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【トヨタ・アルファード】流行のコンパクトカーやSUVよりも売れている?高級ミニバン大ヒットの理由とは

LIMO / 2022年2月24日 20時15分

【トヨタ・アルファード】流行のコンパクトカーやSUVよりも売れている?高級ミニバン大ヒットの理由とは

【トヨタ・アルファード】流行のコンパクトカーやSUVよりも売れている?高級ミニバン大ヒットの理由とは

日本国内で売れている自動車と言えば、税金などの維持が安い軽自動車や、取り回しがよく、扱いやすいコンパクトカー、タフなイメージを連想させるデザインとセダンよりも使い勝手が良いSUVが主流です。しかし、軽自動車やコンパクトカー、SUVが売れている中でも例外と言っていいほど売れている高級ミニバンで有名なのがトヨタ・アルファードです。

トヨタ・アルファードは、トヨタの数あるミニバンの中でも大柄な車体やパワフルなパワートレイン、豪華な内装、高価な車体価格から、同社製ミニバンの中でも最上級モデルとなります。

2002年に登場し、2015年に現行型である3代目が発売されてからも売れており、2021年には年間で9万5000台以上販売しています。同年の自動車販売ランキングでは、カローラに次ぐ4位を記録し、非常に人気です。コンパクトカーやSUVが売れている中、なぜ、高級ミニバンのアルファードが売れているのでしょうか。

350万円以上する高級ミニバン「アルファード」が人気の理由とは?

今では、日本国内の自動車の主流の1つと言えるほどミニバン。しかしかつては、ミニバンは決して主流の自動車ではありませんでした。

昭和の時代、ミニバンのように多人数乗車が可能な自動車と言えば、ボンネットが無いワンボックスカーが主流でした。

ワンボックスカーは、セダンよりも室内空間を広く取ることができる一方、エンジンが運転席下にあるため騒音や振動が多く、乗用車として見ると不満点が多く、一部のユーザーしか支持されていなかったのが実情です。

しかし、1990年代に日本で発生したミニバンブームで、ワンボックスカーはボンネットを装着したミニバンが主流に。

これにより、従来のワンボックスカーと比較して静粛性や操縦安定性が向上し、従来のワンボックスカーを使用していたユーザーだけでなく、今までセダンを愛用していたユーザーがミニバンに流れました。

ミニバンブームにより各自動車メーカーは、セダンを愛用していたユーザーを納得させるために、デザインやパワートレイン等を進化させました。

その中でもアルファードは、平成初期までに存在したワンボックスカー「ハイエースワゴン」や「グランビア」から名前を変えて、かつてのワンボックスカーユーザーやセダンユーザーを取り込むべく、非常に進化しています。

バンパー下部まで広げてメッキ加飾された大型グリルを搭載した迫力を出したフロントフェイスに、抑揚とボリューム感を重視したサイドデザイン。

トヨタの高級セダン「クラウン」を連想させる横長のテールライトを採用することで、高級車らしい豪華さと強さを重視。

内装も、立体的で重厚感を重視したインテリアデザインに、木目調とメッキ加飾を加え、高級セダンから乗り換えるユーザーにも納得できるデザインを実現しました。

多様なパワートレインやシートラインナップにより幅広いユーザーを取り込む

また、アルファードは、様々なグレードを展開することで、幅広いユーザーを取り込もうとしているのも注目でしょう。

例えば、シートは左右の座席を独立し、オットマンが付いた2列目キャプテンシートの7人乗り仕様と、多人数乗車を重視したベンチタイプの2列目を採用した8人乗り仕様を用意。

さらに、7人乗り仕様の場合、リクライニング機構やオットマンが電動で動く、上級仕様のエグゼクティブラウンジグレードも展開しています。

パワートレインも、コストを重視した2.5リッター直列4気筒エンジン、パフォーマンスを重視した3.5リッターV6ガソリンエンジン、燃費と静粛性を重視した2.5リッター直列4気筒+モーターのハイブリッドシステムを用意。高級感あるエクステリア、インテリアに加え、多種多様なシートやパワートレインを用意することで、コストを重視するユーザーから、様々なユーザーに対応しています。

他社からライバルが登場しても、アルファードの人気が高い理由

トヨタ・アルファードのライバルと呼ばれているのは、日産・エルグランド、ホンダ・オデッセイの2台でしょう。

しかし、両車とも販売台数はアルファードよりも少なく、特にホンダ・オデッセイは、2021年に生産終了し、現在は在庫販売のみという状況となっています。

アルファードはライバル車と比較して屋根が高いため、室内空間が広く取れること。その一方で、屋根を高くすると、車体の重心が上がりカーブでは不安定になりやすくなります。一方で、ライバル車は、アルファードよりも屋根が低いのを売りにして低重心をアピールしていましたが、販売台数はアルファードに負けているのが実情です。

アルファードなど、ミニバンを購入するユーザーは、走行性能の高さよりも、室内の広さを重視する傾向にあります。実際、アルファードの購入者の声では、一般的なセダンなどと比較するとカーブではふらつきやすいという指摘の声がありますが、高級感の高さと室内の広さに納得して、アルファードを購入している人が多いです。

室内が広く沢山の人が乗れるアルファードは高級感と実用性を両立しているため、ファミリーカーとして使うだけでなく、シートアレンジを活かしてレジャーユースであえてアルファードを選ぶ人もいます。

また、個人ユーザーだけでなく、従来はセダンを使用していたハイヤー等の法人ユーザーや官公庁でも、アルファードに切り替える事例も見かけます。

これは、室内が広いため長距離移動を行う際に疲れにくく、室内で打ち合わせなどを行うことができるため、セダンではなくアルファードを使用しているようです。

「いつかはクラウン」から、「いつかはアルファード」と聞かれるほど、従来の高級セダンに変わって浸透した高級ミニバンのトヨタ・アルファード。ファミリーユーザーから、タクシー、官公庁まで幅広く支持されており、強固なブランド力があると言えるでしょう。アルファードの価格は359万7000円からです。

関連資料

トヨタ自動車株式会社「アルファード(https://toyota.jp/alphard)」

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