利回り3.5%以上!株主優待アリの高配当株

トウシル / 2020年9月4日 5時10分

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利回り3.5%以上!株主優待アリの高配当株

★配当利回りランキング一覧表は3ページにあります

8月の日経平均:米国株上昇支援に買い優勢、コロナショック前水準を回復

 8月の日経平均株価は6.6%の上昇で、2カ月ぶりのプラスに転じました。買いが先行して13日には6月の戻り高値を更新しました。

 新型コロナウイルスによる急落前の水準も回復したことで、中旬以降は高値圏でのもみ合いが継続しています。月後半には一時急落する場面もありましたが、25日移動平均線も下支えとなって、すぐに下げ渋る展開となっています。

 月初は米アップルの好決算などを手掛かりに、先月末に大幅安となった反動の動きが先行しました。その後も米雇用統計の上振れや新型コロナワクチンの開発期待を背景とした米国株高が支援となって、堅調な動きが続きました。

 28日には、FRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演を受けて米国で低金利が長期にわたり維持されるとの思惑が強まりましたが、安倍首相の辞任報道が伝わり、その後は一転して急落する流れとなりました。ただ、ショック安は一時的なものにとどまっています。

 個別では、本格化した4-6月期の決算発表が主な物色材料となりました。月間上昇率上位銘柄では、チェンジ(3962)オイシックス・ラ・大地(3182)などが好決算好感で5割以上の上昇となりました。

 アウトソーシング(2427)UTグループ(2146)など人材サービス関連の一角でも強い動きが目立ちました。世界的な経済活動再開に向けた動きから、HIS(9603)にも買い戻しの動きが優勢になっています。

 一方、レーザーテック(6920)アドバンテスト(6857)SUMCO(3436)などの半導体関連株が10%強の下落となっています。月末にかけては、米長期金利の上昇で銀行株や保険株が一斉高する場面も見られました。

首相辞任の影響は限定的。米国株高を支えに景気敏感株に資金シフト

 安倍首相辞任の影響は経済政策において限定的と考えられます。次の首相には菅官房長官が優勢とみられていますが、誰になったとしても、当面の間政策の主眼は新型コロナウイルスへの対応であり、現状の政策運営が続くと見込まれます。

 短期的に海外投資家の反応などが警戒されますが、評価を高めてきた金融政策に関する変更は考えにくいことから、こちらも杞憂(きゆう)に終わりそうです。

 FRB議長講演を受けて、米国での長期にわたる低金利継続観測が強まっていることから、米国株は短期調整リスクも後退したとみられ、米国株高が主導する形で東京市場も堅調な展開が続きそうです。

 物色は、米国株高が支えとなるテクノロジー銘柄などが再度注目されますが、新型コロナ感染者数の落ち着き傾向を受けて、出遅れ感の残る内需関連株などにも見直しの余地が残ります。

 さらに、最悪となった第1四半期決算発表を通過して、今後の業績回復確度が高いであろう自動車関連株なども、幅広く注目されてくる可能性が高いでしょう。

 一方で、新型コロナ対策関連として人気化した中小型株などには利食い売りが優勢となる公算もあります。株価の高パフォーマンスが目立った情報通信株にも、今後は景気敏感株への資金シフトが想定されます。

 11月3日の米大統領選挙が接近していることで、今後は関連ニュースへの関心は高まりそうです。現状ではトランプ氏の盛り返しなども伝わっていますが、再度バイデン氏が優位に立ってくると、クリーンエネルギー関連銘柄などへの期待は高まりそうです。

 注意したいのは、足元でファイナンスを発表する銘柄が増えていることです。財務の立て直しなどを主眼に置く銘柄も多く、財務体質への関心はあらためて高めたいところです。

9月は株主優待の権利取りも重なり、利回り妙味が強まる銘柄も

 9月は3月期決算企業の配当権利月となるため、月前半には配当権利取りの動きなども活発化すると期待されます。また、株主優待の権利取り基準日を9月に設定している銘柄も多いとみられるため、今回は9月に株主優待の権利取得日を迎える高配当利回り銘柄に着目しています。

 なお、現状で株主優待を実施している銘柄は全体の3分の1程度と推計されます。

9月の株主優待権利付き配当利回りランキング(2020年9月1日時点)

 下表は、時価総額1,000億円以上で配当利回り3.5%以上の銘柄の中から、9月に株主優待権利確定日を迎える銘柄群となります。下記で取り上げていない銘柄の優待内容は、あおぞら銀行(8304)が優待対象商品購入時の商品券贈呈、SANKYO(6417)がゴルフ場優待券などとなっています。

