安倍首相vs石破氏「改憲」と「政治手法」で激突 14日に行われる公開討論会が最大のヤマ場に

東洋経済オンライン / 2018年9月13日 7時0分

自民党総裁選は石破茂氏(左)と安倍晋三首相の一騎打ち。「消化試合」に終わってしまうのか(撮影:尾形文繁)

「次の首相を決める」が謳い文句の自民党総裁選も20日の投開票まであと1週間。安倍晋三首相と石破茂元幹事長の一騎打ちは「本来、佳境に入る時期」(党幹部)のはず。だが、「結果が決まった消化試合」(同)なのに加え、北海道大地震での選挙活動自粛もあって、メディアの報道も含め戦いは盛り上がりに欠けたままだ。

そうした中、勝敗とは別に注目すべきは憲法改正を軸とする今後の政権運営をめぐる論争だ。10日の党本部での候補者による演説会と記者会見で火ぶたが切られた安倍、石破両氏による"闘論"は、14日午前に設定された日本記者クラブ主催の公開討論会が最大のヤマ場になる。「攻めるしかない」(石破派幹部)という状況の石破氏が、NHKが全国生中継を行うこの討論会で、首相に斬り込めれば、「地方票を含めた戦況が変わる」(同)可能性があるからだ。

現職の強みを最大限利用して、国会議員票だけでなく党員・党友の地方票でも「圧勝」を狙う首相陣営には、これまでのところ「論戦を回避する"逃げ恥作戦"」(自民幹部)が目立つ。ただ、「唯一の直接対決の場」(同)ともなる公開討論で失点すれば、目標とする「トリプルスコア以上の完勝」(細田派幹部)が難しくなる可能性があり、安倍、石破両陣営も緊張感を隠さない。

■「空中戦」を封じられた石破氏の勝負の場

異例ずくめの今回総裁選は、甚大な被害をもたらした北海道大地震への対応優先を理由に、告示日の7日以降9日までは活動自粛となり、10日の党本部での演説会と記者会見も「言いっ放し、聞きっ放し」(岸田派幹部)に終わった。

しかも、首相はその直後にロシアへ飛び立ったため、これまで通例だったテレビ各局での「直接対決」も実施されなかった。"空中戦"を封じられた石破氏は地味な地方行脚に専心せざるをえなかった。このため同氏にとっては、14日午前に設定された記者クラブ主催の公開討論が「最初で最後の勝負の場」となる。

約20年の歴史を持つ総裁選での記者クラブ主催の公開討論は、中央各紙を代表する論客が総裁候補の本音を引き出す場としても知られてきた。特に今回は公開討論で過去1回しかない現職と挑戦者1人の「差しの対決」となるだけに、予定された午前10時から正午までの2時間の論戦では、両候補の政治リーダーとしての見識や資質が「厳しく問われる」(政府筋)ことになる。

最大の見どころは10日の記者会見で浮かび上がった憲法改正をめぐる論争だ。昨年5月に「憲法9条への自衛隊明記」を提起した首相は、「スケジュールありきとの批判は承知しているが、自民党総裁として(憲法改正に)一定の目標を掲げなければいけない」として、秋の臨時国会での自民党改憲案提出への強い意欲を示すとともに、9条改正を含めた改憲を、次の任期となる3年で実現する決意を明らかにした。

東洋経済オンライン

トピックスRSS

ランキング