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衆院解散総選挙いつ?菅首相、初の日米首脳会談へ

トウシル / 2021年4月15日 7時26分

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衆院解散総選挙いつ?菅首相、初の日米首脳会談へ

16日にワシントンで日米首脳会談

 菅義偉首相は、15~18日の日程で訪米、16日にワシントンで、バイデン米大統領と首脳会談に臨みます。

 バイデン政権になって初の「対面」首脳会談に、日本が選ばれた意義は大きいと言えます。米中対立の激化が必至の情勢で、バイデン政権にとって日本との関係強化が重要であることが、日本との対面会談を一番に持ってきた理由と考えられるからです。

 これに先立ち、3月18日に米アラスカ州で、米中外交トップによる会談が行われています。バイデン政権になって初の対面の高官級協議でしたが、冒頭から激しい非難の応酬となる異例の展開でした。国際協調を重視するバイデン政権になり、米中関係の再構築が期待されていましたが、バイデン政権でも米中対立を緩和することは困難との印象が強まりました。

 そうした中での、今回の日米首脳会談です。その成果は、両国だけでなく国際的にも注目されます。日米間にもさまざまな懸案はありますが、具体的な政策協議には入らず、日米の強固な連携関係を確認する場になると考えられます。菅首相にとって、晴れ舞台です。

感染再拡大で4月解散の可能性は低下

 ところで、衆院の解散総選挙は、いつになるのでしょう? 現在の衆院が任期満了となるのは、今年の10月21日です。もし衆院が解散されないまま4年の任期満了となれば、三木武夫内閣だった1976年以来の珍事となります。普通に考えれば、任期満了となる前に解散総選挙が実施されるはずです。というのは、菅首相の任期満了【注】がその直前の9月30日だからです。

【注】菅首相の任期満了
菅首相は、健康問題を理由に辞任した安倍元首相に代わり、昨年9月、主要派閥の支持を集めて自民党総裁選に勝利して、首相の座に就きました。したがって、菅首相の任期は、安倍首相が残した任期、今年の9月30日までです。

 菅首相は、9月の総裁選に勝利して首相に再任されることを狙っています。総裁選に勝つためには、事前に衆院の解散総選挙をやり、自民党が勝利することで国民の信を得た首相となることが必要と考えられます。

 ただし、解散をいつにするかは、首相の専権事項なので、首相の心の内を推し量るしかありません。コロナが収束に向かっていれば、日米首脳会談をやり遂げた後の4月解散が有力と見られていました。ところが、コロナは収束どころか再び感染が急拡大しています。感染力の強い変異種が流行している可能性もあり、収束はほど遠い、との印象が強まっています。4月の解散も可能性が低下しました。

解散総選挙に勝たないと国民の信を得たと言えない

 菅首相は9月の自民党総裁選に勝って首相になったものの、まだ国政選挙をやっていないので、国民の信任を得たとは言えない状態です。早くに国民の信を得るためには、政権発足の直後、昨年のうちに解散総選挙をやる選択肢もありました。

 ただし、コロナ蔓延が不安視される中で解散総選挙を行うことは、国民の理解が得られない可能性もありました。菅首相は「コロナ対策を優先」と言い、解散しませんでした。1~3月の解散もあり得ましたが、首相は聞かれるたびに、「今、解散すべき状況でない。コロナ対策に全力で取り組む」と答えてきました。

 そこで4月、もしコロナが収束にむかっていれば、日米首脳会談を成功させた後に解散、という予想が出てきました。2月には1日当たりの新規感染者数が急速に減少し、緊急事態宣言の解除が視野に入っていましたので、4月解散が大いにあり得ると思われました。

 ところが、緊急事態宣言を解除した途端に、感染者が急増し始めています。菅首相は、春解散もあきらめざるを得ない状況に追い込まれつつあります。

五輪と重なる夏場は、解散総選挙が行えない

 9月30日が総裁の任期満了、10月21日が衆院の任期満了ですから、4月解散をやらないと、解散総選挙をできる時期はだんだん少なくなります。

 今年は、7月23日~8月8日に東京五輪、8月24日~9月5日に東京パラリンピックが予定されています。したがって、7月23日~9月5日の間は、解散総選挙が行えません。となると、解散ができる時期は、5月から7月のどこかか、9月5日以降に絞られます。

 感染爆発で東京五輪が開催できないようなことになってしまう場合は、解散総選挙も当然行えない状況となるはずです。いずれにしろ、4月解散がないならば、5~7月か、9月5日以降となります。

9月以降の解散なら、総裁選の後になる可能性も

 もし、9月5日以降に解散総選挙をやる場合は、日程的に難題があります。衆院の解散総選挙と、自民党の総裁選が重なってしまう問題です。解散総選挙で勝ってから総裁選に臨むことが難しくなります。

 そうなると、9月に総裁選を先にやり、そこで菅首相が再選されれば、総裁選直後に解散総選挙を実施するという運びになります。ただし、そうなると菅首相は国民の信を得ないまま総裁選に臨むことになり、不利です。もし、菅首相が総裁選で再選されず、新首相が選ばれれば解散総選挙はなくなります。衆院選挙は、10月21日の任期満了にともなう選挙となります。

 いつ解散になるか、いろいろな思惑に振り回される展開となりそうです。

(窪田 真之)

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