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就職氷河期に就活していた学生も40代。採用担当者として学生のどこを見る?

LIMO / 2019年2月27日 18時0分

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就職氷河期に就活していた学生も40代。採用担当者として学生のどこを見る?

2月ももうすぐ終わりですが、2020年卒の就職活動が本格的に始まろうとしています。「売り手市場」といわれる中、学生の方はどのような会社に就職を考えているのでしょうか、またどのような就職活動にしようとお考えでしょうか。

「就職氷河期」とも呼ばれた1990年代後半に就職活動をしていた人たちが採用担当として学生の採用活動の中心となっています。就職氷河期における就活の「勝ち組」ともいえる彼らですが、彼らの学生を評価するポイントとはどのようなものなのでしょうか。

20年前は銀行や生保の調子がおかしくなった時代

就職人気企業ランキングでは、メガバンクや損保、生保といった金融機関が上位の常連です。その金融機関ですが、バブル経済での放漫経営によって1990年代半ばから様子がおかしくなります。

1995年8月に兵庫銀行、木津信組の経営破綻、1995年4月には当時の大蔵省が日産生命に業務停止命令を受けたり、1997年11月には三洋証券の倒産、北海道拓殖銀行(拓銀)の破綻、山一證券の自主廃業。

というように、一口に金融機関といっても銀行や生保、証券会社と幅広い業態に経営不安がつきまといました。そうした時代背景もあり、金融だけではなく、それ以外の産業の企業による採用枠も少なかったという状況でした。それが就職氷河期ともいわれる背景です。

就職氷河期の中での就活勝ち組とは

そうした就職氷河期の中ではありますが、超狭き門であった日系大手金融機関でいくつも内内定を手にした学生もいました。また、インターンシップなどを経て(今ほどきっちりとしたプログラムではなかったものの2-3日間の学生向けセミナーもインターンシップと呼ばれていた)外資系企業で内々定を複数手にする学生もいました。

就職氷河期で学生の注目を集めたのは、積極的に採用枠を増やしていた外資系企業でした。その中でもP&Gといった外資系消費財メーカー、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどの投資銀行、外資系コンサルティング会社は日本企業の採用スタンスをよそに、優秀な学生を採ろうと積極的に採用活動を行っていました。

そうした超就職氷河期の中で数々の内定を手にし、自分の希望する就職先でいまだに勤務する者も40代。会社にはよりますが、優秀な人材は最年少で課長となり、現場を管理するポジションについているものも多いといえます。

売り手市場ではあるが確実に内定を手にするためのポイント

会社で評価が高い人材は採用にかかわることも多く、そのような彼らの採用する側でのポイントや狙いを聞くことがありました。

厳しい就職活動を経験した彼らが採用側に回った時には、どのような学生が欲しいと思うのでしょうか。今回は世界を代表する金融機関で採用を担当する方々にどのような人材が魅力的かを聞いてみました。

まとめるとポイントは以下のようなものでした。

今後は若い世代は減少していき採用が難しくなるのは目に見えているので、採れるうちに採っておきたい。

事業環境は常に変化しており、会社が求める人物像も都度、変化する。柔軟性のある人材が欲しい。

採用活動には毎年テーマがある。人事担当としては、そのテーマは常に頭にあるので、その枠にフィットした人材は欠かせない。

いわれたことをこなす人材は多いが、データをもとにアイデアを上げてくる人材はいつも不足している。できればそうした人材は見出したい。

採用したものの、人材を配置するのにはいつも苦労している。特徴を知るのには意外に時間がかかっている。アピールは嘘のない範囲でしっかりとしてほしい。

まとめにかえて

彼らのコメントとして特徴的な点としては、採用に「テーマ」があるということではないでしょうか。

こういうと「テーマや目的のない行動などない」という方もいるかもしれませんが、学生が各社の採用活動のテーマをなるべく早く見出し、そのテーマに自分をフィットさせていくことが内々定の近道かもしれません。

自己分析をしっかりと指導されることはよくあるでしょうが、その分析した結果と会社の欲しい人物像(プロファイル)が異なることもあるでしょう。採用活動で採用側と対話をする中で、自分自身を変化させていくことも必要なスキルかもしれません。

【参考文献】

矢部洋三代表編者「現代日本経済史年表1868-2015年」日本経済評論社

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