優待株のJT、株価が4カ月ぶりの安値まで急落した本当のワケとは
LIMO / 2022年2月26日 19時30分
優待株のJT、株価が4カ月ぶりの安値まで急落した本当のワケとは
株式市場では、常に多くの企業の株価が変動しています。
株価が大きく動いた時、その原因を調べると、今後の投資に活用できるヒントが得られることがあります。
今回は、日本たばこ産業・JT(2914)を取り上げます。
JTの株価は急落し、4カ月ぶりの安値をつけました。
では、なぜその下落が起こったのか、背景を解説していきます。
JTの株価が4カ月ぶりの安値まで急落
JTの株価は、2022年2月24日の終値で2191.5円でした。
2022年1月31日の終値は2294円であり、4.5%の下落となりました。
2021年10月の上旬以来、約4カ月ぶりの安値となりました。
JTが株主優待制度を廃止
株価下落を引き起こした大きな要因は、「株主優待制度の廃止決定」です。
JTは2022年2月14日、株主への公平な利益還元のあり方という観点から慎重に検討を重ねた結果、配当などによる利益還元に集約することとし、株主優待制度を廃止すると発表しました。
JTはこれまで優待として、株式100株(1単元)以上を1年以上継続保有している株主に対し、以下相当額の商品を提供してきました。
100株以上200株未満保有の株主:2500円相当
200株以上1000株未満保有の株主:4500円相当
1000株以上2000株未満保有の株主:7000円相当
2000株以上保有の株主:13500円相当
投資家の中には、優待が目的でJTの株式を購入していた人もいるのではないでしょうか。
そういった投資家が嫌気することで、株式市場で売りが出た可能性は高そうです。
ただ、会社の説明にある通り、利益還元における株主間の公平さが高まることも期待できるので、必ずしもネガティブな材料とは言えないかもしれません。
JTがウクライナ侵攻受けて工場の操業を停止
足元では、ウクライナ情勢の影響も受けています。
複数のメディアで、JTが2022年2月25日までに、ロシア軍のウクライナ侵攻による情勢の緊迫を受け、ウクライナ中部のたばこ製造工場の操業を一時休止したと報じられました。
この工場では「キャメル」ブランドを中心に生産しており、日本でもこの工場の製品を販売しているが、事前に在庫の積み増しをしており、販売に影響はないとされています。
こちらの材料については、株価はさほど大きな反応は今のところ示していません。
しかし、だからといって業績への影響がないとは言い切れないため、今後も注目です。
まとめにかえて
株価が急落したJT。
足元では、ウクライナ情勢の問題もくすぶっています。
今後も注目です。
参考資料
日本たばこ産業株式会社 IR情報(https://www.jti.co.jp/investors/index.html)
日本たばこ産業株式会社「株主優待制度の廃止に関するお知らせ」(https://www.jti.co.jp/investors/library/press_releases/pdf/2022/20220214_13.pdf)
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