今夜、今年最後の米雇用統計発表!ドル/円は一足先に円高に動く
トウシル / 2020年12月4日 9時42分
今夜、今年最後の米雇用統計発表!ドル/円は一足先に円高に動く
本日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは105.23円
↓下値メドは102.64円
今朝の天気マークは「雨」
※天気の判定基準は記事末尾にあります
今夜は”Cheap Thrills”
12月4日(木曜)のドル/円は円高。ユーロは対ドルで1.2174ドルまで高値を更新しました。ユーロ/ドルのドル安(ユーロ高)が止まらない中で、ドル/円もしぶしぶ流れについていくことを決めたようでした。この日は104.53円を高値にNY時間に103.67円まで下落。今週のこれまでの高値は104.75円。105円回復の期待もあったのですが、また遠ざかったイメージです。
12月に入ってユーロ/ドルは大躍進。11月30日に重要テクニカル水準の1.20ドルを上抜けしてからも勢力を保ち、早くも1.22ドル台を目指す勢いです。動きが急なだけに調整リスクも高くなっていますが、トレーダーは「下がったところは買い」のスタンス。ユーロ/ドルは2018年4月以来の高値圏。ちなみに2018年の高値は1.2555ドル。ユーロ/円は125円をクリアして127.07円へ向かっていましたが、円高のせいで126.03円まで失速。
円、ユーロだけではなく、ポンドもドルに対して上昇(ドル安)。この日のポンド高は、ブレグジット決着期待もありますが、それ以上に英政府が米製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスのワクチンを、先進国で初めて承認したことが理由。英景気の回復が早まることがポンド買いとなって表れました。
英国とEU(欧州連合)とのブレグジット交渉ですが、今週末にも合意が発表される噂があります。月曜朝のポンドが大きく動く可能性があるので注意。
今夜は、米11月雇用統計が発表されます。発表されている先行指標は強弱入り混じり、予想も分かれています。詳しい内容については、詳細レポート「雇用者増加は5カ月連続で縮小へ。 なぜ、ワクチンができても雇用は元に戻らないのか?」をご覧ください。
主要指標 終値
3日のドル/円のNY市場終値は103.85円
前営業日の終値比▲0.56円だったので、今朝の天気マークは「雨」です。
今日の注目通貨
ドル/円:
今週発表された、民間機関の雇用統計である11月ADP全米雇用データは、予想の+43.0万人に対して+30.7万人という弱い結果。その一方で、前週分の失業保険継続受給者数予想 592万人に対して552万人。申請件数が減っているのは、失業者が減っていることを意味しています。失業保険「継続」受給者数 も予想 591.5万人に対して552.0万人と減少。失業保険への加入(流入)者が脱退(流出)者よりも少ないということで、再雇用が進んでいることを示しています。実際、米国の一部業種では「人手不足」や従業員のつなぎ止めが難しくなっている声が出ています。今夜の雇用統計では、NFP(非農業部門雇用)者数と同時に平均労働賃金の上昇率もチェックしたいです。
FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長は「労働市場の回復は鈍った」と懸念を示しています。とはいえ、FRBはすべきことは全てやり尽くし、政策的にはもう限界に近い。そもそも仕事を増やしたり家庭にお金を配ったりするのは政府の仕事であって、中央銀行のすることではありません。
米議会では超党派が95兆円規模の景気対策を提案しました。超党派ということは政治的にアピールしましたが、実現性は低いというのがマーケットの結論。共和党と民主党のボスが提案を受け入れる可能性は低く、そもそもトランプ大統領がOKしないだろうということです。年内成立というのは無理なようです。
マーケットが注目しているのは、来年1月5日に行われる米ジョージア州の2議席の決選投票です。バイデン次期政権の行方を左右する共和、民主両党の多数派争いとして重要。なぜなら、上院の多数派を民主党が奪還するか共和党が維持するかで、次期政権の運営は全く異なったものになるからです。景気対策の内容にも大きくかかわってきます。
[動画で解説]米雇用統計で円高進行? 来週のユーロは大荒れ警戒 もあわせてご覧ください
◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。
(荒地 潤)
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