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令和の子育て世帯「年収700万円超」が35.5%!貯蓄額100万円台は2割以上と二極化

LIMO / 2022年3月4日 14時50分

令和の子育て世帯「年収700万円超」が35.5%!貯蓄額100万円台は2割以上と二極化

令和の子育て世帯「年収700万円超」が35.5%!貯蓄額100万円台は2割以上と二極化

もうすぐ4月。小学校に入学するお子さんがいるご家庭もあるでしょう。「子どもが小学生の時期は貯め時」と言われていますよね。

今回は小学館が運営する育児メディア「HugKum」が未就学児〜小学生の子どもを持つ保護者818人を対象に行った、子育て世帯の年収や貯蓄額などお金にまつわるアンケート調査をもとに、教育資金をどうやって準備しているかについても見ていきます(2022年1月26日公表)。

子育て世帯のお金事情についてみていきましょう。

令和の子育て世帯「年収500万円台」が最多

HugKumの調査より、まずは子育て世帯の世帯年収を聞いたところ、最も回答が多かった年収の金額は「500万円以上〜600万円未満」、次いで400万円台、600万円台と続きました。

出典:小学館のHugKum調べ「令和の子育て世代のお金事情」(2022年1月26日公表)

一方で、全体の35.5%は700万円以上と回答しています。
 
国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」より、小学生までの子を育てる方が多い世代といえる年齢階層別の平均給与をみると、男性は「25~29歳が393万円、30~34歳が458万円、35~39歳が518万円」。上記は未婚の方も含まれていますが、年齢が上がるにつれて給与は上昇し、45~49歳では621万円になっています。

国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」を元に筆者作成

一方、女性の場合、25〜49歳まで315万円前後で推移しており、年齢が上がってもあまり変化がありません。この結果を考えると、世帯年収700万円以上が3割以上というのは多い印象がありますね。共働きのご家庭もあるでしょう。

共働き世帯は年々増加しています。内閣府の「令和2年度男女共同参画白書」によると、専業主婦世帯が1980年には1114万世帯から2019年に582万世帯へ減少したのに対して、共働き世帯は同614万世帯から1245万世帯へ増加。

とりわけ、2012年頃から急速にその差は拡がっています。

共働き世帯の妻の働く時間別では、妻がフルタイム(週35時間以上)で働く世帯495万世帯に対し、パートタイム(週35時間未満)で働く世帯は682万世帯。働く女性は増えてはいますが、妻がフルタイムの共働き世帯は1993年をピークに増えていません。

また、年収130万円を超えると夫の扶養から外れ、自分で社会保険料を納めなければならず、この年収130万円の壁を意識する女性は少なくありません。妻がパートタイムかフルタイムかによって、世帯収入に大きく差があるでしょう。

令和の子育て世帯「貯蓄額100万円台」2割以上

貯蓄額を聞いたところ、最も多かったのは「100万円以上200万円未満」で21.5%、次いで、「1000万円以上」が17.6%、「貯蓄はない」が14.4%という回答になり、二極化していることが分かりました。

出典:小学館のHugKum調べ「令和の子育て世代のお金事情」(2022年1月26日公表)

4位以降は、どの金額帯も10%程度の回答数で、世帯によって貯蓄額にばらつきがあることが窺えます。小学生までの子を持つご家庭では、女性の働き方もフルタイムからパート、専業主婦とさまざまでしょう。

教育費は「学資保険」派と「貯金」派に分かれる

子育て世代のお金を貯める1番の目的は「教育費」62%で、次いで「老後資金」で53%、「趣味や旅行のため」が27%となりました。そこで、教育費をどのように貯めているかと聞いたところ、「学資保険」派(43.1%)と「貯蓄」派(42.4%)の2つに割れる結果になりました。

学資保険…43.1%

貯蓄…42.4%

投資…7.8%

貯めるつもりはない…4.4%

その他…2.2%

学資保険は教育費に加えて万が一の保障もあり、計画的に教育費を貯められる商品。一方の貯蓄は、家庭の収入に応じて貯蓄する金額を変えることができ、いつでも引き出しができる自由度があります。

両者の大きく異なる点である「換金できるか否か」は、商品選びに影響しているでしょう。

子育て世代の最大の懸念材料は、なんといっても教育費。文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査」によると、幼稚園3歳~高等学校第3学年までの15年間の各学年の学習費総額の合計は以下の通りです。

文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査」をもとに筆者作成(高校は全日制)

学習費総額はすべて公立を選んだ場合の541万円から、すべて私立を選んだ場合の1830万円までかなり金額に幅があります。さらに、大学費用が上乗せされることになります。

すべて公立を選んだ場合…541万円

幼稚園だけ私立を選んだ場合…635万円

幼稚園・高校で私立を選んだ場合…788万円

すべて私立を選んだ場合…1830万円

ちなみに、文部科学省の調査の学習費は学校教育費、学校給食費、学校外活動費の合計金額で、学校外活動費には学習塾の費用も含まれています。

ただ、一口に学習塾といっても、進学を目的とした進学塾か、学校の授業の補完が目的の学習塾かによって、金額は全く異なります。ですから、目安の1つとして捉えておくといいかもしれません。

夫婦で協力して教育費を貯蓄しよう

令和時代の子育て世代の世帯年収は、500万円台が最多であるにもかかわらず、3割以上は世帯年収が700万円以上でした。パートで働く共働き世帯の女性の増加が、そのまま世帯収入を高くしているようです。子育て世帯が年収を上げるには、女性の働き方の工夫が必要でしょう。

貯蓄は世帯によってばらつきがありますが、子育て世代を悩ませる教育費は思いのほかお金がかかります。さらに大学にかかる費用は、たった4年間でまとまったお金が必要です。

子育ての時期は日々慌ただしく過ぎてしまうからこそ、夫婦での話し合いや協力をしながら準備できるといいですね。

参考資料

PRTIMES「「令和の子育て世代のお金事情」を大調査!世帯年収は500万円台が最多、持ち家率は63%!貯蓄額は2極化傾向で、投資に興味ありと60%が回答」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001516.000013640.html)

国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/minkan.htm)

内閣府男女共同参画局「令和2年版 男女共同参画白書 (概要)」(https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r02/gaiyou/pdf/r02_gaiyou.pdf)

文部科学省「平成30年度子供の学習費調査の結果について」(https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf)

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