新型「ポルシェ911」は何がどう進化したのか 変化しながらも「定番」として人気を保つ理由

東洋経済オンライン / 2019年3月25日 8時0分

新型「ポルシェ911」は初代以来の伝統を受け継ぎながらも、その中身は大きく進化を遂げている(写真:ポルシェ ジャパン)

スポーツカーの定番中の定番、ポルシェ911が新型へと生まれ変わった。1963年のデビュー以来、実に通算8世代目となるコードネーム“タイプ992”の登場である。

同じスポーツカーのライバルを見渡しても、これだけ長い歴史を刻んでいるモデルは無い。例えばフェラーリやランボルギーニを見れば、新型車にどんどん新しい車名を与えていて、同じ名前のままモデルチェンジが行われるのはまれなことだ。

しかも911は、車名だけでなくデザインやパッケージングも初代以来の伝統を色濃く受け継いでいるのである。丸型ヘッドライトをいただくふくよかなフェンダーと低いボンネットの対比、後方に向けて垂れ下がっていくルーフラインなど、誰が見てもすぐに911だとわかるアイコニックな姿は今回も継承されている。水平対向6気筒エンジンを車体後部に積み、主に後輪を駆動する独特のメカニズムも、やはりそのまま。しかしながら新型911、実はその中身は完全に刷新されている。

■ボディーと内部構造は完全に一新

これまで4WDモデルにだけ使われていた幅広のリアフェンダーが全車に適用されて全幅が44mm広くなり、全長もわずか20mmだけ伸ばされた車体寸法を確認したときには、新型は先代タイプ991の大幅進化版なのかと思った。実際、1998年デビューの初の水冷エンジンを積んだ911であるタイプ996から、次のタイプ997への進化はそのようなかたちだったから、完全刷新は2世代ごとになるのだろうとみたわけだ。

しかしながら実際には、今回ボディーとその内部構造は完全に一新されていた。タイプ992は新たにMMB(モジュラー・ミッドエンジン・プラットフォーム)を採用。ボディーは、アルミ鋳造部品の使用割合が9%から13%に、前後メンバーやサイドシルなどに使われたアルミ押し出し材は同様に3%から25%に増やされ、結果として車体の70%がアルミ化されることとなった。これによりホワイトボディー重量は12kg減を実現し、ボディー剛性は5%高まったという。

MMBは新型911のみならず、その名のとおりミッドエンジンの718ボクスター/ケイマンの次期型にも使われることが、すでに明らかにされている。将来的には、おそらくはVWグループのランボルギーニやアウディも共用することになるはずだ。

エンジンは、先代タイプ991の後期型でカレラ シリーズに初採用された過給ユニット、水平対向6気筒3.0ℓツインターボを引き続き搭載する。しかしながら、これもエンジン内部の改良により燃焼効率が高められ、インタークーラーも搭載位置を変更して高効率化。ターボチャージャーもレイアウトと容量を変更することで、最高出力をプラス30psの450psに、最大トルクをやはりプラス30Nmの530Nmにまで高めている。ちなみに燃費は8.9ℓ/100km(リッター当たり約11.2km)である。

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