森友問題、「決裁文書改ざん」の呆れた行状 財務官僚の手厚い"忖度"が白日の下に

東洋経済オンライン / 2018年3月13日 13時36分

3月12日、首相官邸のぶら下がり会見で謝罪する安倍首相(写真:Kyodo/viaREUTERS)

「事実は小説よりも奇なりと申します」

昨年3月23日の衆議院予算委員会の証人喚問で、枝野幸男衆議院議員の質問に対して籠池泰典元森友学園理事長はこう述べた。その言葉通り、この問題は当初、大阪ローカルのニュースに過ぎなかった。それが昨年2月になるとまたたく間に全国的なニュースに押し上げられ、今や政権を揺るがすような大事件に発展している。

まさに小説よりもドラマティックな展開といえるが、この奇妙な出来事が起きた理由は、ひとえに総理夫人である安倍昭恵氏が“関与”していたからに他ならない。夫人の関与は安倍首相が進退を賭けて否定し続けていたことであるが、もはや否定できなくなった。

財務省は3月12日、ついに「決裁文書についての調査の結果」を公表し、森友学園問題の国有地取引をめぐる決裁後に文書を改ざん(政府の表現は「書き換え」)していたことを認めたのだ。

■昭恵夫人に関する記載が複数あった

改ざんされた文書は14件で、300カ所弱にものぼる。そして削除された文言の中に、昭恵夫人に関する記載が複数あったことが判明している。

なぜ昭恵夫人の名前が決裁文書の中に記されていたのか。そもそも昭恵夫人は私人なのか公人なのか。政府は昨年3月14日、「総理夫人は私人」と閣議決定した。しかし実際はそうではないことが、削除された文言から見てとれる。

①「打ち合わせの際、『本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた。』との発言あり(森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で並んで写っている写真を提示)」

②「記事の中で、安倍夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した旨が記載される」(いずれも「普通財産の貸付けに係る承認申請について・平成27年2月4日」と「普通財産の貸付けに係る特例処理について・平成27年4月30日」の「別紙1」の「これまでの経緯」)

いずれも昭恵夫人の「安倍首相夫人としての政治力」を利用しようとした籠池氏からもたらされた情報で、それを重視した近畿財務局が記録したものだ。削除されたのは、公表されては官邸にとってまずいと判断されたからだろう。

さらに昭恵夫人の政治力を頼みにしていたと伺えるのが、「『学校法人 森友学園』の概要等」の中の削除された「(参考)森友学園への議員等の来訪状況」の箇所だ。中山成彬衆議院議員や平沼赳夫前衆議院議員の講演や、三木圭恵元衆議院議員、杉田水脈衆議院議員、上西小百合前衆議院議員ら日本維新の会女性局(当時)の来訪歴ともに、「平成26年4月 安倍昭恵総理夫人 講演・視察」と記載されていた。

■森友学園に対して特別な計らいがあったことは明らか

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