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いよいよ始まる、世界大幅株安、円高、クロス円安!今週の連休は24時間戦えますか?

トウシル / 2021年9月21日 9時36分

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いよいよ始まる、世界大幅株安、円高、クロス円安!今週の連休は24時間戦えますか?

今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは110.50

下値メドは108.55

FRBの緩和縮小は、米債券発行量に合わせた調整の一環

 20日(月曜)のドル/円は円高。高値110.04円、安値109.32円、値幅は0.71円。 

 先週後半のマーケットは、米8月小売売上高が予想を大きく上回る結果となり米長期金利が1.34%に強含んだことでドル高に動きました。この流れを引き継ぎ、週明けは109.91円からスタート。

 東京時間午前中に110円にのせ10.04円をつけましたが、先週の高値水準の110.15円の手前で失速。マーケットの関心はFOMC(米連邦公開市場委員会)よりも中国の大手不動産開発会社、恒大集団の破綻リスクで、リスク回避姿勢の強まりと共に円高へ動き、NY時間午後にはダウ平均株価が一時970ドル下げたことに連れ109.32円まで下落。終値は109.38円(前日比▲0.60円)。ドル/円はレンジを抜けたわけではなく、109円台を維持していますが、上値は重い。

 今週の東京市場は「シルバーウィーク」の大型連休で、営業日は今日を含めて3日間しかありません。しかし、投資家に休む暇はありません。なぜなら9月の超重要イベントがこの週に全集中しているからです。一晩で髪の毛が全部シルバーになってしまうことが起きるかもしれない。

 中央銀行の政策では、RBA(豪準備銀行)議事録、日銀金融政策決定会合を皮切りに22日はFOMC(米連邦公開市場委員会)、パウエル議長の記者会見、そして利上げ見通しを示すドットチャートの公表。翌23日にはSNB(スイス国立銀行)、BOE(イングランド銀行)、ノルウェー中銀が政策金利発表。新興国通貨では、SARB(南ア準備銀行)とトルコ中銀(CBT)が政策金利発表。トルコ中銀には利下げの噂。

 経済指標では、ECB(欧州中央銀行)が注目する景気指標PMI(購買担当者景気指数)。ドイツIFO景況感指数、日本は全国CPI(消費者物価指数)を発表。ECBは利上げ前倒し観測がでているなかでユーロの反応に注意。

 さらに週末26日にはドイツ総選挙。与党保守党CDS/CSUの敗北が濃厚と伝わっていて、中道左派が第一党になれば16年ぶりの政権交代。メルケル首相は政界引退を発表。政治体制の変化は、ドイツ国内だけではなくユーロ全体に影響します。

 しかし、それらすべてのイベントが霞んで見えるほど重大な事案が発生しようとしています。それは中国恒大集団の経営破綻危機。中国は中秋節で今日まで休み。東京市場が休みの23日に恒大集団が米ドル債の8,353万ドル(約92億円)の利払いができるかどうかが大きなカギとなります。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替トレッキング

今日の一言

どうせダメだろうと決めつけることなく、他人と比較せず、やるべきことに心を集中させる

If We Hold On Together

 FOMCメンバーは緩和縮小の開始と規模(終了)を巡って意見が割れています。しかし、共通しているのは、「バランスシートと政策金利」は別物だということ。

 FRB(米連邦準備制度理事会)が緩和縮小を始める条件は何か?緩和縮小は、米経済が1年前(2020年後半)に比べて著しく改善したとの判断で開始します。では利上げの条件は?それは完全雇用が達成され、インフレ率が持続的に2%になっていることが確認されて初めて実施するのです。

 パウエルFRB議長がジャクソンホール会議の講演で、マーケットに伝えようとしたのは、まさにこの点。緩和縮小のサイクルと最初の利上げは連動していない、全く別物だということです。

 インフレ率についてパウエル議長は「目標を大幅に上回って推移」していることを認め、インフレが一過性で終わるという考えに自信を持てなくなっているようです。一方、完全雇用については、目標に向けて「明確な進展」が見られるが、コロナ変異株感染拡大がそれを打ち消す懸念があるとの見解。9月米雇用統計の非農業部門雇用者数は期待を大きく下回る結果となりました。インフレ率はFRBのテストをぎりぎり通ったかもしれないが、雇用は落第。つまり利上げの条件は満たしていない。

 FOMCが今週の会合でテーパリングの事前通知、11月の会合で減額のペースと規模を公表、そして12月のFOMC会合で、緩和縮小開始を正式に発表、というのが現時点でマーケットが予想するスケジュール。

 FRBは緩和縮小を完了した後すぐに利上げを開始して、政策金利が2%に達するまで、年に2回ずつ利上げを続けると予想しています。FOMCが実際どのように考えているかは、明日公表のドットチャートで示されるでしょう。

 マーケットはどうしても緩和縮小と利上げをセットとして考えてしまいがちですが、前回のサイクルでは、量的緩和が終了したあと最初の利上げまでに1年2カ月の間隔がありました。緩和縮小完了、必ずしも利上げではない。中央銀行とマーケットの、この認識ギャップが予想外のボラティリティを生み出す危険があります。

今日の注目通貨:ドル/円

今週の予想レンジ ↑110.86円、↓108.75円  
↑ 9月高値110.45円、8月高値110.80円が関門
↓ 109.50円以下に買いあり

 今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は109.81円。109.81円より上ならばドル買い優勢、109.81円より下ならばドル売り優勢。

 2021年これまでの高値は111.66円、安値は102.59円。平均値は107.13円。
1日の最大値幅は1.14円、最小値幅は0.18円。平均値幅は0.57円。
2021年のこれまでの値幅は9.07円。

112.40円 :     2019年 高値(19年04月24日)
112.22円 :     2020年 高値(20年02月20日)

111.66円 :     2021年 高値
111.26円 :     第4レジスタンス(HBO)

110.86円 :     第3レジスタンス
110.45円 :     第2レジスタンス 
110.45円 :     09月 高値
110.33円 :     第1レジスタンス
110.12円 :     09月 61.8%

109.81円 : ピボット

109.78円 :     09月 平均値
109.62円 :     09月 38.2%
109.28円 :     第1サポート
109.16円 :     第2サポート
109.11円 :     09月 安値

108.75円 :     第3サポート
108.35円 :     第4サポート(LBO)

107.32円 :     2019年 安値

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

2021年 ドル/円データ

(荒地 潤)

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