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投資データで読む!2020年上半期の市場~コロナビフォーアフターを分析

トウシル / 2020年7月31日 10時0分

写真

投資データで読む!2020年上半期の市場~コロナビフォーアフターを分析

【目次】

2020年上半期、時価総額が増えた銘柄は?日米株式市場の変化をチェック

S&P500指数構成企業―時価総額の年初来増加額

# ティッカー S&P500指数の
構成企業
(企業名)
時価総額の
年初来増減
(億ドル)
時価総額 2020/7/7時点
(億ドル) ウエイト(%)
1 AMZN アマゾン・ドット・コム 5,802 14,964 5.51
2 MSFT マイクロソフト 3,762 15,793 5.81
3 AAPL アップル 3,106 16,154 5.94
4 FB フェイスブック 1,015 6,868 2.53
5 NVDA エヌビディア 988 2,428 0.89
6 GOOG アルファベット 925 10,153 3.74
7 PYPL ペイパル・ホールディングス 811 2,082 0.77
8 NFLX ネットフリックス 751 2,169 0.80
9 TMUS TモバイルUS 642 1,313 0.48
10 ADBE アドビ 559 2,155 0.79
  S&P500の時価総額(億ドル) -6,991 271,812 100.00
※S&P500指数構成企業で「時価総額の年初来増加額」の上位10企業のみを示したものです。
出所:Bloombergのデータをもとに楽天証券経済研究所作成(2020年7月7日)

東証一部上場企業―時価総額の年初来増加額

# コード TOPIXの構成企業
(企業名)
時価総額の
年初来増減
(兆円)
時価総額 2020/7/7時点
(兆円) ウエイト(%)
1 4519 中外製薬 3.62 9.26 1.54
2 9984 ソフトバンクグループ(SBG) 2.83 12.77 2.12
3 6861 キーエンス 1.54 10.90 1.81
4 2413 エムスリー 1.05 3.30 0.55
5 7974 任天堂 0.99 6.78 1.13
6 4568 第一三共 0.97 6.09 1.01
7 3659 ネクソン 0.96 2.27 0.38
8 6367 ダイキン工業 0.79 5.31 0.88
9 4612 日本ペイントホールディングス 0.76 2.60 0.43
10 8035 東京エレクトロン 0.74 4.70 0.78
    TOPIXの時価総額(兆円) -54.27 601.16 100.00
※東証1部上場企業で「時価総額の年初来増加額」の上位10企業のみを示したものです。
出所:Bloombergのデータをもとに楽天証券経済研究所作成(2020年7月7日)

 時価総額(株価×発行済株式数)は、上場企業が主力とするビジネスの成長性、収益性、経済全体への貢献を集約し「長期の視点に立った企業価値の成長」を反映するとされます。

 米国市場では、コロナ禍を契機に「デジタルシフト(社会のあらゆる分野でIT化・デジタル化が進む現象)」が加速するとの観測が、IT関連株の時価総額を増加させていると言えます。

 TOPIX(東証株価指数)も、米国市場ほどではありませんが、デジタルシフトに伴う変化がみられます。自動車、通信大手、銀行などが時価総額を減らした一方、IT、FA、医薬関連などのウエイトが増えています。

※詳しい解説はこちら!
デジタルシフトが加速?時価総額の変化でみる日米株式市場(2020年7月3日)

2020年上半期、みんなが買った銘柄は?売買代金ランキング

2020年1月4日~6月30日の楽天証券売買代金ランキング

順位 売り 買い
銘柄コード 銘柄名 銘柄コード 銘柄名
1 1570 NF日経レバ 1570 NF日経レバ
2 9984 ソフトバンクグループ 9984 ソフトバンクグループ
3 1357 NF日経ダブインバ 1357 NF日経ダブインバ
4 7974 任天堂 7974 任天堂
5 9983 ファーストリテイリング 9983 ファーストリテイリング
6 4563 アンジェス 4563 アンジェス
7 6758 ソニー 6758 ソニー
8 7203 トヨタ自動車 7203 トヨタ自動車
9 8035 東京エレクトロン 8035 東京エレクトロン
10 8306 三菱UFJフィナンシャルG 8306 三菱UFJフィナンシャルG

 この半年間の売買代金ランキングを見ると、売りも買いも全く同じ顔ぶれと順位でした。全体的にはやや買い越しの銘柄が多いですが、売り代金と比べても大きな差はなく、また、相場が大きく動くとダブルインバース型ETF(上場投資信託)が上位にくる傾向があり、相場変動がいかに大きかったかがうかがえます。

 物色の矛先としては、コロナウイルスをめぐって、「指数の動きについていく」指数連動型のETF、「下げと戻り」を狙った主力株、「抗ウイルスワクチンの思惑」によるアンジェスなどを中心に銘柄が選別され、それぞれ売買が活発となりました。

