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新社会人「普通預金」の次は「つみたてNISA」20代から貯蓄の二極化傾向も

LIMO / 2022年5月20日 14時50分

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新社会人「普通預金」の次は「つみたてNISA」20代から貯蓄の二極化傾向も

【最新データ】20代の金融資産額をグラフでチェック

新年度が始まり、もうすぐ2カ月になります。新社会人となった方も、少しずつ仕事にも慣れてきた頃ではないでしょうか。

社会人になって受け取る給料は、学生の頃のアルバイト代とは異なる重みがあり、特に初任給には特別の思いが感じられるかもしれません。

「グローバルファイナンシャルスクール」が2022年4月に就職し、新社会人となる全国の20〜24歳の男女(n=1016人)に「資産形成」への志向・取り組みや初任給の使い方を調査しています(2022年4月4日公表)。

20代の資産形成に対する考えや、金融資産額もあわせて確認しましょう。

【新社会人】つみたてNISAに取り組んでいる人は23.5%

新社会人に資産形成をしているか聞いたところ、既に資産形成に取り組んでいる人※の数は1016人中605人で59.5%。この調査の実施期間は入社前の3月ですから、同調査によれば約6割の新社会人は学生時代から資産形成をしていることが分かりました。

※全回答者のうち、資産形成への興味に「特にない」人(148人)を省き、実際に取り組んでいるものが「特にない」人(263人)を省いた人数で計算

資産形成している金融商品で、最も回答が多かったのは「普通預金」が72.9%。

出典:グローバルファイナンシャルスクール調べ

次いで「つみたてNISA」が23.5%、「株式投資」が12.4%、「投資信託」が11.4%と続いており、その後に「定期預金」が11.1%という内訳になっています。

学生時代から資産形成をはじめる若者もおり、しかもつみたてNISAをはじめ、株式投資などの資産運用を積極的に行っているということが見てとれます。

「つみたてNISA」とは?新社会人の7割以上が「老後の備えは必要」と回答

つみたてNISAとは、少額から「長期・積立・分散投資」ができる非課税制度です。

非課税枠は年40万円、最長20年と決まっており、積み立て方式で、国が定めた基準を満たす投資信託を購入していきます。

金融庁によれば、2021年3月末から6月末のつみたてNISA買い付け額の増加率を年代別でみると、20代が26.0%と最も多く増加しています。

出典:金融庁「『NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果(令和3年6月末時点)』の訂正について」

つみたてNISAはまとまった資金が必要でないため、投資初心者をはじめとして若い年代でも利用しやすいのでしょう。

先ほどの調査では、一時大きく話題になった「老後2000万円問題」に対して備えをする考えや予定があるかを聞いたところ、新社会人の75.5%が備えの必要性を考えており、すでに具体的に取り組んでいる人は10.0%、また取り組む予定がある人は31.3%でした。

出典:グローバルファイナンシャルスクール調べ

こういった危機感もあり、すでに学生時代から資産運用をはじめているのでしょう。

【初任給】新社会人の5人に1人は資産運用を検討

新社会人に予定している初任給の使い道も聞いたところ、「貯金」(61.8%)と「親へのプレゼント」(51.4%)が過半数を超えました。

出典:グローバルファイナンシャルスクール調べ

一方で、「資産運用」を検討している新社会人は22.5%と、初任給で「資産運用」を計画している新社会人は5人に1人いる計算になります。

学生時代から資産運用への関心が高いだけでなく、新社会人になっても資産を増やす意識が高いことが窺がえる結果になりました。

【20代の貯蓄】平均金融資産額は179万円。約4割が金融資産ゼロ

実際に20代はどれくらいの金融資産を保有しているのでしょうか。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」によると、20歳代の平均金融資産額は179万円で、中央値は20万円でした。

ただし、この数字には金融資産を保有していない世帯(39.0%)も含まれています。また、ここでいう金融資産とは「運用または将来の備え」がゼロの世帯をいい、いわゆる預貯金残高とは異なります。

金融資産を保有している世帯の内訳を見ると、金融資産が「100万円未満」が26.6%と最も割合が高く、次いで「100万円以上200万円未満」が11.5%、「200万円以上300万円未満」が4.1%。金融資産300万円未満で約4割を占めています。

出典:金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」を元に筆者作成

また、少数派ではありますが金融資産を1000万円以上保有している世帯もあり、社会人になってから着実に貯蓄を増やしている20歳代もいるようです。

ただし、金融資産を保有していない世帯は39.0%。すでに20代にして、金融資産の保有額に二極化の兆候が見えつつあります。

学生時代からつみたてNISAや株式投資をはじめる現代の新社会人

資産になかなか踏み切れない親世代とは対照的に、今の新社会人は学生時代からつみたてNISAや株式投資などの資産運用にも取り組んでいて、将来を見据えた堅実なマネープランには脱帽させられますね。

一方で、20代で金融資産ゼロ世帯は4割強と、思うように貯められていないという人もいます。

20代だと目の前の生活が楽しい時期ではありますが、確実に老後はやってきますし、結婚すればマイホーム購入や子どもが生まれれば教育費もかかります。どんな将来だとしても、備えがあると心強いのではないでしょうか。

参考資料

PRTIMES「新社会人の5人に1人が初任給で「資産運用」を予定 4人に1人は学生時代から既に「つみたてNISA」で資産形成 〜初任給の使い道、1位「貯金」、2位「親へのプレゼント」、「資産運用」は4位〜」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000062123.html)

金融庁「『NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果(令和3年6月末時点)』の訂正について」(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20211012.html)

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」(https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2021/21bunruit001.html)

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