市長の椅子や消防車が出品…？「官公庁オークション」への興味が止まらない　ツイッターでは気になる人が続出

LIMO / 2021年7月18日 12時10分

「官公庁オークション」をご存知でしょうか？これは各行政機関が税金滞納者から差し押さえた物品や、古くなった備品・財産などをオークション形式で販売するウェブサービスのこと。これまではYahoo！ JAPANが運営する「Yahoo！官公庁オークション」というサイトでしたが、今年から運営会社が変更になり「KSI官公庁オークション」にリニューアルしました。

行政機関ならではの品物や、逆に思わず首をかしげてしまうような面白物件が出品されるのが特徴で、申し込みの時期にはいつもSNSが大賑わいなんです。

「鑑定書付きの刀15万とか出てるの笑うんだが」「見るの楽しい。Switchあるじゃん！」と出品物に興味津々な皆さんや、「今年も官公庁オークションの時期がやってまいりました！」「今回の1000円台の目玉はこれ！大阪府和泉市から出品された市長や助役の什器！」と開催を楽しみにしているマニアな皆さんからのツイートが続々と投稿されています。

今回は、筆者がこれは面白いと思わず注目してしまった品物をご紹介。後半では「官公庁オークション」ならではの注意点を解説していきます。

市長の机・椅子セット（予定価格1000円）

（/mwimgs/2/b/-/img_2b322c9689ffa7533edf1014d391a8e955775.jpg）

拡大する（/mwimgs/2/b/-/img_2b322c9689ffa7533edf1014d391a8e955775.jpg）

画像引用：KSI官公庁オークション（https://kankocho.jp/items/2637）

まずは、ツイッターでも話題になっていた大阪府和泉市出品の「市長の机・椅子セット」（予定価格1000円）。詳細情報によれば「市長の使用していた机、椅子です」「経年劣化、キズ等があります」とのことなので、買い替えでしょうか。横幅1820mm、奥行810mmというセミダブルベッド並のビッグサイズですが、革張りの椅子と共に市長気分を味わいたい人には良品かもしれません。

ダイハツ　ハイゼットトラック（消防車）平成3年式（予定価格1万5000円）

（/mwimgs/8/c/-/img_8cfa52822e668b204799a0014a29cd2486182.jpg）

拡大する（/mwimgs/8/c/-/img_8cfa52822e668b204799a0014a29cd2486182.jpg）

画像引用：KSI官公庁オークション（https://kankocho.jp/items/279）

続いては長野県長野市が出品する「ダイハツ　ハイゼットトラック（消防車）平成3年式」（予定価格1万5000円）。消防車や救急車は官公庁オークションでも人気ジャンル。走行距離計表示値は7000㎞（令和1年10月4日）とのことで、筆者の感覚からすると意外と短い気もしますが、エンジンの始動確認などもできていないということでいわゆる“ジャンク”的扱いのようです。

最後は、「えっ、こんなのアリ？」というものを…。

「元警察署」のお値段、なんと…

土地・建物　茅ヶ崎市十間坂（元茅ヶ崎警察署）（予定価格3億8790万円）

（/mwimgs/4/6/-/img_4605757daad126cb66e899069e95ed2579953.jpg）

拡大する（/mwimgs/4/6/-/img_4605757daad126cb66e899069e95ed2579953.jpg）

画像引用：KSI官公庁オークション（https://kankocho.jp/items/2503）

「土地・建物　茅ヶ崎市十間坂（元茅ヶ崎警察署）」（予定価格3億8790万円）は、1978年に建てられたという「元警察署」。なかなかの歴史ある建築物ですが、JR東海道線「茅ヶ崎駅」から北西約0.5kmと駅近。内装なんかも気になりますが、一体どんな人が買うんでしょうかね…？ぜひ刑事ドラマの撮影なんかしてみたいものです。

ちなみにこれら3つは「公有財産売却」、すなわち各行政機関が所有している財産を売却するためのオークション。税金滞納者から差し押さえた財産を売却する「インターネット公売」では、貴金属、アート、ゲームソフト、漫画、スポーツ用品、インテリア、家電製品…などなどさまざまな出品が。見ているだけでも楽しめます。

最後に、普通のオークションサイトではあまり見かけない、特殊なルールについて触れておきましょう。

特殊なルールに注意

まず注意したいのが「保証金」の存在です。これは入札時に予定価格の1割程度の金額を預ける必要があるというもので、落札した場合は代金の一部として充当、落札できなかった場合には返還（クレジットカードの場合は引き落としされない）されます。これは未払いや落札後にキャンセルした場合には没収されてしまいますが、金額によって保証金を免除している出品物もあります。

また、アカウントを持っているからといっていきなり入札ができないことにも注意。ほしい物品を見つけたら、まずは「参加申し込み受付期間」に受付。それから「入札期間」に入札をしていきます。参加申し込みを忘れてしまうと入札できなくなってしまうので、サイトが公開している年間スケジュールで確認を。

ちなみに今年のスケジュールは、直近の第一回「インターネット公売」の参加申し込み受付期間が7月8日の13時から7月28日23時まで。「公有財産売却」の参加申し込み受付期間が7月14日の13時から8月2日の14時まで。2021年度はインターネット公売と、公有財産売却を合わせて合計8回の実施を予定しているそう。

ユニークな出品が目を引きますが、「Nintendo Switch Lite 本体＋ゲームソフト3本セット1」（見積価額8000円）、「シャネル　ネックレス」（見積価額3万9600円）など相場から見てもお得な品物も多いので、気になった人はチェックしてみては。