五輪で注目、「北朝鮮美女軍団」は何者なのか 宣伝扇動の役割も担うウーマンパワー

東洋経済オンライン / 2018年2月14日 19時0分

2月10日、アイスホッケー女子予選で登場した北朝鮮の応援団。同じお面を取り出す応援手法が話題になった(写真:ロイター/アフロ)

2月9日から開催中の韓国・平昌(ピョンチャン)冬季五輪。各国から集まった一流アスリートの動向に加え、気になるのは北朝鮮の動きだ。中でも、大挙して押し寄せた北朝鮮応援団の応援ぶりは、韓国内外で高い関心を呼んでいる。

10日のショートトラック男子1500メートル予選で今大会“初出場”した応援団は、同じ10日にアイスホッケー女子南北合同チーム対スイス戦に登場。「統一旗」を手に赤のユニホームでそろえ、一糸乱れぬ歌や踊りによる応援を繰り広げた。特に、一斉に男性のお面を取り出して行う応援風景は、その異様さと、お面の男性の正体についても話題になった。

応援団員はほとんどが女性。応援団は14日夕刻に始まるアイスホッケー女子の日本戦にも登場する。はたして彼女たちはどのような人物なのか。

■過去の応援団には金正恩の妻も

応援団は2000年代に数度、韓国に来ている。2002年の釜山アジア大会、2003年8月の大邱(テグ)ユニバーシアード大会、2005年の仁川アジア陸上選手権大会にも派遣された。特に2003年に派遣された応援団の中には、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妻である李雪主(リ・ソルチュ)氏もいたことがよく知られている。

中心メンバーは、北朝鮮では最高の音楽家養成機関とされている金星(クムソン)学院の学生のようだ。金星学院は日本でいえば中学生から大学生まで、音楽の才能ありと選抜された学生たちが学んでいる。李夫人も金星学院の学生だった。

「北朝鮮では、子どもの時から一芸を育てる教育が浸透している」(中国の北朝鮮専門家)。音楽に限らず、幼少の時から才能あり、と判断されたものは集中して教育させるシステムがある。平壌市内のレストランでは、従業員らが食事の合間に歌や踊りなどを披露、そのレベルの高さに驚くことがある。これも「それなりに幼少のころから教育されているため」(前出の専門家)、普通の人でもそれなりの芸事を持っているという。

その中でも才能を見いだされて入学した金星学院の学生たち。歌を歌わせれば胸に迫る歌声に一糸乱れぬ踊りや拍手もお手のもの、ということだろう。また、選手への応援に加え、応援団は宣伝扇動という役割を持たせるのも北朝鮮。韓国などでその存在を知らせることができれば、役割は十分に果たしたということになる。

■音楽団はドリームチーム

今回の五輪では応援団のほか、芸術団も派遣されている。今回北朝鮮から派遣されたのは、選手46人、応援団やテコンドー演武団、記者など280人、音楽団を含んだ芸術団140人に上る。

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