9月の株主優待権利付き配当利回りランキング(2020年9月1日時点)

コード 銘柄名 会社予想配当利回り 株価 時価総額 予想純益増益率
8304 あおぞら銀行 6.46 1,888 2,333 -8.4
6417 SANKYO 5.11 2,935 2,043 -6.7
1878 大東建託 4.41 9,259 6,381 -8.0
9832 オートバックスセブン 4.41 1,362 1,145 9.3
4928 ノエビアホールディングス 4.12 4,860 1,660 -12.0
3738 ティーガイア 3.59 2,090 1,172 2.1
3289 東急不動産ホールディングス 3.56 450 3,239 -13.1
注:配当利回り、予想純益増益率の単位は%、時価総額の単位は億円、株価は2020年9月1日終値、単位は円。

銘柄選定の要件

1.    予想配当利回りが3.5%以上(9月1日終値ベース)
2.    時価総額が1,000億円以上(同)
3.    9月が株主優待の権利月

1 大東建託(1878・東証1部)

▼どんな銘柄?

「賃貸経営受託システム」を事業活動のコアとしています。これは、建物賃貸事業の企画・立案から、賃貸建物の設計・施工、入居者のあっせん、管理・運営に至るまで、賃貸経営のすべてを引き受ける独自のシステムとなっています。

 また、建設した賃貸建物の仲介事業も行っています。住宅供給戸数、賃貸仲介件数、賃貸住宅管理戸数ともに市場シェアトップの位置づけとなっています。配当性向は50%を掲げています。

▼業績見通し

 2021年3月期第1四半期売上高は3,552億円で前年同期比3.4%減、営業利益は236億円で同15.3%減益となりました。新型コロナの影響による営業自粛、建設施工現場の一時休止などが響く形になりました。

 建設工事に関しては、第1四半期受注高が大きく減少しており、通期でも業績の足を引っ張りそうです。

 不動産事業は居住用の回復支えに持ち直す見込みですが、2021年3月期は通期でも6.7%減収、37.5%営業減益の予想となっております。

▼ここがポイント

 3月末、9月末の100株以上保有株主を対象に、建築工事請負代金キャッシュバック30万円、分譲マンション購入金額キャッシュバック30万円、紹介報奨金10%アップ、建築工事のオプション設備サービス上限30万円、賃貸仲介手数料無料優待券1枚などをそれぞれ利用可能としています。

 同社サービス利用予定者にとっては、妙味が大きいとみられます。ちなみに、3月末株主に対してはこの他にも、保有株数に応じて、商品券やホテル割引券などを贈呈しています。

2 オートバックスセブン(9832・東証1部)

▼どんな銘柄?

 国内最大手の自動車用品店となります。カー用品の販売や取り付け・交換サービス、車検・整備などを提供するフランチャイズで運営しています。

 8月7日現在での国内店舗数は583店舗、ASEAN(東南アジア諸国連合)地域を中心に海外事業の基盤強化も進めており、海外店舗数は43店舗となっています。海外では新規ビジネスとして、小売店舗の他に、商品の卸売事業も拡大させています。

▼業績見通し

 2021年3月期第1四半期売上高は450.3億円で前年同期比10.9%減益、営業利益は4.6億円で同62.1%減益となっています。新型コロナウイルスの影響を大きく受け、一時はメンテナンス中心の限定営業を余儀なくされました。

 2021年3月期通期では、売上高は2,238億円で前期比1.1%増収、営業利益は76億円で同0.2%増益の見通しとしています。前年度の暖冬の反動による冬用タイヤの需要増などで小幅な増収増益の予想です。

 ちなみに、小売売上高は7月に10カ月ぶりのプラス転換を果たしています。

▼ここがポイント

 3月末、9月末に1年以上株式を保有している株主に対して、保有株数と継続保有年数に応じ国内オートバックスグループで利用できる商品券(オートバックスグループギフトカード)を贈呈しています。

 100株〜299株で1年以上保有株主には1,000円分、300株〜999株で1年以上3年未満保有株主には5,000円分・3年以上保有株主には8,000円分、1,000株以上で1年以上3年未満保有株主には1万円分・3年以上保有株主には1万3,000円分となっています。

3 ノエビアホールディングス(4928・東証1部)

▼どんな銘柄?

