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バフェット太郎が教える米国株の始め方。英語が苦手でも大丈夫?米国株投資家インタビュー バフェット太郎さん 後編

トウシル / 2019年11月22日 5時10分

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バフェット太郎が教える米国株の始め方。英語が苦手でも大丈夫?米国株投資家インタビュー バフェット太郎さん 後編

 コカ・コーラやマクドナルド、IBMなど何十年も増配を続けている米国の高配当企業10社に投資して確実に資産を増やしている、バフェット太郎さんインタビューの後編をお届けします。今回は、投資初心者へのアドバイスをお願いしました。

米国株は日本のネット証券で手軽に購入できる

──ここからは米国株に関心を持ち始めている投資初心者にアドバイスをお願いします。まず「日本株を買うより面倒だ」と思い込んでいる人も多いと思うのですが、実際にはどうなのでしょう?

 日本の証券会社で手軽に購入できるし、英語力が必要なわけでもないし、何も難しいことはないと思いますよ。誰でも簡単に始められます。

──どんな証券会社で買えばいいんですか。

日本の証券会社で買えるのでまず英語は不要。多少のルールの違いさえ理解すれば米国株デビューもカンタン!とバフェット太郎さん。
画像はバフェット太郎さん著書『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』より

 基本的にはネット証券をお勧めします。ネット証券によって米国株の取扱い銘柄数など若干バラツキはありますが、主要な銘柄はどの証券会社でも買えます。また、取引手数料なども大差はありませんから、どこを選んでも問題ないと思います。ちなみに僕は「トウシル」の取材だから明かすわけではありませんが(笑)、普段は楽天証券を使っています。

──始めるときに注意することはありますか?

 日本株取引と米国株取引では、ルールに若干、違いがあります。例えば、日本株取引は、株式の売買単位が100株から、と最小単位に制限がありますが、米国株取引は1株から取引が可能です。それから日本にあるストップ高/ストップ安なんてものはありません。だから、ルールや違いについては簡単に調べておくといいでしょう。

──初心者の場合、バフェット太郎さんはどんな銘柄をアドバイスしますか?

 それは投資の目的によります。僕のように長期的な資産形成を目的とするなら、僕が保有しているような何十年も増配を続けている超大型の高配当銘柄をおすすめします。前述した著書には「賢者のための黄金銘柄」として「バフェット太郎10種」を含めた推奨30銘柄をまとめているので、もし興味があったらご覧になってください。

──複数の銘柄に分散投資するのが基本なんですね。

 そうですね。たとえ超大型株に投資するにせよ、暴落のリスクは伴うので、1銘柄、2銘柄に集中投資するのはとても危険です。最初は投資金額が限られているはずですから、何銘柄も買うのは難しいかもしれませんが、将来的には8~16銘柄くらいのポートフォリオを作ってみるといいと思います。

初心者は「S&P500」連動のインデックスファンドから始めるのも手

──とはいえ、いきなり米国株に手を出すのは不安という人も少なくないと思います。そういう人はどうすればよいでしょう?

「投資自体、まったく初めて」という人は、米国株のインデックスファンドを購入してみてはどうでしょうか。米国の株式指標──日本でいう「東証株価指数(TOPIX)」や「日経平均株価」のようなものですが──の1つに「S&P500種指数」というものがあります。米国の主要大型株500銘柄で構成される指標ですが、これに連動するインデックスファンドがいいと思います。個別株よりもはるかに手軽に買えます。

──今なら「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」など非課税制度を利用して積み立て投資を行うのがいいかもしれませんね。

 はい、それらは絶対に利用すべきです。

──最近は米国株だけでなく、ほかの先進国や新興国など世界中のあらゆる株式に投資するインデックスファンドも人気を集めています。これについてはどう思われますか?

漫画で始まる読みやすい著書『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』内には、赤裸々なネットスラングや痛烈な文言も。ホンネベースの主張は好き・嫌い分かれるところだが、読了後は、米国株の事をきっと好きになれるはず。
画像はバフェット太郎さん著書『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』より

 いいと思いますよ。例えば2000年代に新興国株が米国株を大きくアウトパフォームしたように、10~20年程度の特定の期間だけを切り取れば、新興国株のパフォーマンスが米国株を上回るということもあります。そうした時期は米国株だけに投資するよりも世界株に投資したほうが安定したパフォーマンスを期待できるわけですし。とはいえ、30年以上の長期的な資産形成を前提とするならば、米国株一本のほうが賢明かなと、僕は思います。長期的に見ると米国株のパフォーマンスは、新興国株や欧州株、日本株のそれを上回る傾向にありますから。

──やっぱり米国株が最強だと思われるんですね。

 はい。僕はそう確信しています。

──太郎さんは「年平均5~7%増やせればいい」とおっしゃっていましたよね。「S&P500種指数」連動のインデックスファンドって、その数字には及ばないまでも、それに近いパフォーマンスを出しているのではないですか?

 その通りです。だから、僕自身、「S&P500種指数」連動のインデックスファンドを検討した時期もあります。

──でも、検討だけで終わったのですか?

 ちょうどその頃、ジェレミー・シーゲルという米国の学者が著した『株式投資の未来』という本と出会ったんです。その本でシーゲル博士は、あらゆるデータを用い、「安定配当株は市場平均を上回る傾向がある」と結論づけていました。つまり、コカ・コーラやP&Gのような安定配当株を保有し、配当金を再投資していけば、市場平均、例えば株式指標に連動するインデックスファンドやETF(上場投資信託)に勝てる可能性が高いと論じていたんです。だったら、それに挑戦してみようと思いました。

──なるほど。今も勝てると確信していますか?

 もちろんです。だから、初心者の皆さんも、インデックスファンドやETFから始めたとしても、いつかは個別株にトライしてほしいと思います。

タイミングを待たず、今すぐ積み立てを始めるべき

──米国株に投資するとなると、米国経済の動向も気になるところです。最後に今後の米国経済をどう分析されているか、教えてください。

 世界経済の減速と米中貿易戦争の激化を背景に、製造業に減速の兆しが見えていますがおおむね堅調です。また、景気拡大期の中でFRB(米連邦準備制度理事会)が追加の利下げに踏み切ったことに加えて、S&P500種指数がレジスタンス(上値抵抗線)である3,027ポイントを上にブレイクアウトして新波動入りしたことから、米国株は青天井で株高はまだまだ続くと思います。

 ただし、世界経済の減速がいずれ米経済に波及することを考えれば、強気相場が永遠に続くわけではありませんから過度な楽観は禁物です。おそらく2020~2021年頃までにはリセッション入りすると思います。

──どのタイミングで投資を始めるべきか、難しいところですね。

2020年以降の米国景気、ひいては世界景気を、バフェット太郎さんは決して楽観していない。来るべきリセッションに向けての準備が不可欠?
画像はバフェット太郎さん著書『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』より

 リセッションを待ってから投資するのは止めたほうがいいと思います。リセッションへの懸念は、NYダウ平均株価が1万4,000ドルだった2013年からあったわけですが、当時リセッションを待っていた人たちは大きな機会損失を被りました。また、今回の強気相場で株価がどこまで上昇するかもわかりません。仮に3万5,000ドルに到達した後に30%暴落しても2万4,500ドルにしかなりませんし、その時点を大底と見抜いて全力買いすることもできません。

──グダグダ待っているとチャンスを逃すんですね?

 はい。ですから、さっさと始めてみてはどうでしょうか。まずは少額からコツコツと積み立てるのがよいと思います。

──ありがとうございました!

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(トウシル編集チーム)

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