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米国個別銘柄:今ならズバリ、これに注目! 米国株投資家もみあげさんインタビュー 後編

トウシル / 2021年4月23日 5時0分

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米国個別銘柄:今ならズバリ、これに注目! 米国株投資家もみあげさんインタビュー 後編

 日系企業の駐在員として米国で暮らしながら、米国株投資を行っている、もみあげさんのインタビュー後編をお届けします。今回は、連続増配株、GAFAM、小型成長株など、個別株投資について伺いました。また、数ある米国株のなかの要チェック銘柄も挙げてもらいました。

初心者にうってつけ!超大型連続増配銘柄

──前回、米国株投資を始めるなら、インデックス投資も個別株投資も両方チャレンジしてほしいとのことでした。個別株には個別株の魅力があると思われているのですね?

 米国経済は成長し続ける、という前提で考えるなら、最も確実なのはS&P500やナスダック100指数に投資することです。このことを否定する人はいないでしょう。ただ、インデックス投資は、短期間で稼ぐというものではありません。20年、30年積み立てることで資産を増やしていくというものです。そういう意味では、自分が買った株が上がったときのワクワク感とか、売却して大金を手にしたときの喜びとか、株式投資ならではの醍醐味(だいごみ)やダイナミックさには欠けます。だから、個人的にはインデックス投資とともに個別株投資にもチャレンジし、投資の楽しさを両方、知ってほしいと思います。

──では、投資初心者が米国株の個別株投資を始めるとしたら、どういう銘柄を勧めますか?

 1つは、僕が投資を始めた頃に買っていたコカ・コーラやP&Gのような超大型銘柄でしょうね。

──コカ・コーラP&Gも倒産する可能性は低いでしょうからね。

 おそらく。それにこうした大型銘柄は配当金による利益を期待できます。コカ・コーラもP&Gも何十年も増配を続けています。不況で経営が苦しくても増配を続けてきました。利益を株主に還元するという姿勢を貫いてきたわけで、今後も減配する可能性はきわめて薄いといえるでしょう。

──米国には40年、50年連続で増配している銘柄が多いですよね。

 はい、誰もが知っている銘柄だと、マクドナルドジョンソン・エンド・ジョンソンウォルマートペプシコスリーエムなどもそうです。これらは初心者でも安心して投資できる銘柄の筆頭といえるでしょう。

──ほかにはどうですか。

 もう1つ挙げるならGAFAMでしょうね。前回、話したようにGAFAMは、米国企業のなかでも業績がズバ抜けています。しかも、今も成長を続けています。米国株投資を考えているなら、強力な候補になるでしょうかね。

──5銘柄どれでもOK?

 どれを選んでも大きな失敗はないと思いますよ。

──1つ選べと言われたら?

 どれも甲乙付けがたいですが、僕だったらマイクロソフトを買います。マイクロソフトは、ほかの4社と比べると、売上げ、利益の成長率ともに派手さはありません。しかし、収益構造のバランスがいいためか、堅実な成長を遂げています。株価の推移を見ても、ほとんど波がなく、何年も同じようなペースで上昇を続けているんです。これ以上ないというくらい盤石ですから、投資初心者にはうってつけだと思います。

──株価はどうですか。

 5つのなかで最も株価が高いのはアマゾンで、日本円に換算にすると1株30万円を越えます。グーグル(アルファベット)も15万円くらいです(※4月13日当時)。その2つに比べるとマイクロソフトは3万円程度と比較的買いやすいのも魅力です。

甲乙つけがたいがこの5つは手堅く将来性も見込める、ともみあげさん。ただ株価が高いので、ある程度資金を作ってからチャレンジしたほうがいいかも。

インフラ銘柄に注目

──今、ご自身は小型成長株を買うことが多いわけですよね。投資初心者には危険でしょうか?

 前に話したように小型株は値動きが激しいので、初心者は避けたほうがいいでしょう。もちろん、たまたま買った銘柄の株価が急上昇するということもあるかもしれません。でも、その翌日に大暴落し、すべてを失うといったこともあります。初心者にはリスクが大きすぎます。

──そもそも日本にいると小型株は手を出しにくいかもしれませんね。なかなか情報も入ってこないでしょうし。

 いえ、日本でも買うのは問題ないと思いますよ。実際、買っている人はたくさいますし。ただし、日本語しか読めないと多少、ハンディになるかもしれません。日本語で書かれた2次情報に頼るしかありませんから。

──やっぱり英語ができたほうがいい?

