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中国自動車セクター

トウシル / 2018年3月14日 15時0分

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中国自動車セクター

1-2月の乗用車出荷は4%増、日系・ドイツ系が好調で国内勢はまちまち

 全国乗用車市場信息聯席会(CPCA)の速報値によると、中国の乗用車(狭義の乗用車)卸出荷台数は2月に前年同月比で7.2%減少し、前月比では42.4%の落ち込みを示した。2月の低迷は◇旧正月要因による営業日数の減少、◇旧正月連休中(2月15-21日)および連休明け直後の需要減――などが原因。旧正月要因によるゆがみをほぼ払拭できる1-2月の累計では前年同期比4.3%増と、ほぼBOCIの予想通りだった。一方、小売販売台数は2月に卸売伸び率や市場予想を上回ったとされており、1-2月では前年同期比1桁台半ばから後半の伸びを示した可能性が高いという。

 メーカー各社が発表した1-2月の販売統計を見ると(ブリリアンス・チャイナ(01114)や長城汽車(02333)など一部銘柄は未発表)、旺盛なエンドユーザー需要などから、特に日系ブランドが好調。全般に売れ行きを伸ばし、前年同期比12.6%増を記録した。続いてドイツ系ブランドが同7.0%増。一汽アウディや北京ベンツといった高級車の好調が目立った。一方、米国系はまちまちの結果となり、上汽GMは同12.9%増を達成したが、長安フォードは同27.7%減。広州汽車集団(02238)とフィアット・クライスラーとの合弁会社GAC-FCも同25.2%減と大幅に縮小した。このほか、1-2月に低迷したのはフランス系と韓国系。フランス系の販売台数は前年同期比4.2%減と、17年通年の前年比約30%減から持ち直したものの、韓国系は1-2月に26.9%減と苦戦が続いた。

 中国国内の独自開発ブランドを見ると、1-2月の販売台数は前年比8.0%増と堅調。ただ、個別に明暗を分け、吉利汽車(00175)を筆頭に、上海汽車集団(600104)の「栄威」(Roewe)および「MG」、広州汽車集団(02238)の「伝棋」(Trumpchi)の好調が際立った。対照的に北京汽車(01958)の自社ブランドや安徽江淮汽車集団(600418)は低調。メーカー別の好不調の格差がこれまで以上に鮮明となっている。

 香港上場企業に目を向けると、吉利汽車の販売台数が1-2月に前年比38.5%と最も好調。複数の合弁事業と自社ブランドを同時に展開する東風汽車集団(00489)や広州汽車集団、上海汽車集団などは、傘下のブランドが明暗を分ける形となった。

 一方、国内全体の2月の「ディーラー在庫予警指数」は66.6と、1月の67.2から小幅に改善しながらも、引き続き警戒ラインとされる50を上回る水準だった。ただ、BOCIは季節要因を指摘し、3月には卸出荷台数が前年同月比、前月比で大きく改善すると予想。3月の復調が1-3月期の数字を押し上げるとみている。

 BOCIは最近の全体相場の調整を受け、香港上場の自動車銘柄の18年予想PERが平均10.1倍の水準にあると指摘(自動車メーカーが平均9.2倍、部品メーカーが14.8倍)。完成車メーカーでは吉利汽車、ブリリアンス・チャイナ、広州汽車集団の3社、部品では福耀ガラス(03606)、ネクスティア(01316)の株価に対し強気見通しを示している。

(Bank of China int.)

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