つみたてNISAかイデコ始めるなら、正直どっちがいいか?イデコで資産1000万円の達人に聞いてみた
LIMO / 2021年11月22日 8時30分
つみたてNISAかイデコ始めるなら、正直どっちがいいか?イデコで資産1000万円の達人に聞いてみた
働く世代の資産形成の手段として、「イデコ(iDeCo)」や「つみたてNISA」といったつみたて投資に注目が集まっています。ただ、いずれもそれぞれ金融庁や厚生労働省が準備してくれた制度であるため、活用する際の注意点は少なくありません。
今回は、iDeCoの運用資産が1000万円を超えた40代サラリーマン投資家のRさんにイデコを使う際のポイントやつみたてNISAとの比較を伺いました。
Rさんは、以前の勤務先に企業DC(企業型確定拠出年金)があり、転職した際にiDeCoに切り替えた方です。企業DCを含めてここまでの累計投資額は672万円で、2021年11月現在の資産評価額は1000万円を超えています。含み益は投資累計額の49%に達しています(※画像を参照のこと)。
Q1. これから資産運用始めるのであればどちらがいいでしょうか?
A1. 正直手っ取り早く始めるなら、「つみたてNISA」だと思います。現状のイデコは加入できる人とそうでない人がいるので(※編集部注:2022年には加入資格の変更があります)、本当に資産運用はこれから、という方にはとっつきにくいと思います。現状は勤務先の年金制度次第で加入できるのかどうかを確認する必要もあります。
加えて、イデコは年金制度の一部なので、一度始めると原則は60歳まで引き出せません。したがって、何かあった時には機動的に換金して引き出したいという方にはイデコは不向きです。
よく、ファイナンシャルプランナーの方で「引き出せないことが運用にとってはいい」ということ言われる方がいるのですが、確かに長期投資ということを考えれば複利を活用しながら運用することになるので一度始めたら運用しっぱなしがいいということになります。
ただし、イデコに全額投資しているというのは認めますがおすすめしませんね。万が一のことがってお金がどうしても必要な時に引き出せませんから。
Q2. でも、Rさんは、イデコを上手に活用して満足されているのですよね?
A2. 老後に向けてという意味ではイデコだけでは全然足りないと思っています。したがって、今後もつみたて投資はあと最低でも20年は継続していきたいと思います。
正直にいえば、最初に勤務した会社に企業DCがあり、その後退職して次に働き始めた会社に年金制度がなかったので仕方なく始めた次第です。どうせならということで、私の場合であれば毎月投資できる限度額である2万3000円を投資しています。
加えると、つみたてNISAでは口座に関する管理費用はかかりませんが、イデコでは国民年金基金連合などへの費用が毎月発生します。
したがって、本当にこれから始めますという方であって、小額から手軽に始めるのであれば、つみたてNISAだと思います。
私の場合も、イデコは仕方なしに始めているという話を先ほどしましたが、イデコと同時につみたてNISAもしています。
Q3. イデコの方がつみたてNISAとくらべて非課税メリットは多いと聞きましたが、それでもつみたてNISAなのでしょうか。
A3. イデコは、資金拠出時、運用時、受取時に非課税メリットがあります。一方、つみたてNISAは非課税期間の売却時に利益が出たり、分配金に対して非課税というものです。したがって、非課税ポイントの数でいえばイデコの方が魅力的に見えます。
ただ、イデコの非課税メリットは所得税率が高い方が当然あって、メリットは所得次第ということがあります。所得が少なければメリットも小さく、一概に議論できないと思います。
Q4. 投資初心者にとって商品選びはつみたてNISAとイデコのどちらの方が始めやすいのでしょうか。
A4. つみたてNISAは金融庁がチェックした投資信託中心に並んでいるので、国を信じるかどうかへ別にして第三者のチェックが入っているという意味で、まあそれほどおかしな商品は入ってないと考えてもよいのではないでしょうか。
ただ、つみたてNISAではいわゆる積極的に運用をするアクティブ投資信託(アクティブファンド)の品ぞろえが個人的にはいまいちなので、その意味では私が使っているネット証券のイデコの方が品揃えが多くて選びやすいというのがあります。とはいっても、つみたてNISAもイデコも基本はインデックス投資信託(インデックスファンド)中心なので、これからつみたて投資をはじめるという方にはあまり影響はないと思います。
Q5. これからつみたて投資をはじめようという方向けにメッセージをお願いします。
A5. つみたて投資はいつ始めてもいいと思いますので、思い立った方から始められるのがいいと思います。ただ、これはあくまでも投資であって預貯金ではないので、リスクを意識しながら始めることからでしょうか。
自分の周りに気軽に相談できる人がいればラッキーですし、そうでなければ、最近は書店でも入門書なども多いので目を通してみたり、まずはお金をかけずに情報収集をしてみるのをおすすめします。
参考資料
【iDeCo】10年で資産残高1000万円を超えた人はどんな運用をしている?(https://limo.media/articles/-/26048)
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