マツダ「アテンザ」FR化説に納得しかない理由 駆動方式はなんだかんだクルマの性格を決める

東洋経済オンライン / 2019年1月11日 8時0分

FFのアテンザがFR化するメリットは?(写真:マツダメディアウェブサイト)

マツダのフラッグシップモデルである「アテンザ」が大幅改良したのは、2018年5月。デザインも走りも大きく変わったが、フルモデルチェンジではなくマイナーチェンジという位置づけだった。機構面で共通性の高いSUVの「CX-5」が、その約1年半前に2代目へと切り替わっていたことを考えると、アテンザもフルモデルチェンジしてもおかしくなかったタイミングだったが、そうはならなかった。

■「アテンザ」を後輪駆動化へ

次期アテンザについて、マツダがFR(フロントエンジン・リアドライブ=後輪駆動)化と直列6気筒ディーゼルエンジンの導入を検討していると、複数の自動車メディアが報じている。2012年登場の現行3代目アテンザのフルモデルチェンジが遅れている理由はここにあると、筆者は考えている。

これまでFF(フロントエンジン・フロントドライブ=前輪駆動)のアテンザが後輪駆動化されるとしたら、大きな転換だ。近年のモーターショーでコンセプトモデルが披露された復活が期待される上級スポーツモデルでも、FR化がありうるかもしれない。

かつてはマツダも「カペラ」など後輪駆動のセダンをラインナップしていたが、合理化を進めるなかで、セダンはすべてFFベースとされた。それから長らく時間が経過し、スカイアクティブでマツダのこだわりが世に認められ、技術的にもかつてとは比べものにならないほどの進化を遂げた。

スポーツカーの「ロードスター」でFRの技術を持つるマツダだが、フラッグシップモデルにおいてもFR化が必要だと考えているとしたら、合点はいく。

高級車の特性を考えれば、やはり車体前部に重量物のエンジンを置き、後輪が駆動するFRが適している面は多い。FFでは加速時に前輪が浮いて空転し、性能を十分に路面に伝えることができなくなる。さらには加速時に、前で引っ張るよりも後ろから押すほうが一般的に乗員にとっては心地よく感じられる。

ピッチングやバウンシングによる車体の上下振動についても、フロントが重いFFよりも前後重量配分を均等に近づけやすいFRのほうが前後のバランスがよい。

実は筆者も、4.6リッターV8をフロントに横置きするFFの1998年式キャデラック・セビルSTSを愛車としていたことがある。見た目の高級感やパワフルでなめらかな走りは素晴らしかったのだが、走りの基本素性として上で述べたような悪癖が随所に見受けられたことには閉口したものだ。

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