 化粧品の販売を主力事業としています。販売代理店や直営店での対面販売、通信販売で、「ノエビア」「エクセル」「ノブ」などのブランドを展開しています。また、化粧品OEM(相手先ブランド製造)の受託製造も手掛けています。

 化粧品の他、医薬・食品事業も行っており、「南天のど飴」「眠眠打破」などをドラッグストア中心に販売しています。

▼業績見通し

 2020年9月期第3四半期の累計売上高は397.2億円で前年同期比11.0%減収、営業利益は69.3億円で同26.4%減益となっています。2020年9月期通期では売上高は前期比8.9%減収の540億円、営業利益は20.8%減益の95億円の計画です。

 新型コロナウイルスによる利益への影響額は23億円程度を見込んでいるようです。

 化粧品事業の下期の取り組みとしては、カウンセリング化粧品、セルフ化粧品ともに顧客ニーズを捉える新商品の投入を計画しています。

▼ここがポイント

 3月末、9月末の株主に対して、同社グループ商品を贈呈しています。100株以上1,000株未満の株主には2,000円相当の、1,000株以上の株主には2万2,000円相当の商品セットとなっています。

 なお、配当金に関しては、9月末一括配当となっています。

4 ティーガイア(3738・東証1部)

▼どんな銘柄?

 携帯電話販売代理店で最大手、販売シェアは約10%となっています。販売拠点数は約1,850店です。

 携帯電話販売のモバイル事業の他、 法人向け携帯電話販売や運用サポート・ネットワーク構築など扱う法人向けトータルソリューションサービス、オンラインでの決済サービスなどを手掛けています。

 2017年12月にはクオカードを完全子会社化しています。2020年8月には富士通パーソナルズの携帯電話等販売事業を取得しました。

▼業績見通し

 2021年3月期第1四半期売上高は829.5億円で前年同期比29.7%減、営業利益は22.9億円で同20.4%減となりました。

 新型コロナの影響による時短営業・臨時休業、取扱業務制限などによって携帯電話販売台数が4~5月にかけて大幅減となり、主力のモバイル事業が減収減益となりました。

 2021年3月期通期では、売上高は4,510億円で前期比4.9%減、営業利益は127億円で同7.5%減の予想となっています。年度前半の落ち込みをカバーしきれない見込みですが、足元で販売数は底打ちし、リモートワーク需要増加などでソリューション事業は堅調見通しです。

▼ここがポイント

 3月末、9月末の100株以上の株主を対象に、保有株数や保有期間に応じてQUOカードを贈呈しています。

 9月末株主は、100株以上300株未満で1年未満の株主には1,000円分・1年以上なら2,000円分、300株以上で1年未満の株主には2,000円分・1年以上なら3,000円分となっています。

5 東急不動産ホールディングス(3289・東証1部)

▼どんな銘柄?

 東急系列の不動産大手の一角となります。オフィスビル・商業施設の開発・運営の他、再生可能エネルギーや物流施設、賃貸住宅管理などを手がける都市事業が主力となります。

 その他、住宅分譲や賃貸マンションなどの住宅事業、マンションやビル・施設管理の管理事業、売買・賃貸などの仲介事業、ホテル・リゾートや福利厚生代行などのウエルネス事業、東急ハンズなど幅広い事業分野を手掛けています。

 オフィスビル運営や商業施設など都心での展開力が特徴です。

▼業績見通し

 2021年3月期第1四半期売上高は1,503億円で前年同期比19.4%減、営業損益は34.6億円の赤字で同147億円の損益悪化となりました。新型コロナウイルスの影響で全セグメントが減益となりました。

 とりわけ、ホテルやフィットネスクラブなどの運営施設休業でウエルネス事業が厳しく、仲介事業も店舗の営業縮小で営業赤字に転じました。

 2021年3月期通期では、売上高が9,300億円で前期比3.4%減、営業利益が500億円で同37.0%減の予想です。第2四半期以降、徐々に事業環境の改善を想定していますが、年度前半の落ち込みがカバーできない見通しです。

▼ここがポイント

 3月末、9月末の100株以上の株主に対して、リゾートホテル宿泊優待券、宿泊優待共通券、スポーツ優待共通券をそれぞれ、保有株数に応じて贈呈しています。リゾートホテルは国内18カ所で、スポーツ優待は18カ所のゴルフ場や7カ所のスキー場などで利用できます。

 また、3月末の株主には、東急ハンズの買い物優待割引カード(500株以上の保有で5%割引)、カタログギフト(3年以上、500株以上保有で2,000円相当・1,000株以上5,000株未満で5,000円相当・5,000株以上で1万円相当)なども優待内容になります。

(佐藤 勝己)

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