ポイント投資の応用編!「チャレンジ投資」で値上がり期待
トウシル / 2019年7月27日 8時0分
ポイント投資の応用編!「チャレンジ投資」で値上がり期待
お買い物などでもらったポイントで投資信託などを買う「ポイント投資」。前回、ポイント投資の方法として(1)手堅く運用タイプと(2)コツコツ運用タイプを紹介しました。
(1)手堅く運用タイプ
日々の値動きがなるべく小さい投資信託に投資して、預貯金感覚でポイントを貯める方法。
銘柄:日本国内の社債や為替リスクのない(為替ヘッジ型の)先進国債券など。
(2)コツコツ運用タイプ
毎月定額の積立で運用する方法。
銘柄:運用している投資信託に貯まったポイントを投資。または、毎月積立投資をする。
上の2つの方法は、ポイント投資の基本です。「手堅く運用タイプ」は、投資信託の値動きが小さいため、日々ポイントが増えたり減ったりといった動きはほとんど実感できないと思います。
「コツコツ運用タイプ」では、今まで投資してきた資金に追加投資するため、追加したポイント部分がどれだけ動いているかを確認するのは分かりにくいという面があります。
ポイント投資だからこそ、思い切ってリスクを取ってみる
現在、楽天証券で取り扱っている投資信託の銘柄数は2,600銘柄以上あり、投資先を分類する楽天証券分類で見ても、実に170分類超のさまざまな市場に投資することができます。
せっかくポイントで投資をするなら、いつもと違う投資を試す「チャレンジ投資」もやり方の一つです。
世界中に「チャレンジ投資」
数ある投資信託の中から「チャレンジ投資」するときの市場選びの考え方をファンドのプロ、吉井に聞いてみました。
楽天証券経済研究所
ファンドアナリスト:吉井 崇裕
投資信託を活用した資産運用の王道は、あくまでも長期・分散投資です。しかし、「ポイント投資」を活用して、投資信託の選択肢の幅広さや資産運用の面白さ、難しさを学ぶのも良いでしょう。
もし、私がポイントで「チャレンジ投資」をするなら、1.長期の成長に期待する投資と2.短期の値動きに期待する投資に挑戦してみたいと思います。
1.長期の成長に期待する投資
ニュース番組や新聞記事を見て、将来的に大きな成長が期待できる国や産業に投資をしたいと思ったとき(いわゆるテーマ投資といわれるジャンル)、その投資にチャレンジしてみるのは面白いと思います。
投資信託にもさまざまなテーマ型投信があります。たとえば、ロボットや人工知能(AI)、次世代通信(5G)や次世代医療(バイオテクノロジー)、フィンテックなどさまざまなテーマが注目され、ノーロードのものやインデックスに連動する低コストのテーマ型投信が設定されています。
◆代表的なテーマ型投信
・iTrustロボ
・イノベーション・インデックス・AI
・次世代通信関連 世界株式戦略ファンド
・iFreeNEXT NASDAQバイオテクノロジー・インデックス
・eMAXIS Neo フィンテック
・野村未来トレンド発見ファンド Bコース(為替ヘッジなし)
テーマ型投信に投資するときの注意点としては、注目が集まっているときは市場が過熱している可能性があるため、くれぐれも投資タイミングに注意することです。
長期の成長に期待して、それが実現するのであれば、ブームが終わった後から投資しても遅くはないでしょう。市場が大きく下落した後こそ、絶好の投資機会と捉えるべきです。
2.短期の値動きに期待する投資
投資信託は長期の成長に期待するのが王道ですが、なかには短期的な値動きの投資機会を捉えたいという人もいることでしょう。短期的な値動きを捉える運用手法としては、「順張り」と「逆張り」の考え方があります。
「順張り」と「逆張り」の観点で投資
「順張り」とは、上昇トレンドにある投資先が今後も上昇することを期待して投資すること。一方、「逆張り」とは、下落トレンドにある投資先が今後反発することに期待して投資することです。
どちらの方法が成功するかは時の運みたいなものですが、いずれにしても、今どこの市場が大きく動いているのかを定期的にチェックすることが大切です。
今どこの市場が大きく動いているかをチェックするには、ファンド分析レポート「楽天証券分類平均リターンランキング」を参考にすると良いでしょう。同レポートでは、楽天証券分類平均インデックスの過去3カ月の騰落率について、上昇、下落が目立ったものを毎月紹介しています。
上昇、下落が目立つ分類のなかから、特に目立った動きの銘柄やノーロードの銘柄を選んでみると良いでしょう。
短期の値動きを追いかける投資は、運用のプロでも難しいといわれています。当たれば大きいですが、その逆もあり得ることを承知のうえで挑戦してください。
あとは、大まかに市場のトレンドをつかむ方法として、全世界株式と金(ゴールド)を使い分ける方法があります。景気が良い、円安の見通しならば、全世界株式に投資するインデックス投信を選びます。
逆に、景気が悪い(株価が下落)、円高の見通しならば、株価や為替市場と逆に動く傾向のある金(ゴールド)に投資するインデックス投信を選びます。どこの市場に投資しようか銘柄選びに迷うのであれば、このやり方のほうがシンプルで良いかもしれません。
◆全世界株式と金(ゴールド)に投資する代表的なインデックス投信
・eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
・楽天・全世界株式インデックス・ファンド
・SBI・全世界株式インデックス・ファンド
・SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)
・ゴールド・ファンド(為替ヘッジあり)
・ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)
ポイント投資デビューしたら、いよいよ本格的な資産運用デビューへ
貯めたポイントを買い物に使うのも楽しいですが、「ポイントを使って、資産を増やす」こともぜひ考えてほしいと思います。ポイントだからこそ、いろいろな運用方法に挑戦できるので、自分に合った運用方法を見つけられるチャンスです。
ポイント投資で投資信託の運用に慣れたら、いよいよ本格的な投資デビューです。資産運用で大きくお金を増やす秘訣は、「元手(投資元本)を増やすこと」です。100円の投資で10%値上がりしても、10円しか儲かりません。
しかし、1万円の投資で10%値上がりすれば、1,000円の利益になります。投資金額が大きくなると、お金を減らさない工夫が必要になります。それは「長期・分散・積立投資」です。
ポイント投資でさまざまな商品や運用方法に慣れ親しんでいただいた後に、是非本格的な資産運用をはじめていただくことを願っています。
<<ポイント投資の王道の投資術、メリット・デメリットを確認する
(トウシル編集チーム)
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