株価はやっぱり2019年半ばに向け下落する 短期で株価を見て右往左往しないほうがいい

東洋経済オンライン / 2018年12月10日 7時0分

株式市場は「米中交渉には強硬派のライトハイザー氏(右)が就任した」とのニュースで一時下落した。10日以降の株価を見るポイントとは?(写真:AFP/アフロ)

先週の主要国の株価は、下落基調を強めた。ごく短期的には売られ過ぎの面もある。

■短期的に売られ過ぎた2つの理由とは?

それは、1)株式市場における米中首脳会談での交渉進展期待が行き過ぎた面もあり、その単純な反動が出た2)一部機械的に売りを出したファンドがあったという観測が有力、といった2点による。このため、日米等の株価は、今週のどこかで、リバウンドする展開は否定できない。
その一方、先週は悪材料とされた要因もあった。1つは、米中通商交渉の悪化懸念であり、もう1つは後述するイールドカーブの逆転だった。

米中通商交渉に絡む市場の懸念としては、まず12月3日(月)にラリー・クドローNEC(国家経済会議)委員長が、電話記者会見で「今後の米中協議については(対中強硬派と目される)ロバート・ライトハイザーUSTR(米通商代表部)代表が責任者を務める」、と明らかにしたことがあった。続いて、中国の通信大手華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長兼最高財務責任者(CFO)が、12月1日(土)に米政府の要請によってカナダで逮捕され、それが5日(水)に明らかになったことが、米中関係を悪化させる出来事だとして、市場を揺るがせた。

ただ孟CFOの逮捕容疑は、もともとアメリカで取りざたされてきた、安全保障面の懸念などではなく、対イラン経済制裁に関する違反のようだ。このため、先週の株価の下振れには過剰感があると言えるが、地合いが悪化していた市場は神経質に反応した、ということだろう。

イールドカーブの逆転も、投資家の心理を悪化させた。イールドカーブとは、期間の短い金利(翌日物)から長い金利(アメリカ国債の場合、最長は30年)までを横軸に並べ、金利水準を縦軸にとって、描くグラフ(利回りの曲線)を指す。通常は期間が長いほど金利水準が高くなり、そうした右肩上がりの曲線を、「順イールドカーブ」と呼ぶ。

期間が長い金利が高くなる理由は2つある。1つは、期間が長いほど先行きが不透明で、借り手の破たんリスク(貸し倒れリスク)が高まる。これは、銀行などによる融資でも、社債などに対する投資でも、同様だ。したがって、資金の貸し手としては、リスクが高い分だけ金利を高くしてもらわなければ引き合わない。このため資金需給面から、長期の金利の方が高くなる。

もう1つは、通常は先行きの景気拡大が予想されている、ということだ。足元の金利が低くても、景気拡大が持続すれば、将来の金利水準は高まりうる。10年金利は、翌日物金利の10年先までの利回りの年間平均値とも考えることができる。先行き短期金利が上がっていくのであれば、期間が長い金利の方が高くなる。

■今回の「逆イールドカーブ警戒」は行き過ぎの感

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