トヨタ「ノア」3兄弟が日産・ホンダを圧す理由 セレナとステップワゴンの追撃も寄せつけず

東洋経済オンライン / 2018年4月25日 8時0分

トヨタ自動車「ノア」「ヴォクシー」「エスクァイア」(写真:トヨタ自動車)

トヨタ自動車「ノア」「ヴォクシー」「エスクァイア」――。仕様によって少しはみ出して「3ナンバー」になることもあるが、いわゆる全長4.7×全幅1.7メートル前後に収めた、狭い日本の道路で扱いやすい「5ナンバーサイズ」を基本とし、全高1.8メートルを超える背の高さを武器にする背高ミニバンだ。

■「ノア3兄弟」が圧倒的な王者に君臨している

3車は基本的なメカニズムを共有し、販売店によって車名を変える兄弟関係にあり、「ノア3兄弟」などと呼ばれることもある。そのノア3兄弟が、近しいコンセプトの日産自動車「セレナ」、ホンダ「ステップワゴン」といった競合を押さえて、激戦と言われるミドルサイズ背高ミニバン市場で圧倒的な王者に君臨している。

日本自動車販売協会連合会(自販連)がまとめた2017年度(2017年4月~2018年3月)の乗用車ブランド通称名別ランキング(軽自動車除く)によれば、ノア3兄弟は合計で19万2681台(ノア5万7668台、ヴォクシー9万1187台、エスクァイア4万3826台)を売った。同時期にセレナが8万1005台、ステップワゴンが5万3665台だったので、ノア3兄弟は競合車種に2~4倍程度の差をつけたことになる。

それどころか19万を超える販売台数は、同ランキングで1位だったトヨタ「プリウス」の約14.9万台をも凌駕する。プリウスは、レクサスを除くトヨタ4系列(カローラ店、ネッツ店、トヨペット店、トヨタ店)の販売店すべてで取り扱っていることから、ノア3兄弟と条件は同じ。ノア3兄弟はミドルサイズ背高ミニバンの王者というだけでなく、軽自動車を除いた普通乗用車で見ると、実質的なベストセラーカーともいえるのだ。

もともとノア3兄弟の前を走っていたのは、ホンダのステップワゴンだった。1996年に登場した初代ステップワゴンがこの市場をつくったともいえるからだ。

■「キャブオーバー」と呼ばれるタイプが主流だった

それまでの日本のワンボックス(1BOX)車は、エンジンを座席の下に置いて後輪駆動とする「キャブオーバー」と呼ばれるタイプが主流だった。対して初代ステップワゴンは車体前部(フロント)にエンジンを配置して、前輪を駆動する「FF(フロントエンジン・フロントドライブ)」方式を採用することで、床を低くしつつ四隅まで切り立ったボディデザインを実現した。

5ナンバーサイズで運転のしやすさを確保しながらも、床が低く四角を基調としたデザインによって、最大おとな8人が比較的ゆったり乗れること。さらには扱いやすく車両価格、税金、保険料が高くなりすぎない大きさのエンジンを搭載して、高速道路の走行にも余裕を持たせたこと。多人数乗車に重きを置く日本人ユーザーのニーズにガッチリはまったことが、初代ステップワゴンが大人気を博した大きなポイントだったといえる。

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