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豪ドルにひそかな注目集まる! 下がった今こそチャンス?

トウシル / 2021年4月21日 9時35分

写真

豪ドルにひそかな注目集まる! 下がった今こそチャンス?

今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは108.95

下値メドは107.40

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 20日(火曜日)のドル/円は、やや円高。上値が重い。この日は108.13円からスタートして、東京時間に一時108円を割って安値107.97円。東京時間夕方に高値108.55円まで戻すが反発に勢いはなく、その後押し戻されて終値は108.14円(前日終値比▲0.05円)。107円台の買いは厚いが、天井も108円台半ばまで低くなっています。じわじわ下がるイメージ。

 米国では来週4月27から28日のFOMC(米連邦市場委員会)控えてブラックアウト期間に入っているため、当局者は金融政策に関する発言が禁止されています。来週のFOMCで、金利上昇につながる「緩和縮小」の議論がいよいよ始まるならば、現在の米長期金利が調整で下げている、ブラックアウトの期間こそ、ドル/円がどこまで円高に行くのかを確認するチャンスになります。

 バイデン大統領の景気刺激策は、FRB(米連邦準備制度理事会)にとっても非常に重要な意味を持っています。なぜなら1.9兆ドル(200兆円)という大型景気刺激策が始動することになって、FRBは予定より早く緩和政策の一部を解除する可能性が高くなったからです。

 パウエルFRB議長は、緩和縮小の「議論はしていない」と市場の憶測を否定しています。とはいえ、日本の国家予算相当の刺激策が投入される米経済がどうなるかを完璧に予測することはできない。経済が「ホット」を通り越して「沸騰」する可能性もあるわけです。

 ブラックアウト期間なので、金融政策に関する新しい情報は入ってきません。しかし、マーケットは今回のFOMC(米連邦公開市場委員会)で緩和縮小の検討を開始、6月に本格討議、そして9月に発表というスケジュールを予想しています。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

政府や中央銀行は、必要な分野にのみ政策を適用したいと考えている。しかし、政策は往々にして必要としない分野に適用される。その結果、投資や経済成長ではなく資産価格のインフレーションが発生する。

Men At Work

 RBA(豪準備銀行)は今月の会合で、政策金利を0.1%に据え置きました。2020年11月に0.25%から0.10%に利下げしてから、政策金利は5カ月連続で変更なし。RBAは、国内雇用市場が回復し、そしてインフレ率が目標レンジ内で定着するまでは、現在の超緩和政策を継続すると表明しています。

 ところが、今月発表されたオーストラリアの3月雇用者数は70,700人増加。2カ月連続で予想を上回る強さでした。失業率は0.2ポイント低下して5.6%まで改善。フルタイム雇用者の減少という減点もありましたが、雇用市場は、RBAの予想よりも早いスピードで回復しています。

 経済の回復度合いを見ると、豪政策金利は下げ止まった可能性が高い。RBAが住宅ブームの過熱を警戒していることも利下げの可能性を遠ざけています。政策金利は当面「変更なし」だとしても、次にRBAが動くときは、利下げではなく「利上げ」になるでしょう。その前段階として、RBAは今年中に「緩和縮小」を開始するとみられています。

 RBAの利下げサイクルが終了したとするなら、金融政策的にはFRBよりも強気(金利面では米国より有利)との見方が、豪ドルにマネーが集まる理由になります。RBAが豪ドル高について警戒コメントを発していないことも、豪ドル買いに安心感があります。

 豪ドルは、米国株との相関関係が強く、世界の景気動向に敏感な「リスクオン通貨」の代表。米経済が勢いを取り戻し、米株式市場が史上最高値を更新する環境はまさにリスクオンであり、豪ドルにとってプラスの材料。一方で対中関係の悪化は、オーストラリアにとっては心配材料。バイデン政権になっても米中関係に目立った改善は見られず、逆に太平洋地域の日本とオーストラリアは米中対立の矢面に立たされています。

今日の注目通貨: 豪ドル/円

「4月の豪ドル/円は、上下どちらへ動くと予想しますか?」

 楽天証券が先月末に実施した相場アンケート調査によると、個人投資家のうち約30%が、4月の豪ドル/円は「上(豪ドル高)」に動くと予想しています。逆に「下(豪ドル安)」と見る個人投資家は約2割。残りは「動かない」か「わからない」でした。

 3月の高値は85.45円なので、約3割は86円台の豪ドル/円を期待していることになります。3月の安値82.05円を下回る、81円台の「豪ドル安」約2割が期待。大勢は82円から86円のレンジ予想です。

豪ドル/円:予想レンジ ↑84.78円  ↓83.08円

 今週の豪ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は、83.93円。
83.93円より上ならば豪ドル買いが優勢、83.93円より下ならば豪ドル売りが優勢と判断します。

88.12円 : 2018年 02月 高値  

85.83円 : 第4レジスタンス (HBO)
85.45円 : 2021年 03月 高値
85.31円 : 第3レジスタンス

84.95円 : 2021年 02月 高値 
84.78円 : 第2レジスタンス
84.62円 : 第1レジスタンス
84.48円 : 2021年 04月 高値  LAST

83.93円 : ピボット

83.24円 : 第1サポート
83.08円 : 第2サポート 
83.03円 : 2021年 04月 安値  LAST

82.55円 : 第3サポート
82.05円 : 2021年 03月 安値

82.03円 : 第4サポート  (LBO)

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

(荒地 潤)

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