2020年上半期、投資信託の運用成績ランキング

シャープレシオで見る投資信託の運用成績TOP10

# ファンド名 年率
シャープレシオ
6カ月
楽天証券分類
1 三菱UFJ 米国債券インカムオープン 4.05 北米債券-為替ヘッジ無し
2 三菱UFJ グローバル・ボンド・オープン(年1回決算型) 3.74 先進国債券(広域・高格付)-為替ヘッジ無し
3 ゴールドマン・サックス・世界債券オープンAコース(限定為替ヘッジ) 3.69 先進国債券(広域・高格付)-為替リスク低減
4 SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジなし) 3.68 金関連-為替ヘッジ無し
5 損保ジャパン外国債券ファンド 3.64 先進国債券(広域・高格付)-為替ヘッジ有り
6 SMT グローバル債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり) 3.64 先進国債券(広域・高格付)-為替ヘッジ有り
7 グローバル・ボンド・ポート(Cコース) 3.55 先進国債券(広域・高格付)-為替ヘッジ有り
8 ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし) 3.55 金関連-為替ヘッジ無し
9 iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし) 3.53 金関連-為替ヘッジ無し
10 ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり) 3.47 金関連-為替ヘッジ有り

【ランキング抽出条件】
●楽天証券で取り扱いのある銘柄のうち、「楽天証券分類:分類対象外」を除く。
●2020年1~6月の6カ月シャープレシオ(年率換算)が高い順に並べ替え。
●同一シリーズのファンドは上位1本のみを掲載。

 コロナ禍に揺れた2020年上半期は、米国債を中心とした先進国債券と金(ゴールド)がシャープレシオで上位を占めました。先進国債券は、金利低下による債券価格の上昇が基準価額にプラスに寄与しました。金(ゴールド)もやはり、世界的な金利低下の影響で代替通貨としての需要が高まり、価格が上昇。4月以降は特に金関連ファンドの基準価額の上昇が目立ちました。

2020年上半期、コモディティ各銘柄の騰落率

期間:2020年1月2日から6月26日
※楽天証券のマーケットスピードⅡのデータより楽天証券作成
※銀とプラチナとパラジウムは楽天証券のマーケットスピードCX内「海外市場」の、中心限月のデータを参照。
※ビットコインは楽天ウォレットのビットコイン価格を参照。

 2020年上半期の上昇率トップ2は、ビットコイン(+26.7%)と金(+15.5%)でした。反対に、下落率トップ2は、原油(▲37.6%)と天然ガス(▲27.5%)でした。

 また、ドル/円、ドル/スイスなどの通貨や、日経225、上海総合指数、S&P500、NYダウなどの主要国の株価指数が下落しました。一方、米国の主要な株価指数の1つであるナスダックや、ドルの総合的な強さを示すドル指数は、上昇しました。

※2020年上半期、大きく上昇した金価格の動向をどう読む? 詳しい解説はこちら!
目標2,000ドル!?「金投資版・三密回避」で利益最大化を目指そう!(2020年6月29日)

2020年上半期、「勝ち組」&「負け組」通貨ペア

2020年上半期 ベスト&ワースト 通貨ペア(対円ベース)

※2020年1月2日(始値)と6月30日(終値)のデータをもとに楽天証券作成

 2020年上半期、最もパフォーマンスが悪かった「負け組」通貨ペアは「南アランド/円」。メキシコペソ(▲18.35%)、トルコリラ(▲13.79%)も同様で、日本人投資家が愛する「スワップ御三家」は全滅。

 新型コロナウイルスによる世界同時不況が、景気動向に敏感な新興国のダメージとなりました。今はコロナ感染が欧州から新興国へと広がり、経済がさらに悪化する懸念が高まっています。

2020年上半期 ベスト&ワースト 通貨ペア(対ドルベース)

※2020年1月2日(始値)と6月30日(終値)のデータをもとに楽天証券作成

 最もパフォーマンスが良かった通貨ペアは「ドル/カナダ」。反対の見方をすると、それだけカナダがドルに対して弱くなりました。資源通貨であるカナダドルは、今年前半、原油価格の大幅下落の影響を受けました。

 最もパフォーマンスが悪かったのは「ポンド/ドル」(▲6.42%)。対ドル全体では、ポンドが最大の「負け組」に。ブレグジットにまつわる英国とEU(欧州連合)の貿易交渉が難航していること、英国のコロナ・ショック後の経済再開が欧州と比べて大幅に遅れていることなどがポンド安の要因です。

※詳しい解説はこちら!
この通貨を買ってはいけない!2020年上半期「負け組」ランキングの1位はどれ?(2020年7月8日)

2020年上半期の米国雇用統計

非農業部門雇用者数と失業率の推移

※Source: Bureau of Labor Statistics

平均労働賃金の推移

※Source: Bureau of Labor Statistics

 今米国で起きていることは、経済の急シャットダウンとその後の急リブートです。

 典型的なのが労働市場で、雇用者が一気に2,200万人も減ったかと思えば、その後たった2カ月で750万人も回復しています。失業した人が、従来の景気サイクルではありえないほど早く仕事に復帰しているのです。しかし、いくつかの業種では、新型コロナで加速する経済の構造改革についていけず、消滅する運命にあります。

 下半期の経済成長は過去最高になると予想されています。しかし、失業率は今後も高いままで、「雇用なき経済回復」の時代がやってくるでしょう。

※詳しい解説はこちら!
米雇用統計、絶好調!この数字、本当によろこんでいいのか?6月米雇用統計 詳細レポート(2020年6月30日)

(トウシル編集チーム)

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