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2万4,000円台乗せをうかがう日経平均、上値はどこまで伸ばせる?

トウシル / 2020年1月14日 13時1分

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2万4,000円台乗せをうかがう日経平均、上値はどこまで伸ばせる?

先週の日経平均は乱高下、週末にかけて上値を伸ばす

 2020年相場の始まりとなった先週の国内株市場ですが、週末10日(金)の日経平均終値は2万3,850円でした。

 昨年末(大納会)終値の2万3,656円からは194円高となり、週足ベースでは順調な船出のように見えますが、イラクの空港でイランの要人が米国の空爆によって殺害されるという事件をきっかけにした地政学情勢への不安と警戒を背景に、週間の値動きは乱高下の場面を見せるなど、決して穏やかではありませんでした。

 結果的に上昇で終えた株式市場はこのまま上値トライへと舵を切ることができるのでしょうか。いつもの通り、日経平均の日足チャートで足元の状況から確認していきます。

■(図1)日経平均(日足)の動き(2020年1月10日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 あらためて先週の日経平均の値動きをたどってみると、大発会の6日(月)は大きく「窓」を空けた陰線、翌7日(火)は反対に大きな陽線が出現しています。両日の始値はほぼ同じ水準ですので、いわゆる「行き違い線」の格好になっています。

 行き違い線は同じスタート地点から前日とは逆の方向に向かう形のため、図1の場合だと、下げ止まりからの株価反発を意識させるローソク足の組み合わせと言えます。

 ところが、8日(水)は再び大きく下落し、取引時間中には節目の2万3,000円台を下回る場面も見られました。

 とはいえ、この日の始値と終値が6日(月)の終値水準を維持したことや、下値が75日移動平均線水準にとどまるヒゲの長い「十字線」となったことにより目先の底打ち感が出て、週末にかけては買い戻される動きとなりました。9日(木)は「窓」空けの上昇で5日・25日移動平均線を上抜け、10日(金)は3連休前で利益確定や戻り待ち売りに押されやすい中でも着実に上値を伸ばしていきました。

 前回のレポートでは、「下げ止まりを探りに行く展開」を想定していましたが、荒い値動きが繰り返されたことがかえって値幅調整の期間を早めさせたのかもしれません。

短期の上昇トレンドを維持

 日経平均をもう少し期間の長い日足チャートで見てみると、先週は75日移動平均線がサポートとして機能したことや、早期に25日移動平均線水準を回復できたことで、2019年8月下旬からの上昇基調は崩れていないと見て良さそうです(下の図2)。

■(図2)日経平均(日足)の動き その2(2020年1月10日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 さらに、日経平均の平均足とMACDでも短期のトレンドを確認してみると、平均足は先週末にかけての上昇で陽転していますので、次はMACDがシグナルを上抜けることができるかが注目されます(下の図3)。

■(図3)日経平均の平均足(日足)とMACD(2020年1月10日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

上昇トレンドの勢いは、ややダウン

 そこで、昨年8月下旬からの上昇トレンドの強さを線形トレンドでも確認していきます。

■(図4)日経平均の平均足(日足)と線形トレンド(2020年1月10日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 8月下旬からの日経平均のトレンドは上昇基調を継続していますが、先週の日経平均は下落局面で▲2σ(シグマ)を下抜けた後、▲1σの水準まで戻す動きとなっています。

 トレンドの強さとしてはやや勢いがなくなっている状況と言えますが、先週末終値からの値幅を考えると、日経平均は2万4,000円台の回復や、直近高値(2019年12月17日の2万4,091円)を試す可能性は値動きの荒い展開が続いた直後だけに十分にありそうです。勢いに乗ってトレンドの中心線まで値を伸ばせれば2万4,400円台も視野に入ります。

週足では平均足が陰転

 そして最後に中長期のトレンドについても見ていきます。

■(図5)日経平均の平均足(週足)とMACD(2020年1月10日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先ほどの図3の日足では平均足が陽転、MACDのシグナル上抜けが待たれる形になっていましたが、週足では平均足が陰転しており、MACDのシグナル下抜けが警戒される形です。

 過去にさかのぼれば、週足の平均足が陰転すると、しばらく下落基調が続く傾向が目立っているため、思ったよりも上値が伸ばしきれなかった場合には下方向への意識が強まりそうです。足元の株価は戻り期待が高まっていますし、しばらくは強気で良いかと思いますが、調整含みである点には注意が必要と言えそうです。

(土信田 雅之)

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