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米経済正常化に市場は懐疑的。米株高なら日経平均は戻りを試す

トウシル / 2021年8月31日 13時48分

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米経済正常化に市場は懐疑的。米株高なら日経平均は戻りを試す

今週の予想

米株堅調ならば、日経平均は2万7,500~2万8,200円の中のもみ合い

 先週、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長は、年内の量的緩和縮小開始の可能性を表明したものの、早期利上げには慎重な姿勢を強調しました。

 米経済が正常化へ向かっているならば、長期金利は上昇するところですが、逆にドルが売られました。

 つまり、米金利は経済正常化に対して懐疑的になっているといえます。

 長期金利が上昇基調となれば円安傾向となり、米株高、円安で日経平均は戻りを試すことになります。

 しかし当面は、国内の新型コロナウイルスの感染者数が、改めて拡大傾向を示せば投資家心理を冷やすことになります。

 8月中旬以降の日経平均株価の動きは、20日(金)に2万6,954円の安値をつけ、8月16日の2月の年初来高値の6カ月期日が重なり、需給悪化から見切り売りが加速しました。

 しかし、米国の堅調さもあって翌週には上昇に転じて25日(水)には2万7,897円まで戻しました。

 週足チャートは、下値の下限にあった52週移動平均線に差し掛かって切り返し、悪条件が重なった20日の安値が、当面の下値になってもおかしくありません。

 とはいっても日足チャートは、いったん25日移動平均線(27日時点2万7,666円)をいったんクリアしたものの、27日の終値は2万7,641円と微妙な位置にあります。

 また、間もなくデットクロスする75日移動平均線(2万8,296円)と200日移動平均線(2万8,199円)のまだ下にあります。

 2月から続くジリ安基調を脱するには、この75日移動平均線、200日移動平均線の両移動平均線を突破する必要があります。

 上述したように、日足とともに週足では、13週線、26週線が上値抵抗として意識されるため、リバウンド機運は継続しづらく、米国金融の行方、アフガニスタン情勢への懸念、国内では自民党総裁選の日程が決まったことで、9月29日の投開票までは、政局報道に影響を受けやすいといえます。

今週の指標:日経平均株価

 今週は、先週末の27日(金)のパウエルFRB議長の講演を受けて、米国株式がどう動くかによって日経平均も連動することになります。

 米株式の堅調な動きが続けば日経平均も2万8,000円を試すことになりますが、市場ボリュームが少ないため、戻りは限定的となります。

 また、国内で新型コロナ感染者数が改めて拡大傾向を示せば、上値は重くなります。

 また、政局がらみもあり、気になるところです。当面は上昇しても2万8,200円水準から上はチャート的には厳しいといえます。

先週の動き

 先週の予測では、前々週に一時2万7,000円を切ったことで、チャートは下の流れが出てきていますが、今週は2万7,000円台で踏ん張ることができるかどうかとしました。

 結果的に、NYダウ平均株価にかわってナスダック総合株価指数が最高値更新となって米国株式を支え、これを受けて日経平均も週前半は買い戻しを入れて、大きく上昇しました。

 25日(水)には2万7,897円まで上昇し、週の終値は2万7,641円でした。

 終値ベースで2万7,500~2万7,900円のレンジでのもみ合いとなっていますが、売買代金、出来高のボリュームはなく、米株にサポートされている状況といえます。

今週の指標:NYダウ平均株価

 今週は、FRBの低金利が相場を引き続き支援しそうです。

 先週末のパウエルFRB議長の講演では、米国経済が7月会合からさらに回復しているため、年内の資産購入額の縮小を開始する可能性を表明するも、早期の利上げは行わないと強調したことで長期金利は低下しました。

 緩和姿勢は続くことで市場にとっては株価サポート要因となります。

先週の動き

 先週の予想では、年内の金融緩和縮小開始の思惑から、週末27日(金)のパウエルFRB議長の講演に注目が集まりましたが、講演の前日までは様子見ムードでした。

 結果的に講演内容は「景気回復が続けば年内の量的緩和縮小開始が適切」と表明された上で「年内の利上げは慎重」と強調され、これを受けて買い安心感から主要3指数そろって上昇し、NYダウは+242ドルの3万5,455ドルと反発し、S&P500種株価指数とナスダックは2日ぶりの史上最高値更新となりました。

今週の指標:ドル/円

 先週末は、長期金利の低下からドルが売られたものの、米雇用情勢は改善しつつあり、量的緩和策の年内縮小観測が後退していることで、リスク回避的なドル売り・円買いがさらに強まる可能性は低いといえます。

 9月第1週公表の米雇用統計が堅調であれば、リスク回避的なドル売りは抑制されることになります。

先週の動き

 先週の週前半は量的緩和策の早期縮小観測が広がったことで、リスク選好的なドル買いで8月24日の1ドル=109.41円から110円台前半まで上昇。

 27日(金)は110.27円までドルが上昇後、パウエル議長の講演を受けて早期利上げ観測は後退し、ドル売りにつながって1ドル=109.84円で引けました。

先週の結果

米国株式の上昇に支えられ、2万7,500~2万8,000円のレンジ内の堅調な動き

 先週の動きの予測としては、日経平均は2万7,000円台での値固めができるかどうかとし、それには米国頼りになるとしました。

 チャートの動きとしては、2万7,000円を挟んで±500円としましたが、前週の米国市場は主要3指数そろって大幅高となったことで、23日(月)の日経平均は+480円の2万7,494円。

 さらに引け後の米国市場でナスダックが最高値更新となったことで、24日(火)の日経平均は+323円の2万7,817円まで上昇し、終値は+237円の2万7,732円と2万7,500円を大きく上回る動きとなりました。

 25日(水)は、一時+165円の2万7,897円まで上昇するものの、ここが戻りの限界となって▲7円の2万7,724円で引けました。 この2~3日の上昇は、先週、下げ過ぎの反動に米国株高が加わっての買い戻し中心の上昇といえます。

 出来高、売買代金を見ると、8月になってほとんど出来高は10億株前後で売買代金は2兆円台の低水準であり、上値を追う市場ボリュームではありませんでした。

 その後、26日(木)は、+17円の2万7,742円、週末の27日(金)は、米国株安に連動し、日経平均は一時▲261円の2万7,481円と2万7,500円を割り込む場面がありましたが、終値では▲101円の2万7,641円で引けました。

 日経平均は、前々週の20日(金)に2万6,954円と年初来安値を更新しましたが、先週は反発し25日(水)には、2万7,897円まで戻し、ここから反落となっています。

 しかし、引け後の米国では、パウエルFRB議長の講演があり、この中で「景気回復が続けば年内の量的緩和縮小開始が適切」と表明した上で「早期利上げには慎重」と強調しました。

 ほぼ予想通りの内容で買い安心感が広がり、主要3指数そろって上昇し、ナスダックは2日ぶりに史上最高値更新となりました。シカゴの日経先物は+215円の2万7,855円となっていました。

(出島 昇)

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