増税前と後、家購入で「損」しないのはどちらか 年収別にいくら変わるのか「独自試算」した

東洋経済オンライン / 2019年3月27日 7時20分

住宅購入は消費増税前、増税後、どちらがいいのでしょうか?(写真:takasuu/istock)

消費税率10%への引き上げが、あと半年後に迫ってきた。税率が2%上がる影響は、高額な買い物ほど大きい。人生最大の買い物といわれる住宅は、増税前に買ったほうがよいのだろうか? 年収別に試算しながら比較検討してみよう。

実は筆者は消費税率が8%に引き上げられるときに、『週刊東洋経済』で「消費増税後もなお有利 住宅ローン減税の活用法」という記事を執筆した。年収500万円、800万円、1000万円別に、年収が高いほど高額のローンを組んで高額の住宅を買う想定で試算した。その結果、年収が高いほど住宅ローン減税の効果が大きくなり、増税後に買ったほうがお得という結果になった。

では、10%への引き上げではどうなるのだろう?

■増税分を住宅ローン減税とすまい給付金で軽減

消費税は住宅を取得する費用の全額にかかるわけではない。土地は非課税だからだ。つまり、住宅価格のうち建物価格にかかる消費税が2%上がる。住宅の購入時に発生する諸費用の一部も増税対象になるが、金額は数万円程度なので、ここでは建物価格の2%分の負担増に絞って、軽減効果と比較したい。

増税による負担を軽減する優遇措置として、「住宅ローン減税」と「すまい給付金」がある点は、税率8%のときと同じだが、10%のときにはそれぞれが拡充される。

「住宅ローン減税」は、年末の住宅ローン残高の1%を10年にわたって所得税などから控除するもの。ローン残高の上限は4000万円なので、10年間で最大400万円の減税となる。ただし、実際の減税額は納めている所得税などが限度となる。

年収が低かったり、扶養家族が多かったりする世帯は、納めている所得税の額が低いので、住宅ローン減税の効果も薄くなる。シニア層などではローンを組まずに現金で購入する人もいるので、そもそも住宅ローン減税の恩恵を受けられない。こうした世帯を補完するのが「すまい給付金」で、10%時には対象となる年収や給付額が広がる。

一方、住宅ローン減税は10年間までは増税前、増税後も同じだが、10%が適用された場合に3年間延長される。ただし、「そのまま3年延長」した場合と「建物価格の2%分」のいずれか少ないほうとなる。

建物価格の増税分と住宅ローン減税・すまい給付金の組み合わせによる軽減分の足し引きを年収別に試算(※)してみよう。

(※)試算は専業主婦と子ども(16歳未満)のサラリーマン家族を想定。住宅ローンを35年返済、全期間固定金利1.5%の元利均等で借りた場合。住宅価格は年収の5倍~6倍、年収800万円と年収1000万円の場合にそれぞれ400万円と1000万円の頭金を入れて試算した。購入する住宅、ローンの借入額や金利、所得税などの納税額などによって結果は異なるので注意してほしい。

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