マカオカジノセクター

トウシル / 2021年1月21日 4時0分

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マカオカジノセクター

中国で新たに約300人の感染確認、マカオ渡航制限の緩和期待が後退

 中国国内で新たな新型コロナウイルスの感染事例が報告されたことで、政府当局が入国規制を再度見直す可能性が浮上している。BOCIはこれまで、21年の旧正月休暇シーズン(旧正月は2月12日)に向け、マカオ渡航規制がさらに緩和されるとみていたが、新規感染例は国際空港経由である可能性が高く、当局が出入国管理により慎重姿勢を取る可能性が出てきた。BOCIはVIPカジノの先行き見通しの後退と渡航制限を取り巻く不透明感を理由に、カジノセクターの21年の予想GGR(粗収益:賭金総額から払戻金を差し引いたカジノの取り分)を下方修正した。ただ、セクター全体に対する強気見通しを継続し、個別では銀河娯楽(00027)とメルコリゾーツ&エンターテインメント(米ナスダック:MLCO)を長期のトップピック銘柄としている。

 中国では最近、河北省と黒龍江省で約300人の感染事例が報告され、うち北京市に隣接する河北省では直ちに、石家荘市の住民の他都市への移動禁止といった封じ込め策が実行された。同時に、多くの地方当局が住民に対し、旧正月休暇中の他都市への移動(主に帰省)を自粛するよう要請している。BOCIは昨年の経験を踏まえ、感染拡大を阻止することは可能との見方。ただ、河北省での感染は国際空港経由である可能性が高く、当局が昨年6月にいったん緩和した入国制限を、再度見直す可能性に言及している。

 本土からマカオに入境する際の制限はすでに大きく緩和され、今では中国全土の住民が個人旅行ビザを取得することが可能(20年9月23日付で緩和)。2週間の隔離措置も不要となった。ただ、事前の検査による陰性証明(7日以内)の提出が必要であり、ビザ発給手続きも煩雑化。コロナ前にはオンライン上での申請や即日取得が可能だったが、地元の政府事務局に自ら出向かなければならなくなり、発給までの期間も5-7営業日に延びた。一般レジャー客にとっては依然ハードルが高く、BOCIによれば、カジノ収入がコロナ前に戻るには一段の緩和が不可欠。ただ、旧正月に向けた緩和の実施は、すでに期待しにくい状況となった。

 BOCIはカジノセクターの21年、22年の予想GGRをそれぞれ15%、4%下方修正した。渡航制限の緩和期待の後退に加え、刑法改正に伴う影響を見込み、VIPカジノの収入見通しを引き下げたため。修正後の予想GGRは19年実績に対し、それぞれ72%、100%に相当する水準となる。

 BOCIは長期のトップ銘柄として銀河娯楽とメルコを挙げたが、うち銀河娯楽は21-22年に『ギャラクター・マカオ』3-4期を開業する予定。これにより一段の収益成長と一般カジノ市場におけるシェア拡大が期待され、VIPカジノの減収を相殺できるとしている。一方のメルコに関しては、ハイエンドのレジャー客にとって魅力の大きい非カジノ施設を持つ点を高く評価。競争が激化する中、市場シェアの維持が可能とみている。

(Bank of China int.)

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