有給休暇を取ったら給与が下がる? 有給休暇中の給与の計算方法

LIMO / 2019年2月18日 20時20分

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有給休暇を取ったら給与が下がる? 有給休暇中の給与の計算方法

2019年4月から有給休暇の取得の義務化が始まります。義務化ということで、これまで有給休暇を取りたくても取れなかった人には朗報です。

しかし、有給休暇を取得できるのはいいけど、取得した日の給与がどうなっているのかということまで意識している人はあまりいないかもしれません。今回は、有給休暇の取得により、会社からいくらもらえるのかを見てみましょう。

有給休暇の1日当たりの単価は?

有給休暇とは、読んで字のごとく、給与をもらえる休暇のことです。給与は月給や時給などいろいろな形態がありますが、有給休暇の給与はどのように計算されるのでしょうか。単純に時給×8時間とか、月給÷月の出勤日数などで決まっているのでしょうか?

実は有給休暇の給与は労働基準法で、次の3つのパターンから選択することになっています。

1. 所定労働時間働いたものとして支払われる通常の額
2. 平均賃金
3. 標準報酬日額(労使協定で定めた場合のみ)

簡単に説明すると、所定労働時間とは1日の労働時間のことです。8時間になっているケースが一般的です。

平均賃金とは、直近3か月間の給与の総額を、その期間の総日数(暦日数)で割った金額です。

標準報酬日額とは、社会保険料の計算に使われる標準報酬月額を30で割った金額です。

どれを選択するかは会社が決めることですが、3は労使協定という手続きが必要なので、大体は1か2の会社が多いのではないでしょうか?

数字例で考えてみる

それでは、1と2のケースを具体的な数字で比較してみましょう。

たとえば、月給25万円で、月の平均勤務日数が20日、1日の所定労働時間が8時間のAさんを例にしてみます。Aさんの給与を時給換算すると

25万円÷20日×8時間=1,562.5円

となります。所定労働時間は8時間なので、1のケースで1日あたりの有給休暇の給与を計算すると、1,562.5円×8時間=12,500円となります。

それでは、同じAさんについて平均賃金で考えてみましょう。話を単純にするためにAさんは残業を全くせず、毎月額面25万円の給与を受け取っているとします。1月、2月、3月で平均賃金を計算してみると、

(25万円+25万円+25万円)÷(31日+28日+31日)=8,334円

となります。この金額が、このまま1日当たりの有給休暇の給与となります。3カ月の取り方次第では、日数が1日くらいずれるかもしれませんが、大幅に平均賃金が変わるということはありません。

このように、1の場合に比べて2の計算では、なんと1日当たり約3割も低くなりました。

同じ有給休暇でも、1の方法なのか2の方法なのかでこんなにも1日当たりの給与が変わってしまうのです。

まとめると、結局Aさんは、

1の場合:12,500円×19日+12,500円×1日=250,000円
2の場合:12,500円×19日+8,334円=245,834円

となります。

どちらの計算方法なのか会社に確認しておこう

こんなに1日当たりの単価が変わってしまうのに問題はないのかという疑問を持つ方もいるかもしれませんが、労働基準法で定まっている以上問題ありません。

会社の有給休暇の計算方法によっては、フル出勤した場合に比べて有給を取ったほうが額面が下がるということもあり得るということです。一般的には、平均賃金で計算するほうが低くなることがほとんどです。

会社としては、就業規則などでどちらの方法をとるのかを決めたら、全員に同じように適用しなければいけません。せっかく有給休暇を取るのであれば、会社がどちらの計算方法をとっているのかということも把握しておきましょう。もし給与が下がりそうでも、そこは割り切って有給を満喫したほうがよいでしょう。

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