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米中交渉頼みの米株最高値。日経平均は均衡を破れば2万4,000円期待!

トウシル / 2019年11月19日 14時3分

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米中交渉頼みの米株最高値。日経平均は均衡を破れば2万4,000円期待!

今週の予想

米中通商交渉の早期合意の進展次第

 今週も基本は米中通商協議を巡る早期合意への期待度に左右されることになります。

 政府高官による「合意間近」という発言がいくつか出ながらも、これに対しトランプ米大統領が否定するなど、不透明さは残っています。

 第1段階の合意見通しが強まれば買い有利、米中首脳会談で署名が行われれば、いったん目先は材料出尽しとなる可能性があります。合意への進展が見られない場合は、株式相場は最高値にあるだけに不安定になりやすいといえます。

 もう一つの相場への影響の材料は、先週末に行われたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録公開です。その中で利下げ打ち切りを巡る意見がどうだったかで、今後の方向性に何らかの示唆が得られるかもしれません。

 今週の日経平均株価の動きは、基本的には心理的フシ目の2万3,000円を下値ラインとしての日柄調整ですが、米中通商合意の進展の強まりで、米株高が続き、円安基調となれば、日経平均も戻りを試す動きとなります。その場合は、まずは11月8日の2万3,637円の「幻のSQ(特別清算指数)」を突破できるかどうか。そこを超えれば、近いうちに2万4,000円への期待が持てることになります。

(今週の指標)日経平均株価

 日経平均は、もう少し2万3,000円水準を下値に日柄調整をしてもいいところですが、米中通商協議の第1弾の合意見通しの進展にかかります。合意見通しが進めば買い有利となって、11月8日の幻のSQ値2万3,637円を試すことになり、ここを突破できれば2万4,000円も視野に入ってきます。見通しがはっきりしないと方向感を欠く展開となり、日柄調整が続くことになります。

(今週の指標)NYダウ平均株価

 米中通商協議の第1段階は、近いうちに何らかの合意に至るとの期待はあるものの、先行き不透明感も出ており、楽観的見方も後退しつつあります。このまま何も進展が見られない場合は、株価は高値圏にあるため、株式相場は不安定な値動きとなる可能性もあります。NYダウは終値で2万8,000ドル台に乗せたことで、目標達成感が出てもおかしくないところです。

(今週の指標)ドル/円

 米中通商協議について、第1段階の合意に近づいているとみられるものの、これまでの関税撤廃を巡って主張が異なっている様子。金融政策については、政策金利は当面、据え置くことが示唆されており、目先的にはリスク回避的なドル売り、円買いは抑制されるとみられます。今週のドル/円は底堅い動きで、108~109.5円のレンジを想定しています。

先週の結果

週前半は、2万3,545円と高値更新。週半ば下げ歩調で2万3,062円まで下げ週末持ち直す

 米株式は順調ながら、米中通商協議の不透明感がある中、先物に左右される場面が多くありました。12日(火)には、後場に先物の買いに上げ幅を拡大し、+213円の2万3,545円まで上昇して年初来高値を更新。14日(木)には後場、株価指数先物売り、株価先物買いの裁定取引で▲257円の2万3,062円まで下落しました。日足ベースで見ると、高値が切り下がっており、日柄調整に入っているようです。

11月11日(月):日経平均は、+30円の2万3,422円で寄り付き、一時+79円の2万3,471円まで上昇するものの、香港情勢の悪化懸念でハイセン株が大幅安。中国株式も下げに転じたことで、後場後半に▲68円の2万3,323円まで下げ、終値は▲60円の2万3,331円と5日ぶりの反落となりました。

12日(火):+4円の2万3,336円で寄り付くと、円安、ドル高歩調を支えに小幅高でもみ合い。しかし、後場になると株価先物買いに上げ幅を拡大し、一時+213円の2万3,545円まで上昇し、終値は+188円の2万3,520円と年初来高値を更新しました。

13日(水):円高傾向や前日12日の急上昇の反動で、▲80円で寄り付いた後、▲255円の2万3,270円まで下落。後場になると売り一巡後、やや下げ渋って▲200円の2万3,319円で引けました。

14日(木):13日のNYダウ高を受けて、+5円の2万3,325円と小幅に寄り付き後、前日の終値を挟んだもみ合いながら、中国の鉱工業生産が予想を下回り先行き警戒感から上海株が下げに転じると、日経平均も下落。さらに米中貿易交渉の進展がみられないことで上値が重くなり、株価先物売り、債権先物買いの裁定取引で、一時▲257円の2万3,062円まで下落しました。その後、下げ渋り▲178円の2万3,141円で引けました。

15日(金): +18円の2万3,160円と小幅で始まり、クドローNEC(米国家経済会議)委員長が第1段階の合意に近づいていると発言したのをきっかけに、先物主導で大幅高となってもみ合い、後場、寄り付き直後に+199円の2万3,340円まで上昇。終値は+161円の2万3,303円となりました。この日の下げに転じた後の急上昇は、仕掛けが入ったためという見方もあります。

 日本市場の引け後の米国市場は、クドローNEC委員長が通商交渉は合意に近づいていると発言した他、ロス米商務長官の「米中はほぼ確実に合意するだろう」との発言が好感され、NYダウは4週連続高の222ドル高。週末に2万8,000ドル台乗せとなり、主要3指標そろって史上最高値更新となりました。しかし、シカゴの日経先物は+25円の2万3,365円とほとんど反応していません。

(出島 昇)

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