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激安「業務スーパー」800店舗超えの出店戦略を大解剖

LIMO / 2018年5月29日 10時35分

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激安「業務スーパー」800店舗超えの出店戦略を大解剖

「牛乳パック入り水ようかん」とはどういうことか

緑色の看板でおなじみの「業務スーパー」。その店舗数は2018年3月時点で800となり、2000年3月に兵庫県三木市に第1号店を出店してから18年目にして800店舗を達成しました。今回はその店舗展開戦略を直近のデータをもとに振り返ります。

業務スーパー、800店舗への道のり

2018年3月15日に千葉県流山市にオープンした「業務スーパー 流山店」が、同ブランドの800店舗目となりました。以下に、これまでの道のりを簡単にまとめてみます。

株式会社神戸物産の小売事業として業務スーパーブランドの第1号店がオープンしたのが2000年3月。翌年の10月末には36店舗、2002年10月末には68店舗、2003年10月末には160店舗と、初期は倍々ペースで店舗数が増えています。

その後も、同社のプレスリリースに「2004年から2005年にかけては平均して3日に1店舗のペースで出店」とあるように、急激なペースで店舗を伸ばしていきます。2005年10月末には363店舗、2006年10月末には431店舗と400店舗台を超えました。

出店の勢いは衰えず、2009年10月末には507店舗、2012年10月末には614店舗と600店舗台を突破。2015年10月末には713店舗を記録し、そして今年、800店舗を超えることになりました。同社は2020年には850店舗、長期的には1000店舗を目指すとしています。

業務スーパーのユニークなビジネスモデル

業務スーパーは、立ち上げ当時にはスーパー業界でほとんど例のなかったフランチャイズ方式が特徴です。2018年4月末現在で802店舗ありますが、直営店舗はわずか2店舗のみで、800店舗はFC店舗です。

また、製販一体体制ということで製造と販売が垂直統合化されています。加えて、独自の商品陳列方法、および大容量の半製品や冷凍商品を主力商品とすることでFC側の負担を軽減する施策をとっています。

最終商品の販売が拡大することで製造を担っている神戸物産の生産量も増加することとなります。同社は国内に21の製造工場を抱えていますが、小売店の販売が拡大することで工場の稼働率も上がります。業務スーパーブランドを抱える神戸物産もFC側もウィン-ウィンの関係となるわけです。

牛乳パックに入った水ようかんとは

このように自社食品工場を抱えていることから、「牛乳パック入りの水ようかん」というようなユニークな商品も生み出されています。

水ようかんが牛乳パックに入っているとは驚きですが、大容量を既存のパッケージに充填することでコストダウンができるのであれば、お得を意識する消費者からは重宝されそうです。

この水ようかんをはじめ、業務スーパーの店舗では大容量かつ価格の安い商品を数多く目にします。こうした包装や陳列を意識した商品設計は、そのコンセプトに賛同する消費者から好意的に受け入れられてきたと言えるでしょう。

2018年4月の月次動向

最後に足元の業績動向を見てみましょう。2018年5月24日に開示された2018年4月の神戸物産から業務スーパー店舗への商品出荷実績は、直轄エリアの既存店に関しては対前年同月比+1.5%増、同エリアの全店舗では同+5.5%増という着地でした。

また、全国(直轄エリアに地方エリアを加えた範囲)の全店の伸び率は対前年同月比で+6.6%増と、増収ペースが続いています。今後も出店ペースと出荷額、既存店動向といったトレンドがどう推移するかに注目です。

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