幸楽苑が「1人焼き肉」の郊外店を出すワケ 本格的なチェーン展開は国内で初めて

東洋経済オンライン / 2019年1月12日 7時0分

幸楽苑ホールディングスは3月下旬から1人焼き肉店「焼肉ライク」をフランチャイズ展開する(記者撮影)

都心で浸透しつつある「1人焼き肉」店は、郊外でも成功するか――。

郊外型ラーメン店「幸楽苑」を運営する幸楽苑ホールディングスは2018年12月末、2019年3月から郊外のロードサイドで「焼肉ライク」のフランチャイズ展開を始めると発表した。

幸楽苑ホールディングスが手掛ける焼肉ライクの1号店は3月29日に、千葉県内にオープンする予定だ。焼肉ライクの運営元であるダイニングイノベーションと提携して、郊外型店舗の共同開発を行い、1年以内に10店の出店を目指す。1人焼き肉を本格的に郊外でチェーン展開するのは、国内で初めてだ。

■自分のペースで食べる焼き肉

焼肉ライクの大きな特徴は、顧客が1人でも気軽に立ち寄れる点だ。複数人での利用を想定している従来の焼き肉店とは異なり、焼肉ライクはほとんどの席に1台の無煙ロースターが設置されており、好きな部位を50グラム単位で選ぶことができる。おのおの自分のペースで、自分好みの食べ方ができる点が魅力となっている。

焼肉ライクはメニューを最小限に絞り込み、注文から3分以内に提供することで、1人当たりの平均滞在時間を25分に抑えて客の回転率を高めた。客回転率を高めることができた結果、客単価1400円程度と比較的低価格での商品提供を可能にした。

幸楽苑ホールディングスはペッパーフードサービスともフランチャイズ契約を結び、2017年末から「いきなり!ステーキ」を出店してきた。現在は16店を運営しており、そのうち15店が既存の幸楽苑からの業態転換による出店である。

しかし、いきなり!ステーキは47都道府県で389店を数え(2018年末時点)、成長が限界に達しつつある。実際、既存店売上高は2018年4月以降8カ月連続で前年割れが続く。

また、客単価2000円のいきなり!ステーキは所得水準の高い都心部では強いが、郊外での展開においては力強さを欠く。従来、郊外で強みを発揮してきた幸楽苑ホールディングスは「良い立地があれば出店したい」とするものの、直近の3カ月で同社によるいきなり!ステーキの出店はなく、今後の出店計画もない。

■ラーメン店同士の自社競合を回避

そこで、肉業態の第2弾として、成長が期待される焼肉ライクと手を組む。今回の焼肉ライクでも、10店すべてが既存の幸楽苑からの業態転換を計画する。新規出店の余地が限られる中、ラーメン店同士の自社競合を解消し、グループ全体の客数を増やして採算の向上を図る狙いだ。

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