちにも根付いているみたいだ」と教えてくれました。

家族がラクするためのお金はどんどん使うべき

Aさんは「家族がラクするためのお金はどんどん使うべき」と言います。

「子どもが小さいときには自分も手が回らずベビーシッターの人に来てもらうこともたびたびあったし、今は自分の仕事で納期が近くて妻も忙しく家事に手が回らないというときは、家事代行をお願いすることもある。ストレスをためて生活したくないから、家族がラクするためのお金は惜しみなく使う」とのこと。

「今ではベビーシッターや家事代行を頼む機会は減ったけれど、買い物が大変なので若干割高でもネットスーパーを使ったりミールキットを買うこともある。せっかくの休みの日にわざわざ重い荷物を持って買い物してくるのも大変だし、疲れてしまう。そういう些細なストレスで家族をギスギスさせることのないようにラクするためのお金は使う」と話してくれました。

おわりに

今回は家族が幸せになるお金の使い方について、主夫になったAさんに話を聞いてみましたが、子どもたちとも対等に接する姿勢が印象的でした。同じ金額を使うとしても、配分の仕方や使い道によって家族の幸福度が大きく変化するものなのですね。

参考資料

専業主婦世帯と共働き世帯(https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0212.html)(独立行政法人 労働政策研究・研修機構)

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