 今の僕のように小型成長株の短期取引を行うといった場合はできたほうがいいでしょうね。先ほど挙げた大型銘柄やGAFAMに投資するくらいなら、必要ないと思いますが。

──では、注目銘柄をいくつか挙げていただけますか。

 まずはGAFAMのなかからもう1つ、グーグルを挙げます。株価が高いので、それなりの資金が必要ですが、今現在、5つのなかでは最も好調なので、頑張って資金を用意する価値はあると思います。

──次はGAFAM以外のおススメを教えてください!

 では、インフラ銘柄を挙げます。ご存じのようにバイデンさんは、インフラ整備に2兆ドル投入すると公約しています。まだどのタイミングになるかわかりませんし、具体的な内容も決まっていませんが、そう遠くないうちに実施に踏み切るでしょう。そのときインフラ銘柄が脚光を浴びるはずです。

 具体的に言うと、道路や鉄道などの建設ラッシュが予想されるので、大手建設機械メーカーのキャタピラーなんて面白いと思います。すでに昨年からじわじわ株価が上がっていますが、さらに値上がりする可能性もあります。また、建設資材の大手である、ヴァルカン・マテリアルズもいいですね。

──あと、半導体なんてどうですか?

 半導体関連は、タイワン・セミコンダクターとかエヌビディアとか有力銘柄がたくさんあるのですが、それらのなかのどれが買いかというと、なかなか難しいんですね。なぜなら、ひと口に半導体といってもいろんなものがあり、それぞれ需要がころころ変わるからです。半導体全体だと伸びるのは確実ですが、企業というくくりで見ると、どこが伸びるのか、非常に読みにくいわけです。

──銘柄名を挙げにくい?

 そう、ですから、半導体に関してはETF(上場投資信託)がいいと思います。半導体銘柄だけで構成される「SMH」というETFがあるんです。これなら半導体メーカー個々の業績に左右されることはないので、安定したパフォーマンスを狙えるはずです。実際、ここ数年かなりいい成績を残しています。

日本にいるならつみたてNISAを活用すべき

──ここまでインデックス投資と個別株投資についてお伺いしましたが、実際に何に投資すべきかは投資金額によっても違うと思います。そこで、元手が100万円だったら何を買うべきかお聞かせいただけますか。

 どのような組み合わせにするか迷うところですが、1つ確かなことがあります。もし僕が日本にいたら、つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)を活用するということです。本来、投資で利益を得ると20%の税金がかかりますが、つみたてNISAなら税金を払う必要がありません。絶対にオトクですから、使わない手はないでしょう。

──つみたてNISAは、年間の投資限度額が40万円ですから、100万円のうち40万円を充てるということですね。

 はい、そういうことです。

──その40万で何を買いますか。

 つみたてNISAを使えるのは、国が定めた基準を満たす投資信託と一部のETFに限ります。そのなかから選択することになりますが、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」など、米国株に投資する投信信託も多く含まれますから、僕なら、それらのどれかを選ぶと思います。

──残りの60万円はどうしましょうか。

 できるだけリスクは負いたくない、少しずつでいいから着実に増やしたいという人は100万円すべてインデックス投資に回すのも手だと思います。ただ、繰り返しますが、個人的には個別株にトライしてほしいですね。先ほど挙げた銘柄の中から、どれか購入してみてはどうでしょうか。

もし日本にいて、100万円あったら? もみあげさんのバーチャルポートフォリオ

日本に戻れたら一番につみたてNISAを始めたい、というもみあげさん。つみたてNISAでしっかり節税しながら、堅調な米国株、成長期待の小型・中型株、注目のETFなどを取り混ぜて運用するつもり。節税効果抜群のNISAは投資家のキホンのき

──外国株式というと敷居が高く感じる人も多いと思うのですが、必ずしもそうではない、初心者でも手軽に始められることがよくわかりました。今日はどうもありがとうございました。

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(トウシル編集チーム)

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