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伸び悩む日経平均、今後の展開は? 金融緩和縮小に動く世界の中銀

LIMO / 2021年12月20日 6時45分

伸び悩む日経平均、今後の展開は? 金融緩和縮小に動く世界の中銀

伸び悩む日経平均、今後の展開は? 金融緩和縮小に動く世界の中銀

【日経平均株価】テクニカル分析 2021年12月19日

FOMCのイベント通過でいったんは上昇したが

2021年12月17日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より520円64銭安の2万8545円68銭でした。

米連邦準備理事会(FRB)は15日、FOMC(連邦公開市場委員会)で量的金融緩和の縮小(テーパリング)の加速を決めました。従来、テーパリングを終える時期は2022年半ばと見られていましたが、それを3カ月早め、2022年3月とするものです。

22年中には計3回の政策金利引き上げを見込んでいますが、これらは想定内だったことから、FOMCのイベント通過に安心感が広がり、買われる動きとなりました。

今週の展開はどうなるでしょうか。16日の日経平均は、FOMCが無難に通過したことから終値ベースで2万9066円32銭と、11月25日以来の高値で終えています。しかし17日には、ほぼその上昇分が往って来いになりました。

米株式市場でも17日にダウ工業株30種平均が続落し、前日比532ドル20セント安の3万5365ドル44セントで終えました。想定内とは言うものの、やはり緩和縮小に伴い、株式市場でリスクオフの動きなると見られているようです。

米国だけでなく、英国や欧州、さらには日本でも中央銀行が金融緩和の縮小に動いています。米株のボラティリティが大きく、日本株も振られる可能性があります。日経平均も週初から連れ安になることも考えられるので注意が必要です。

また、国内では新型コロナウイルスの新規感染者数は落ち着いてきているものの、欧米ではオミクロン株の感染拡大が続くなど、依然として楽観できない状況です。オミクロン株は感染力が強いことから、一部の国や地域で行動規制が強化されていますが、これが続くと経済活動の再開にも影響を及ぼします。

今週半ばあたりから、欧米ではクリスマス休暇・年末休暇に入る投資家も増えてきます。市場参加者が少なくなると、株価が急に振られることもあるので柔軟に対応できるよう準備したいところです。

主要な移動平均線を回復できず、上値を押さえられる

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。ローソク足の実体は、25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線が収れんする2万9000円あたりにあります。

先週は、このあたりを超えられるかどうかが大きなポイントでした。実際には、200日線と25日線は超えたものの、75日線に上値を押さえられ伸びがありませんでした。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。中期的に見ると、現在は8月20日の安値(2万6954円)を大底に、10月6日の安値(2万7293円)を結ぶ上昇トレンドライン上にあります。12月3日にはそのトレンドラインのチャネルの下限付近で反発しました。

先週は伸び悩んだものの、チャートの形は悪くありません。というのも、75日線で上値は押さえられましたが、直近の戻り高値である12月9日の高値(2万8908円)を更新しているからです。短期的な上昇トレンドが形成されたので、今週、再度200日線、75日線、25日線を回復するかどうかが注目されます。

このあたりを超えたら、次の目標は11月16日の高値(2万9960円)、心理的節目となる3万円、9月14日の高値(3万795円)あたりになります。逆に、主要な移動平均線を超えられない場合、2万8000円との間で小幅な動きになるかもしれません。

また、直近の安値である12月14日の安値(2万8309円)を割ると、短期的な上昇トレンドが崩れ、12月3日の安値(2万7588円)を割り込むと、中期的な上昇トレンドが崩れてしまうので注意が必要です。ただし、それまでは押し目買いも入りやすいでしょう。

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