中間決算に透ける踊り場、業績は減速鮮明に 業界内で「勝ち組」「負け組」とに二極化

東洋経済オンライン / 2018年11月19日 7時50分

日産自動車は3期連続で減益の見通し。北米の販売奨励金が利益の圧迫要因になっている(撮影:大澤 誠)

3月期決算企業の2018年4〜9月期(中間)決算が出そろった。東洋経済予想では、2018年度の通期営業利益の見通しは前年比4.6%増。2017年度の同12.9%増に比べて減速する。各社の決算について「会社四季報」の業界担当記者に聞いた。

──米中貿易戦争で自動車が焦点になっている。

自動車担当 独ダイムラーやBMWは上期大幅減益だったのに対し、好調ぶりが目立ったのがトヨタ自動車。中間営業利益は1兆2618億円(前年同期比15%増、以下同)。通期の見通しも2兆4000億円と前年比横ばいに引き上げた。当初減速を見込んでいた米国市場で、大型ピックアップトラックやSUV(スポーツ多目的車)が売れている。アジアの好調に、お家芸の原価改善努力や円安効果も加わる。貿易戦争など不透明要因は多いが、足元は悪くない。

対照的に厳しかったのは日産自動車とSUBARU。日産は販売奨励金をつぎ込んだ前モデルの主力セダン「アルティマ」の在庫圧縮が収益悪化の要因になった。通期でも自動運転や電気自動車など、開発費が膨らむ。スバルは11月1日に公表したエンジンのリコール費用引き当てで中間営業利益は74%減に。通期も42%減と冴えない。

■半導体は大型好況に

──中国といえば、工作機械や建設機械の状況は?

工作機械担当 業界団体が公表した10月の受注額の月次速報が23カ月ぶりのマイナスに。中国向けの低迷が要因のようだ。実際、NC(数値制御)装置最大手のファナックは中間営業利益が984億円(8.4%減)。中国の自動車メーカーが関税引き上げを懸念し、設備投資を抑制。現地に強い同社に逆風となった。

建設機械担当 近年、中国比率は大幅に下がっている。足元では資源価格上昇を追い風に、大型の鉱山機械や北米向け販売が好調でコマツは中間営業利益が80%増、日立建機は同55%増。通期で見れば、両社とも2年連続で過去最高の営業利益となる可能性がある。

──大型好況に突入したという半導体関連は?

半導体担当 検査装置大手のアドバンテストは自動車やスマートフォン向けのロジック半導体が急激に伸び、中間営業利益は337億円(355%増)に達した。通期でも倍増しそうだ。

製造装置大手の東京エレクトロンも中間営業利益が1754億円(42%増)と好調。ただ、DRAM投資の後ろ倒しを受け、通期の増益率では9.9%増にとどまると下方修正した。韓国サムスン電子の投資の手控えがあったようだ。

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