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「円安は日本経済が弱いから!」ドル/円、速攻で128円台に戻す

トウシル / 2022年4月22日 10時38分

写真

「円安は日本経済が弱いから!」ドル/円、速攻で128円台に戻す

今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは129.55

下値メドは127.05

[原油価格] 2022年の原油需要は、コロナ前を上回り過去最大になる予想 - EIA
[インフレ] 米アマゾンの出品手数料、インフレ転嫁で5%上げ
[食料危機] ウクライナ戦争による食料インフレで、エンタメに支出する余裕なくなる


 4月21日(木曜)のドル/円は「円安」に戻す。
 24時間のレンジは127.80円から128.71円。値幅は0.90円。 

 2022年の79営業日目は127.90円からスタート。G20(20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議の開催前に、20日(水曜)はいったん127.45円で下落したが、警戒していたような円安けん制発言は全くなかった。

 円安の原因は、日本が意図的に誘導しているせいではなく、「日本経済の弱さ」というのが世界の考え。G20はロシアなど他の件で忙しいので、円安は自分たちでなんとかしろということで、鈴木財務相は「相場に任せる」。押し目買いに安心感がでて下落は127.80円で止まった。

 パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が、来月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.5ポイントの利上げに前向きな発言したことで、米長期金利が再び3%を目指して高くなったことも円売りにつながり、未明に高値 128.71円まで上昇をつけた。ただ、129円を超えられずに失速して終値は128.36円(前日比+0.51円)。

 21日のユーロ/円は「ユーロ高」。24時間のレンジは138.66円から140.01円。

 138.73円からスタート。東京時間朝に138.66円まで下落したが、夕方、欧州勢が参入してくるとユーロ買いが強まった。ECB副総裁などから「7月利上げ」を支持するコメントが相次いだことが背景。同時にユーロに対して円が売られる理由にもなって、2015年6月23日以来の高値となる140.01円まで上昇。世論調査でマクロン大統領の支持率が伸びていることも、リスクオンとなった。その後はユーロが対ドルで下落したことで勢いを失い、終値は 139.08円(前日比▲0.35円)。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成
出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

 

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

内面の強さが勝敗を決めると信じている。勝者というのは心の声によく耳を傾ける者だ。- シルベスター・スタローン

Shout

 インフレ期待とは、物価の行方を人びとがどう見るかの予想だ。インフレ期待が安定していれば物価の変動を和らげる緩衝材となる。物価が上がると考える人が多くなれば、買い急ぎや賃上げの要求を通じて現実の物価を押し上げる物価高のスパイラルが発生する。

 インフレ上昇に歯止めがかからなくなれば、それを鎮圧しようと中央銀行はさらに利上げする。インフレと物価高デッドヒートが繰り広げられる。そして最後は経済が耐えられなくなって深刻なリセッションが起きるのだ。日本経済はいまだに30年前のバブル崩壊の後遺症に悩んでいる。

 FRBはインフレ期待の不安定化を非常に警戒して、利上げの前倒しを急いでいる。ところが日銀は逆にインフレ期待を解き放とうとしている。黒田日銀総裁は、日本でインフレが定着しないことを長年悩んでいたが、エネルギー価格上昇と円安という「大チャンス」が巡ってきた。

 この円安によって輸入インフレを引き起こし、日本人に実際に物価上昇を長く経験させることで、物価上昇を徐々に日本人の考え方の前提に組み込ませるようと日銀は考えているのだ。

 しかし、円安を放置すれば、家賃や税金、食費や携帯代、衣料品や水道光熱費などの「生活コスト」は大幅に上昇する。そこで何をするかというと、政府与党が生活支援として現金給付を行うことで国民の不満を鎮めようとしているのだ。日銀はインフレ期待が欲しい。政権にとっては利上げより現金給付の方が、国民受けが良いにきまっている。

 円の実力(実質実効為替レート)は、1972年以来50年ぶりの低さになっている。名目レートでいえば、固定相場時代の1ドル=308円と同水準だ。それでも日銀と政府には円安に対する危機感が感じられない。

出所:BIS、日本銀行

今週の 注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目通貨:ドル/円

来週の予想レンジ ↑134.43円 ↓119.76円

今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は127.57円。
127.57円より上ならばドル買い優勢、127.57円より下ならばドル売り優勢。

133.54円    :     第4レジスタンス(HBO)
133.15円    :     2002年 04月 高値

132.40円    :     2002年 04月 高値

131.89円     :     第3レジスタンス
131.31円    :     2002年 04月 高値

130.77円    :     2002年 04月 高値
130.24円    :     第2レジスタンス

129.73円    :     第1レジスタンス
129.67円    :     2002年 04月 高値
129.40円    :     2022年 高値


127.57円 : ピボット

126.43円    :     04月 61.8%

125.52円    :     04月 平均値
125.41円    :     第1サポート

124.90円    :     第2サポート
124.60円    :     04月 38.2%

123.25円    :     第3サポート

121.64円    :     04月 安値
121.60円    :     第4サポート(LBO)

120.08円    :    2022年 平均値

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作

(荒地 潤)

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