投資から資産形成へ。変化のキーワードは「積立」?
LIMO / 2018年10月12日 20時45分
投資から資産形成へ。変化のキーワードは「積立」?
サラリーマン1万人アンケート2018~⑨
株式相場に対してどんなイメージをお持ちでしょうか。日経平均を参考にすると、年配の方であれば1989年12月に付けた3万8900円強のピークを承知でしょうから、“30年近くその水準を上回れない”という評価になるでしょう。一方で、2003年の4月に付けた7600円強の最安値からすると“3倍くらいになった”ともいえますね。
フィデリティ退職・投資教育研究所が2010年から行っている「サラリーマン1万人アンケート」では、毎回「あなたは現在投資を行っていますか」という設問を用意しています。
ボックス相場を前提にした投資行動だったか
各調査実施時期の日経平均の終値の平均値をとって、その動きと「投資をしている人の比率」の推移をみたのが下のグラフです。このグラフをみると、2016年までの動きと2018年の調査結果が違っているように見えます。
2010年から2016年までの調査では、日経平均が上昇すると「投資をする人の比率」が低下し、日経平均が下落するか上昇が鈍化すると「投資をする人の比率」が上昇しました。これは、投資をしている人が株式相場にあまり信認を置いていない証拠のように映ります。
すなわち、“株価が上がれば売却し、下がれば買いに出る”といった株式相場がボックス圏の動きをするとの前提で投資行動をとる「相場をみる投資家」が多かったのかもしれません。
投資から資産形成へ
ところが2018年4月に実施した調査結果は、それまでとは違って日経平均が上昇するなか「投資をする人」の比率が上昇しているのです。株式相場への信認が高まっているとみることもできますが、むしろ相場に左右されない投資方法が広がっている結果かもしれません。
少額で行う積立投資ならば相場の上昇・下落は「投資をする人」の比率にあまり影響を与えないはずです。相場が上昇してもそれで手仕舞うのではなく、それでも投資を継続するといった行動が相対的に増えてくるはずです。
投資をするという行動が、株式相場に左右されない、継続的な行動になってきているとすれば、注目できます。投資ではなく資産形成に変わってきていると言い換えることができるかもしれません。
2014年のNISA(少額投資非課税制度)の導入、2017年のiDeCo(個人型確定拠出年金)の適用範囲拡大、2018年のつみたてNISAの導入など、積立投資というキーワードが広がってきている表れではないでしょうか。
<<これまでの記事はこちらから(http://www.toushin-1.jp/search/author/%E9%87%8E%E5%B0%BB%20%E5%93%B2%E5%8F%B2)>>
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
三菱UFJ銀行では「S&P500」や「オルカン」人気再燃、一方でバリュー株ファンドの台頭も
Finasee / 2024年11月28日 7時0分
-
60代、投資信託の運用で「20%以上の損失」に耐えられる人は約27%…リスクも、メンタルの負担も軽減する投資手法の名称【証券アナリスト資格を持つFPが助言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月20日 11時15分
-
【株価はどう動く?】日米の選挙で二番底確認、インフレ経済で投資の重要性高まる
財界オンライン / 2024年11月18日 19時0分
-
インド株、米国ハイテク株に続いて注目は「金融株」。金利復活で「ダイワ金融新時代ファンド」に注目!
Finasee / 2024年11月18日 7時0分
-
今月の質問「今年、NISA口座を利用しましたか?」
トウシル / 2024年11月8日 16時0分
ランキング
-
1セブンで「シュクメルリ」販売開始→トレンド入りに駐日ジョージア大使も言及 SNSに「うまい!」「リピート確定!」と絶賛の声
iza(イザ!) / 2024年12月3日 15時55分
-
2USスチール買収計画めぐり日本製鉄がコメント トランプ次期大統領「完全に反対」受け
日テレNEWS NNN / 2024年12月3日 14時56分
-
3日テレ「読売テレビなど基幹4局」を統合する思惑 準キー局を含む再編は、救済策か攻めの一手か
東洋経済オンライン / 2024年12月3日 8時0分
-
4野村証券役員10人が報酬返上 元社員の強盗殺人未遂事件で
共同通信 / 2024年12月3日 17時25分
-
5大型クロマグロ 漁獲枠 1.5倍に拡大で合意 日本・アメリカ・中国など26の国と地域が参加の国際会議 フィジー
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年12月3日 21時2分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください