1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

産業用ニーズ復活?パラジウム&銀が上昇!【ジャンル横断・騰落率ランキング】

トウシル / 2020年7月20日 14時58分

写真

産業用ニーズ復活?パラジウム&銀が上昇!【ジャンル横断・騰落率ランキング】

パラジウムが上昇率1位、次いで銀

 先週は、パラジウムの上昇が目立ちました。この2つは、貴金属の中でも変動率が比較的高い傾向があります。また、産業用の用途の割合が高いのが特徴です。

 次に上昇が目立ったのが、日米の先進国の主要株価指数の上昇です。NYダウ、S&P500、日経225が、3位から5位に入りました。消費回復を想起させる日米の主要株価指数の上昇が、産業用の貴金属の消費拡大期待を増幅させる一因となり、パラジウムと銀の上昇を後押しした可能性があります。

 一方、同じ貴金属でも、宝飾用の消費量が一定量あるプラチナは、パラジウムと銀のような、上昇にはなりませんでした。短期的な、景気回復期待による消費増加期待は、宝飾用よりも、産業用消費を増加させる期待を膨らませやすい、と考えられます。

 先週は、上昇銘柄数が12(前回は18)、下落銘柄数が11(前回は5)、最大と最小を除く変動率の平均は▲0.1%(前回は+1.9%)でした。全体的には、7月10日(金)から7月17日(金)の週は “中立的だった”と言えると思います。

の今後の展望については、今週の週刊コモディティマーケット金(ゴールド)は西へ。“大阪金”誕生!株と金の売買戦略を考えるで述べています。

7月10日(金)から7月17日(金)までの週のジャンル別騰落率

※楽天証券のマーケットスピードⅡのデータより楽天証券作成
※プラチナとパラジウムは楽天証券のマーケットスピードCX内「海外市場」の、中心限月のデータを参照
※ビットコインは楽天ウォレットのビットコイン価格を参照。日本時間の前々週土曜日午前6時と前週土曜日午前6時を比較
※騰落率は前々週金曜日の終値と前週金曜日の終値より算出(前週金曜日終値-前々週金曜日終値)/前々週金曜日の終値

今週の見通し

 先述のとおり、先週は全体的には“中立的だった”と言えます。上昇が目立った銘柄は、産業用の用途の割合が比較的高い貴金属と、それらを後押しした日米の主要株価指数などでした。下落した銘柄には、どのような銘柄が挙げられるのでしょうか?

 ナスダック、上海総合指数、銅、などがそれにあたります。これらの共通点は、“コロナ・ショック後、反発が目立ったこと”です。

 コロナ禍でも活躍できるハイテク企業の株価を指数化したナスダック、経済大国の中でも明確に第1波を超え、今後の世界経済の立て直しを主導することが期待される中国の株価指数である上海総合指数、そしてその中国が消費のおよそ半分を占める

 これらは2月下旬から3月中旬にかけて起きた“コロナ・ショック”後に、大きく反発した銘柄たちです。総売りとなったコロナショックからの、全体的な回復を主導したのがまさにこれらの銘柄であり、先週下落したのも、これらの銘柄、というわけです。

 米国では、先週、新型コロナウイルスによって受けたダメージから経済を回復させるためのさらなる対策が導入されることが決まり、NYダウS&P500の反発が目立ちました。ナスダックなどが下落しても、ジャンルを横断した23銘柄全体が下落していないのはこのためです。

 とはいえ、これまで全体的な回復を主導してきた銘柄たちが、先週、そろって下落したことは、気にかかります。

 今後、実態をできるだけ正しく把握する上で、思惑(正の思惑は期待、負の思惑は懸念)を生みだす、世界各地の新型コロナウイルスの感染状況、各国の経済対策、世界全体の回復をけん引する期待が集まる中国の経済動向などを注視することが必要ですが、同時に、実態(数字が示す客観的な情報)を注視することもまた、必要です。

 今週は、7月20日(月)に、ユーロ圏の5月の経常収支、21日(火)に、カナダの5月の小売売上高、24日(金)に、英国の6月小売売上高、フランス、ドイツ、ユーロ圏、英国、そして米国の7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が公表されます。引き続き、各種、景況感を示す経済指標に、注目です。

>>経済指標カレンダーはこちら

国内株式
海外株式・ETF
FX
金・プラチナ取引
暗号資産取引「楽天ウォレット」

(吉田 哲)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください