半チャンラーメンが静かに衰退している理由 神保町の「さぶちゃん」が閉店、町中華の苦悩

東洋経済オンライン / 2017年11月21日 8時0分

「半チャンラーメン」を食べられるお店が減っている?(筆者撮影)

■安くてお腹いっぱいになれる、うれしいメニューが…

お昼時にお腹をすかせたサラリーマンが、ふと入った中華料理屋で何を食べるか迷う。ラーメンを食べたいがチャーハンも食べたい。2つ頼むのもやりすぎだな――。そんなときにうれしいのが、ラーメンと半(分の)チャーハン(半炒飯)がセットになった「半チャンラーメン」だ。

安くてお腹いっぱいになれるサラリーマンや学生の味方。その半チャンラーメンが静かに衰退している。

東京・神保町。千代田区の神田地域に属するこの一帯は、小学館や集英社といった大手をはじめとする出版社や出版問屋の取次店、古本屋を含む書店などが集まる本屋の町として知られる。神保町周辺には会社も多く、大学や専門学校も集中していることもあって、サラリーマンや学生を対象にしたリーズナブルな価格によるメニューを展開する飲食店が立ち並ぶ。

その神保町で長らく愛されてきた老舗の名ラーメン店が、ひっそりとその看板を下ろした。「さぶちゃん」。1966年に店主の木下三郎さん(さぶちゃん)が開いたお店だ。食べログで3.54点(11月20日現在、掲載保留状態)という高得点がつくほど、熱心なファンを獲得しており、行列が目立つお店として有名だったが最近は休業状態になっていた。

そのさぶちゃんをめぐって、「どうやら閉店したらしい」とのうわさを聞きつけたのが11月20日。筆者が現地に向かったところ、確かに「お知らせ さぶちゃんの店は(平成)29年11月より閉店致しました」との張り紙が、店頭に貼られていた。

さぶちゃん来店客のほとんどが注文していたのが、「半ちゃんラーメン」(750円)。生姜の効いたスープのラーメンと醤油の濃いチャーハンをセットにした看板メニューだ。諸説あるが、もともと店主の木下さんが「ラーメンとチャーハンを両方食べたい」というお客さんのリクエストに応えたのが、そもそも半チャンラーメンというメニューが世に誕生したきっかけだったといわれている。

神保町というとカレーのおいしいお店が集う地だというイメージを持っている人も少なくないかもしれないが、ラーメンファンの間では、「半チャンラーメンの聖地」として神保町が挙げられる。「さぶちゃん」「伊峡」「成光」というお店が「神保町半チャンラーメン御三家」(これに「たいよう軒」を加えて「四天王」と呼ぶこともある)と呼ばれてきた。

■まるで「町中華」の凋落を象徴しているかのよう

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